赤ちゃんからおばちゃんまでインドネシアのアロマテラピー◆カユプティ精油 | 知りたがりな日本人のブログ@インドネシア

知りたがりな日本人のブログ@インドネシア

日本語では検索できないインドネシア国内の話題を、雑談に使えるレベルで解説。

万能薬といえば、シンガポールのお土産タイガーバームが有名だが、インドネシアにも”Minyak Kayu Putih”という万能薬がある。
直訳すると”白木油”英語名はユーカリオイル。

ユーカリというとコアラのいる高い木を思い浮かべるが、産地インドネシア南東部のブル島の収穫の様子をみてみたら、低くて細い別の種類の木の葉っぱから採取されていた。

 

効能は、虫刺され、鼻づまり、頭痛、肩こりや筋肉痛、腹痛。鼻にツンと抜けるようなにおいは気分がすっきりするし、塗った後にジーンと温まる感じがする。


ユーカリの葉から抽出したエッセンシャルオイルを使った自然療法、と言い方を変えれば、ローカルなイメージのカユプティ―のイメージも、ちょっと違ってくる。

痛む時に塗るというサロンパス的な使用に留まらない、現地での利用方法をみてみよう。

カユプティを塗る習慣は、赤ちゃんの時から始まる。
赤ちゃん用には、カユプティをココナッツオイルなどの刺激のないオイルで薄め調合したミニャックテロンがある。

昔からお風呂といえばマンディ=水浴びで、入浴後にこれを塗って身体を温める習慣は、湯沸かし器が普及した現代にあっても守られている。小さい子が具合が悪くなると、塗ってないからじゃないの、などと言われかねないほど、根強い信仰がある。

もう少し大きくなって、一人でマンディするようになると、ミニャックテロンは使わなくなり、カユプティに代わる。子供だけでなく大人でも、お腹が痛いときや具合が悪い時、背中をコインなどでこすって、身体の中に溜まった空気を外に出すKerokという家庭療法にも使われるどこの家庭にもある常備薬の一つ。

そして、お母さんたちに愛用者が多いのが、ミニャックアギン。スっとする感をより強くするために、カユプティにメンソールなどの様々な調合が加えられている。気分が悪くなった時や、スッキリさせたい時には、バックの中からさっと取りだして香りを嗅ぐというスタイル。

しかし、その香りが強烈なので、周囲の迷惑に気にかけず”ジツ”をとるおばさんたちの持ち物というイメージが強かった。その強烈なにおいを緩和させて、アロマテラピー風の優しい香りをつけて、塗りやすいロールオンボトル入りにしたのが、現在コンビニなどでもよく見かけるMinyak agin roll onで、これによって、ミニャックアギンは、より広い世代に愛用されるようになった。

確かに、仕事中にガムを咬むよりも、ミニャックアギンを手首などにつけて香で気分転換する方がスマートだし、健康にもよさそうだ。
そう断食中にも使えるところも、ミニャックアギンはこちらの習慣に合ってるらしい。


Minyak tawonはショウガやウコンも入っていて、マッサージ用

Minyak Chengkeh(クローブオイル)は、カユプティより更に強烈なにおいと効き目で、オリーブオイルにちょっと入れて寝る前に塗ると身体がポカポカ。

ロールオンボトルは、内蓋が外れるので、使い終わったあとは自己流に調合したものを入れられるのが便利。