一塔も建たず?4G通信基地局設置プロジェクトと凋落のメトロTV | 知りたがりな日本人のブログ@インドネシア

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辺境地域や離島や孤立して人口の少ない地域、7900の村を対象にアンテナ塔を設置するプロジェクトで、国家損害額8兆ルピアという超メガ級の汚職が発覚し、情報通信大臣が逮捕された。

 

監査局が衛星画像を使って数えたところ、確認できたのは985塔。帳簿上では4200塔分支払いが完了しているので、80%が消えてしまったということになる。その985塔についてもサンプルチェックでは全て通信機能がなかったとのことなので、実際の損失額はもっと増えるだろう。

 

ジョコウィドド政権の9年間で、過去に4人の現職大臣が賄賂を受け取るなどで逮捕されている。よく言われることだが”いくらきれいごとを言っても権力を与えてみれば本性が分かる”というのは本当だなと思う。勿論、法が機能していればの話だが。

 

”我が党の大臣が逮捕されたのは、政治的な陰謀だ”と言って声を荒らげたのは、紫色のシンボルカラーで知られるナスデン党の党首スルヤパロ氏、いつもビシッとしたスーツに黒ひげというマジシャンのような雰囲気。政党党首の中で一番の資産家、鉱山やホテル業など様々なビジネスの中で、全国的なテレビ局(メトロTV)の所有者として有名だ。

 

2014年の大統領選挙では、他の既存政党がこぞって対立候補のプラボウォ氏を支持していた時に、いち早くジョコウィドド大統領への忠誠をアピールして、一期目、二期目のジョコウィ政権で与党側につき、国会議席数第5位を占める有力政党になった。

 

その頃、殆ど全てのテレビ局が、スハルト元大統領一族派のプラボウォ氏に有利な報道ばかり流していた時、ナスデン党の党首スルヤパロ氏の所有するテレビ局メトロTVのニュースだけが信頼できる情報源だった。

 

しかし現在のメトロTVはもう見る影もない。超不人気な人物である元ジャカルタ州知事AB氏を持ち上げる報道ばかり。このAB氏は、協力してくれる政党を探さなければ立候補できるかどうかも分からないというのに、昨年末から既に各地を巡って選挙活動のようなことをはじめている。

 

AB氏の人気のない理由はいろいろあるけれど、過激派の宗教団体と仲がよいこと、お友達優遇策、インテリ性とやってる感の強調、見た目重視で実務遂行能力がないこと(日本の有名女性都知事を思い浮かべると分かりやすい)そして、大きな汚職疑惑があるのにこれまでずっと見逃されているところだ。


地方に行っても、ともかく人気がないので、人を集めるために景品を出したりもしている。一時期はプライベートジェットに乗ってアピールしようとしたけれど、賞賛されるどころか早速、ジェット機の所有者の名前が拡散されて。。やっぱりなという感じ。カナダのトルドー首相やフランスのマクロン大統領のように、大統領になるべく定められている人なのだという話もあるくらいで。

 

だから消えた8兆ルピアは、その活動費用にあてられてたんじゃないのという話になるのは当然の流れなのだけれど、それを否定すべく、他の政党にも流れたとか、スルヤパロ氏曰く、AB氏に大統領立候補して欲しくない側から仕掛けられた陰謀だ、など様々な情報が飛び交っている。(海外メディアで報じられるのは何故か間違いなくこの路線)

 

汚職で逮捕された通信情報大臣に関連する口座が閉鎖されたことで、どのように影響がでてくるのか。資金は本当はどこに流れたのか、又はどこに輸血されたのか。


こんなニュースばっかり気になって、料理が手につかなかったりする爆  笑

 

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Gambar oleh Radosław Czarnecki dari Pixabay