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ここのの二次元とらべる

本格的にコスプレ始めたよー\(^o^)/
ということで、コスプレ関連をちらほらと。
あとは、相棒の桜瀬初花との共同執筆小説も上げていきます。小話メインで本編は鋭意執筆中ー!
ソロの小説もネタのメモ書き代わりに書くかも(OvO)
いずれはサイトも作りますよー!(=゚ω゚)ノ

23.

  その晩、マオのパジャマを借りてブランケットミノムシから脱却したミィファは、寝ている間に絡まないようにと、ケイに髪を三つ編みにして貰いながら、膝の上に置いたブランケットを指先で弄った。
「ミィファ」
  丁寧な手付きで髪を編むケイに呼ばれて、ミィファは身じろぐ。しかし「頭は動かすな」と言われてしまい、大人しく前を向き直した。
「……俺は、ハルカが言っていたように優しくはない。言い方がキツイとよく言われるし、冷めていると自分でも思う。…女の兄弟は居ないから、年頃の女の生活というのもよく分からない。だから、不便を掛けると思うし…お前は今は喋れないから、言いたい事が言えずに鬱憤が溜まるかもしれない。その時は、そうだな、紙にでも書いて訴えてくれ。善処する」
  至って真面目に言っているのだろう。なんとなく顔が見たくてミィファは振り向こうとしたのだが、「こら」と叱られて渋々前を向いた。そして、応える代わりに頷く。
  それを見て、ケイがふっと息をつく。
「まあ、…なんだ。これから宜しく頼む。日中はマオと一緒に居れば問題ないからな」
  そう言って締めくくると、「出来たぞ」と言ってケイがミィファの髪から手を離した。


  寝所はマオと一緒らしい。
  丁度お風呂から出てきて、濡れ髪を叱られているマオを見ながら、ミィファはケイが入れてくれたホットミルクをちびちびと飲んだ。



  温かくて、柔らかくて、甘い。



  きっと、明日からの毎日もそんな風に過ぎるだろう。
  幸福の味がする、と蜂蜜の香りに頬を緩めたミィファは、「ミィが笑った!」と声を上げたマオにびっくりして、それから本当に小さく、はにかむように笑った。





fin.
22.

  花街の上層部に訴えるべきなのでは、と思ったケイだったが、すぐに此処が魔物<ディスポーザブル>にはとことん冷酷である事を思い出して、口を噤む。
  なにせ、例えばディスポーザブルが生徒に嬲り殺されたとしても、その生徒は何の咎めも受けないのだ。
  むしろ、このインフェルノに閉じ込められている生徒の憂さ晴らしの為に、召喚魔法の授業で召喚した魔物に烙印を押し、魔力を下級クラスの学生程度まで抑え込んで、様々な仕事をさせているようなものなのだ。
  たまたま目にとまったから、という理由で傷付けられ、最悪命を奪われるディスポーザブルは少なくない。

  内心に渦巻く怒りに、思わずミィファの頭を抱いていた手に力が篭る。
  しかしすぐに、声にならない声でミィファが痛いと訴えたので、ケイは手を離した。

  そんなケイを見ていたハルカとイヴァンは顔を見合わせる。
  そして何事かを暗黙の内に決め合うと、どちらからともなく目を逸らした。

  そんな2人の様子には気付かなかったケイは、思い出したように「そうだ」と口を開いた。

「声は?何故喋れない?喉にも何か障害があるのか?」

  それを受けて、イヴァンは首を横に振った。

「それは無いです。確かに声帯が少し痛んではいるようですが、ケイの元で養生すればすぐに良くなる筈です」
「だが、ミィファは喋ろうとしても声が出ないように見える。…精神的なもの、ということか?」
「ええ、恐らく」

  此処に来てから、何度かミィファの唇が言葉を紡いでいるのは見た。しかし、一度として声になった事はない。

  すっかりブランケットミノムシになったミィファの頭を、マオがよしよしとケイの真似をして撫でるのを見ながら、ケイは「…分かった」と呟くように言って、一つ嘆息した。


「急に呼び付けて悪かった。本当は此方から出向くべきだったんだが…」
「お代はカフェテリアのプレミアムチーズケーキで良いですよ。それじゃあ、僕は戻ります」

  にっこり、と笑ってイヴァンは立ち上がると、ふと思い出したように「後で鎮静作用のあるアロマオイルを届けさせます。夜は焚いてあげてください」と付け加え、そのまま部屋を出て行った。


「プレミアムチーズケーキ……さすがイヴァンね。要求してくる物がえげつないわ」

  校内にあるカフェテリアで1日限定5個しか販売されない、プレミアム中のプレミアム。そんな物をリクエストして去って行った背中を苦笑混じりに見送ったハルカは、さて、と立ち上がった。

