種類が多いから
選べない
自習先でのこと。
とあるクライアントのカフェでランチを買う手伝いがあった。
「サンドイッチどれがいい?」
とサポートワーカーが聞いても返事は全部ノー。
しばらくやり取りを見ていたが私の座っているテーブルにクライアントが戻って来た。
「食べたいサンドイッチがなかったん?
私も見て来るわ。」
と彼を残して、私は並んだサンドイッチを見てピンと来た。
8種類ぐらいのサンドイッチと4種類のラップ、きっと種類が多過ぎて
自分の食べたいサンドイッチがわからないのだろう。
クライアントのいるテーブルに戻り、
「サンドイッチ見たけど私はローストビーフを食べてみたいわ。
一緒に見てみる?」
と尋ねると席を立った彼が付いて来た。
「これが私の好きなローストビーフやねんけどトライしてみる?」
「ノー」
「ほな、何が好き?チーズ入りがええの?」
「イエス」
「ここにチーズ入りは3つある。
ハム&チーズ、ベジ&チーズ、ツナ&チーズやけどどれがいい?」
「ハム」
無事にオーダーをしてお会計をしているとサポートワーカーが来て
「どうやって買わせたん?」
と聞いて来た。
「あぁ、これな、種類が多いから選びにくいねん。
選択肢を少なくしたら選べるよ。3つぐらいに絞るのがいい。
3つやったら好きなのを選べるやろ?」
2つのうちどっちがいい?よりも自分で選んだと満足感があるのは絶対に3つ。
私がよく子どもに使う方法だ。
私がサンドイッチを選んで見せたのもデモンストレーションで意思決定の練習になる。
バディのサポートワーカーが
「あなたどこの大学??何を勉強してて実習に来てるの?」
と聞いて来たが
「子育てしてたらこんなもんやで。」
と私はワハハと笑って見せた。
本当のところは今までの子ども達のセラピーセッションが役に立ってるねんけどな。