日銀総裁「低金利、成長を阻害」 リスク強調、利上げに意欲 | 【未来予測・世界情勢・政治・経済・金融・有事・戦争・災害・スポーツ・芸能・サイエンス等の時事情報ブログ】 http://ameblo.jp/e269/

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日銀総裁「低金利、成長を阻害」 リスク強調、利上げに意欲


 日銀の福井俊彦総裁は17日、政策金利の据え置きを決めた金融政策決定会合後に記者会見し、低金利によるリスクを強調することで、追加利上げへの強い意欲を改めて示した。福井総裁が金利正常化にこだわる理由は、政策金利0・5%という「異常に低い水準」を放置すれば、さまざまな副作用が起きるとの危機感にある。

 ≪「景気の波生む」≫

 「仮に低金利が、経済や物価情勢と離れて長く継続すると、非効率なところに資金が使われ、息の長い成長を阻害する可能性がある」

 福井総裁が副作用の一つに挙げるのが、お金の流れをゆがめることだ。低金利の資金は、不必要な設備投資や投機的な不動産投資を助長しかねない。福井総裁は、需給バランスを崩す過剰な投資や投機による地価高騰が、「景気の波を生む」と懸念する。

 さらに、リスクの少ない大量の資金が出回れば、企業の規律をゆがめ、市場のモラルハザードにつながる恐れもある。

 「日銀は、かなりの遠眼鏡(とおめがね)で、金融環境の整備に視点を定めている」

 だが、足元では、追加利上げに逆風が吹いている。消費者物価指数は、2、3月と2カ月連続のマイナス。17日発表された2006年度の国内総生産(GDP)でも、デフレ脱却宣言が見送られた。

 日銀は目先の状況にとらわれずに中長期的な視点で金融政策を行う姿勢を示しているが、市場では、「追加利上げを行う根拠がなく、あえて低金利のリスクを持ち出してきた」(証券アナリスト)との辛辣(しんらつ)な声も聞かれる。

 「仮に物価指数がマイナスでも利上げは可能。しかし、何が何でも利上げをするととらえるのは間違い。さまざまな点検作業をした上で、確信を持ってから行う」

 市場に予断を与えない慎重な言葉を選びながらも、市場の一部で台頭している早期追加利上げ後退観測を強く牽制(けんせい)した。

 「家計や企業のすべての人々が日銀が、金利をどうするかを気にして生きているわけではない。実感、違和感などいろいろ出てくるだろう」

 ≪ローン金利上昇≫

 一方で、金利上昇は景気回復から取り残されている中小企業などにとっては、利払い負担の増加につながる。住宅ローン金利も上昇する。福井総裁も、痛みを伴う追加利上げへの反発も覚悟している。

 「新しい枠組みが定着するには時間がかかるが、理解が少しずつ深まると思う。政策の透明性を高め、市場との対話を図る枠組みが有効に働くと信じて疑わない」

 市場との対話も大きな課題。2月の利上げでは、市場との関係がギクシャクしたと批判を浴びた。福井総裁が指摘する「新しい枠組み」とは、量的緩和政策が解除された06年3月に打ち出された考え方。経済、物価情勢について点検し、「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)にまとめて公表し、金融政策運営の基本とするものだ。国民生活に重大な影響を及ぼす利上げ。福井総裁には、より丁寧な説明責任が課せられている