#576 献本レビュー『幸せに人生を終えた人から学んだこと』 木村まり | 歴史に遊び!歴史に悩む!えびけんの積読・乱読、そして精読

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本が好き!からの献本『幸せに人生を終えた人から学んだこと』を読みました。

家族などの人間関係において「いかに自分の思い通りに最期を迎えるか」を通して、日常において自分の選択に基づいた幸せな人生の送り方を考えることのできる1冊。

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  レビュー

急性期病院で看護師として働く著者が現場で見てきた後期高齢者を中心とする様々な人の死から、その人に人生の最期に焦点を当てて、自らの選択によって死ぬことその最期を良い形で終えることができるために“愛され高齢者”になることとして、必要なものとして6つの力を、その実例と共に示してくれるとともに、家族や周りの人にも迷惑を掛けない終活の在り方を説いてくれる1冊です。

“愛され高齢者”になるための必要な6つの力として、以下のものを挙げられています。

 

  ①笑顔の力
  ②感謝と好意を伝える力
  ③ポジティブに切り替える力
  ④意志を貫く力
  ⑤想像する力
  ⑥与え続ける力


私もサービス付き高齢者住宅でヘルパーとして働いていたときに、10名ほどの方がお亡くなりになられました。その中では家族や周囲の人との関係から、幸せそうな最期だったなと想像できる方やとてもかわいそうで心痛んだ方もいて、人の最期の在り方や家族関係に考えさせられたことを本書で示された実例を読みながらそのことを思い出していました。

 

確かにこの6つの力、その中でも①の笑顔で、②の周囲に感謝と好意を伝えることが大事だと、短いヘルパー経験の中でも実感できるものでした。

一方で自らの人生を考えてみると、独りで生きていくわけでなく、家族・地域・職場などの様々な人間関係・社会関係で生きていくので、自らの選択に基づいて幸せな人生を送るために、この6つの力は、人生の最期だけでなく、日常生活においても自らの選択で幸せに生きるために必要なものだと思います。

私自身も50を越えました。人生折り返した今こそ、本書のこの6つの力について、自分自身はどうなのかを振り返って生き方を見つめ直したいと思います。

本書後半では、病気、入院、認知症、身の回りができなくなったときなどの人生の「まさか」のときの備え方についても示されております。自らや身近な人の終活を考える際のものとしても役立つのもとてもありがたい1冊だと思います。

 

<書籍データ>

幸せに人生を終えた人から学んだこと

著 者:木村まり

発行所 株式会社自由国民社

 2023年12月13日 初版 第1刷発行

定 価:1,650円

 

 

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