「私も戻るわね。入浴セット一式はミィファにあげるわ」

  そんなハルカの言葉に、ミィファは顔を上げて、お礼を言うようにぺこりと頭を下げた。
  それを見て、ハルカにしては珍しく柔らかく微笑むと、ミィファの視線に合わせるように腰を折って話しかけた。
「ミィファ。貴女は今までとても辛い思いをしてきたでしょうけれど、ケイは馬鹿が付くほど真面目で律儀で、冷たそうに見えるけれど、とても優しいわ。マオも、凄く良い子よ。きっと、これからは今までの分を差し引いて余るほど、楽しくて嬉しい事が沢山貴女を待っていると思う。楽しみね?」
  微笑みと同じく柔らかい声で言ったハルカを、ケイは不気味なものを見たとばかりに見つめ、マオは「良い子?」とぱしぱし尻尾を揺らしながら首を傾げる。
  そんなマオの隣で、ミィファは、こくんと頷いた後、もう一度噛みしめるように頷いて、ブランケットに顔を埋めた。

  その様子に困ったように笑って、ハルカは自室へと戻って行った。


to be...
21.

  さて、そんなマオの熱烈な言葉に絆されたのか何なのか、ケイから目を逸らして俯いたミィファは、暫く躊躇った後、おずおずとした動きでブランケットの隙間から腕を出した。目はぎゅっと硬く瞑っている。
  瞑っていて良かった。
  その瞬間、その場にいたケイとハルカとマオを除く全員が、思わず顔を顰めてしまったのだから。


  キャミソールを着ているせいで二の腕の付け根まで露わになった腕は、大小様々な擦過傷に加え、火傷の跡や、抉れた箇所に新しい皮膚が張ったように赤い傷だらけで、とてもではないが進んで人前に晒せるような状態ではなかった。
  それでも、ケイの目には先程よりも新しい傷が減っているように見えたので、月の雫のもたらす魔力の力は絶大だ。

  そんな体を勇気を振り絞って見せてくれたミィファの気持ちを無駄にしないように、イヴァンは注意深く傷を検分する。時折手をかざしては何か呪文を唱え、消えたり、薄くなった傷もあった。それでも、全ては消えない。
  特に、足の怪我は酷いようだった。

「骨が折れた上に、砕けたようです。それを適当に治癒したのか、放置したのかは分かりませんが、人間なら歩けなくなっていたと思います。その上、ここ」
  そう言って、イヴァンはミィファの左足の膝の横に触れた。
  そこには一際酷い傷があった。ケロイドのようだが、まるでぐちゃぐちゃになった皮膚の上に膜を張ったような有様で、思わず目を覆いたくなる。
「火傷の跡には間違いありません。ただ、……高温に晒されて弱くなった部分を、更に傷付けたようです。イメージとしては…そうですね、柔くなった地面を足で踏みにじったような…多分それに近い事をされたのだと思います。その傷の上から皮膚が張ってしまったようですね。引き攣った状態で固まってしまっていて、流石の僕でも時間魔法でも操らない限り治せません。この傷と骨折の痕が、歩行に困難をきたす原因です」
  そう言いながらもイヴァンはケロイドに手を翳して詠唱を重ねたが、多少赤みが治まったくらいで、傷自体は残ったままだった。

  ブランケットに上半身だけ包まり、固く目を閉じているミィファは、その時の事を思い出したのかぶるりと震えて、まるで悲鳴を押し殺すかのように唇を噛む。
  そんなミィファの傍らに立ち、自分の腹部に頭を抱き寄せてやったケイは、小刻みに震える体を宥めるように髪を撫でながら、重々しく口を開いた。
「つまり、足は治らないという事だな?…引きずらないと、歩けないということか」
「ええ。左足の膝は傷のせいで殆ど曲げ伸ばしが出来ないと思いますよ。足首も、先程言った通り折れた後の経過が悪過ぎて、歪に固まってしまっています。…こちらは骨ですので、もう一度同じ衝撃を与えて綺麗に再生させれば治らない事もありませんが……はあ。そんな目で睨まないでくださいよ。あくまでそういう方法もあるという話です」
  とんでもない治療法を口にしたイヴァンに、思わず眦をきつくしたケイは、やれやれと溜息をついて「もういいですよ」とミィファの足から手を離したイヴァンに短く謝罪した。
「悪い。……だが、こんな怪我を負わせては、花街では使い物にならなくなってしまうだろう?あそこは、何よりも見た目が重視される筈だ」
  こんな折檻を、否、折檻の域を越えている。いくら魔力を抑え込まれ、下級程度の回復力しかないとはいえ、魔物相手に此処まで後遺症を残す傷を負わせるだなんて、常軌を逸している。


to be...