マスックアギンという日本語にない病気  | 知りたがりな日本人のブログ@インドネシア

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日本語では検索できないインドネシア国内の話題を、雑談に使えるレベルで解説。

 

 

ここしばらく、スコールが一日のうちに何度も通り過ぎるくもり空が続いていたが、3月に入って回数も減り晴れ間も続くようになってきた。
四季はなくても季節の変わり目はある。
身体がだるく重たく、肩や背中、わき腹などがキリキリと痛くなったりする。
病気というほどでもないけれど、何も手につかないないので早く休もうと思っても、中々寝つけない。頭痛や胃の痛み、下痢を伴うこともある。

こういう症状をこちらでは、マスックアギン(Masuk Agin)という。日本語では風邪と訳されるけれど、くしゃみや鼻水のどの痛みなどのウィルスに関連する日本でいう風邪のような症状は、こちらではフルー(インフルエンザの軽いやつ)と呼ばれるので、同じではない。

マスックアギンは、疲れや睡眠不足、不規則な食事、身体が冷える(風にあたる)ことによって、胃や腸で過剰なガスが生成されるためにおこる症状だそうだ。

こういう時の対処法は、身体の中に溜まったガスを出すことで、そういう時こちらではよく、Kerokといって、背中にオイルを塗って、コインやスプーンで赤くなるまでこすることを勧められる。 

痛そうだしちょっと受け入れがたい療法に思えるかもしれないが、これは皮膚の表面に近い毛細血管を刺激して血行をよくするというそれなりに理にかなった方法で、実際、これをやってもらうと、長いゲップが何度も出てすっきりすることもある。

 

ただし、赤くなればなるほど効果があると思って強くこすったり、頻繁にやったり、執拗に長くやるのはよくない。

体調の悪い時、お腹や背中を触ってみると、ひんやりとしていることが多い。

緩いシャツ一枚でいるよりも、密着したシャツを下に着るか、布などをお腹に巻くのもよい。伝統衣装にそういうスタイルのものが多いのもやはりマスックアギンに対処する知恵なのかもしれないと思ったりする。

マスックアギンじゃないかなというとき飲むのが、自然薬ジャム―だ。一回分ずつ包装になったシロップ状のジャムー、Tolak agingなどは常備薬として人気がある。

マスックアギンになってしまって、眠れない時はパラセタモールなどの頭痛・鎮痛薬などを飲んで眠ることも必要だ。

身体に溜まってしまったガスを出す薬もある。苦い粉末を一度に大量に飲まないとならないところが難だが漢方なところがいい。
 

その他、Kerokの時に使うオイル、Kayu Putihは、こすらなくても、お腹や背中に塗るだけでも効果があるが、これはまた長くなるので別の機会に。
 


ジャム―はマスックアギンに欠かせない常備薬
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