昨年、すさまじい勢いで様ざまなことが起き、今までとは比べ物にならないストレスにさらされていた。やらなければならない事が山のようにあり、それらがどっと容赦なく押し寄せてくる。複数の事案を同時にこなしながら、睡眠をけずる毎日。
仕事でおきたことで重要な立ち位置にいた私は、手を抜くなどゆるされず責任をもって事案をこなす日々がつづき、頑張って、頑張って、頑張った先にまっていたのは、身体の異変だった。
非常に疲れやすくなり、気力がわかない、手が震える、足が震える、食べているのに痩せる、何もしていなくてもバクバクと動悸がする、急にくる暑さとほてり・・・
あげればきりがないが、全身に様々な異変が起きていた。
何故???
私のこの疑問は病院受診で病名としてあらわれた。
この症状をみて、もしやと思った方もいるかもしれない。
そう、甲状腺機能亢進症と診断されたのである。
医師から、バセドウ病とはっきり伝えられた。
「バセドウ病」とは、甲状腺ホルモンが過剰に作られる「甲状腺機能亢進症」の代表的な病気です。
甲状腺ホルモンは全身の代謝をコントロールする重要な役割を担っていますが、甲状腺が自己免疫によって過剰にホルモンを分泌することで、体中の臓器に負担がかかるのが特徴です。
インターネット検索サイトより引用
この病は、甲状腺が出すホルモンが過剰に分泌され続けることにより、代謝過多をひきおこすらしい。全身におよぶ症状の原因はこれだったようだ。
ずっと走っていたり、激しい運動をするとあらわれるあの感じに酷似しているといえる。心臓がバクバクして、はぁはぁと肩で息をする、あの感覚。これが、何もしてなくても一日中おこっていたのである💦
顕著だったのが、歩き方と階段の昇降に困難を感じたこと。
スポーツトレーナーにかかりながら、普段から歩き方や姿勢などを整える努力をしていた。ウォーキングはもとよりフルマラソンや登山などをやっていたため、歩くことすらおぼつかないのが疑問だった。
この病気が筋力の低下を起こすことは、病名から症状を調べていてわかった。しかも、体幹から低下していくという。
臀筋類・大腿四頭筋・内転筋・腹直筋・上腕三頭筋などの筋肉が急激に衰えたのが目に見えてあらわれていたので、体幹の衰えは感じ取ってはいた。だが、老化もしくは運動不足によるものと思っていたので、甲状腺の問題だとは夢にも思っていなかったのである。
体幹の衰えは、パフォーマンスの低下につながる。歩こうと思っても長くは歩けない感覚があり、脚全体がべたりと重く、よろつくことが増え、階段の昇降がきつくなり、立ち続けて何かをすることもきつくなり・・・etc. なんというか、介護が必要な老人になったかのようだった。
これだけではなく、背中が重く張ってだるくつらかった。強張っている感じが常にしていたし、いつも疲れ切っていた。気力が湧かなくて、ソファーに身体を預けるか、横になるのが一番楽だった。
長年吹いていた金管楽器で普通に出せていたはずの高音域の音が鳴らないことが増え、演奏そのものが辛く感じ始め、椅子に浅く腰かけて、楽器を持ち上げて姿勢を維持する、という一連の動作ですら苦痛になり、背もたれのある椅子に深く腰かけ、楽器を支えるための補助バンドを使って、低~中音域を演奏することで凌いでいた。明らかな筋力の低下を感じて、このまま吹けなくなってしまうのだろうか?という思いにも駆られていた。
細かいことでいえば、麺類が上手くすすれない、水やお茶を含め飲料などをゴクゴク飲むと気管支に入りむせる事が増えた。さらには、気圧の変化もないのに耳の奥の方でボーンとした感じが続くなどの変化もあった。
このように、筋力低下だけでも、全身あらゆるところで異変を感じていたが、これらに一つずつ対処する気力はなく、あまりに多い症状に、どうすればいいのか途方にくれていた。
そもそも、どの診療科にかかればいいのかが分からない。もとより病院にかかることが少なく、かかりつけ医だった病院が医師側の都合により廃業していたこともあり、ゼロからの病院選びから始まったことも、受診を遅くしていた。それでも、何とか総合病院で診療をしてもらえたことで、九死に一生を得たわけだ。
処方された薬はてきめんに効いた。
動悸や頻脈が出なくなり、疲れにくくなり、気力がわいてきたのを感じたのを皮切りに、一週間ほどで【これなら歩ける!】という瞬間があり、以降、普通に歩けるようになった。それにともなう、筋肉痛が内転筋から始まり、腹斜筋、脊柱起立筋、臀筋類
、ハムストリングスと少しずつ移行しながら歩きに力強さが戻ってきた。字もまともに書けなかった手の震えもおさまり、立つと震えていた脚の震えも徐々に影をひそめていった。背中の張り、だるさもなくなり、階段の昇降も大丈夫に。減り続けた体重も少しずつ増えてきている。
楽器の演奏でも高音域を出せるようになったし、麺もすすれるようになった。飲料を飲んでもむせることは無くなり、耳の奥の違和感も出なくなった。
現在、甲状腺の数値は正常値まで戻り、薬の量は減った。ただし、ここで投薬を中止すると甲状腺の数値がまた暴走する恐れがあるとのことで投薬は続いている。投薬初期のころにくらべ、薬が効きすぎているかな?と思う症状があったりするので、今の状態がベストコンディションとはいえない感じだ。
それでも。
とりあえず日常生活を無難に送れるようになったことはありがたいと思う。
謎の体調不良の原因がわかり病名がわかったことで、周りにも自分の状態を説明しやすくなったこともよかった。これは、心配をかけ通しだった周りの方々の安心にもつながったようだ。
あと、この病気になったことで気が付けたことがあるのだが、それはまた別の記事にまとめようと思う。
まずは、平穏な日常に戻ってこられた。
そのことに深く感謝をする次第である。