むし暑い夏の夜、エアコンのきいた部屋で一人、まったりとハイボールをやりながらジャズを聴いている。こういうのを至福というんだろうか。ジャズは、先日、図書館で借りてきたスタン・ゲッツの「ジャズ・サンバ」がいい。ボサノブァに傾倒してからのスタン・ゲッツは通のあいだではあまり評判がよろしくないようだが、それは、まあいい。夏の夜にリラックスしたいとき、こういうちょっとユルくて甘いジャズが、私にはちょうどいい。
この季節になると、きまってロイズのローズガーデンをのぞきに出かける。毎年おなじようなバラの写真を撮ってはいるが、生きものなんだから、去年と同じバラは、ひとつもない。たとえば上段の写真のバラは、花びらの数がほかとくらべて、やけに少なくないだろうか。ななめ上向きかげんで、とぼけた顔をしているようにも見える。でも、赤い。息をのむほど、深く赤い。花びらが少なくてちょっといびつだけれど、バラの花の高潔さが失われることはない。

