旧・町村農場が改装してカフェをはじめたというので行ってみた。町村農場は、二十世紀初頭にアメリカ・ウィスコンシン州で酪農を学んだ町村敬貴（ひろたか）が江別ではじめ、日本の近代酪農の先駆けとなった歴史的な場所。何となく町外れにあると勝手に想像していたが、さにあらず。緑豊かで閑静な住宅街の真ん中に、家一つ覆い隠してしまうほど巨大なハルニレの木が現れたと思うと、そこが入場口だった。
妻とソフトクリームを食べたあと場内をしばらく散策した。広い敷地の中は緑にあふれていて、とても美しい。改装した農場では、北海道の酪農の歴史が学べる写真や、実際に使用されていた農機具などが展示されている。入場は無料。改装されたばかりとあって場内は清潔感があって、くつろぐことができる。大人の休日のドライブコースとして、上等だ。
近頃、市内の色々なところでスナップ写真を撮影していて思うのだが、江別の街は、自然の木々や草花がわりといい案配で市街地と調和しているようだ。ところどころスポット的に手つかずの自然が残されていて、ハッとする。道路脇の花壇もキレイだ。大都市ではないし観光のまちでもない。山も海もないが、緑豊かで整然と区画された街並みというのは、それだけで十分に魅力的な街になる可能性があるだろう。江別はきっと、そんな街を目指すといいんじゃないか、と私は思う。知らんけど。
＊旧・町村農場
＊江別市いずみ野25-1