【私は、やっぱり子どもの味方でいたいと思う】

 

 

 

 

「子どもの味方でいたい」
そう思ってこの仕事を選んだけど、
 

気づけば20年以上ずっと、いつも心の真ん中にあるのはその気持ち。

 

 

でもね、“100%子どもの味方でいる”って、実は簡単じゃない。

 

 

 


① 子どもの味方でいることの意義

 

たとえばある日、
教室に戻れなくなって、保健室の前でうずくまっていた子がいたの。
 

「行かなきゃ」と思ってるのに、足が動かなくて涙がポロポロ。

 

 

私はその子の隣にしゃがんで、
ただ一言だけ「つらかったね」と伝えた。

 

 

 

するとその子は、
「ほんとは行きたかったのに、無理って言えなかった」と
ぽつりと本音を話してくれた。

 

 

その瞬間、私はあらためて思ったの。
 

「子どもの味方でいる」って、こういうことなんじゃないかって。

 

 

子どもってね、大人が思ってる以上に繊細で、
自分の気持ちをわかってくれようとする人を

ちゃんと感じとってる。

 

 

脳科学でも、
安心できる存在がそばにいると脳が“安心モード”に切り替わって
オキシトシン(愛着や信頼を深めるホルモン)が出てくるって言われてるの。
 

 

それが、人とつながる力や「自分って大丈夫かも」って気持ちを育てていく。

 

 

 

だから私は思う。
子どもにとって「味方がいる」っていう感覚は、
心のなかに小さな“安全基地”ができるってこと。

 

 

 


② それでも「難しい」と感じるのはなぜ?

 

……とはいえ、やっぱりね、現実はそんなにキレイごとばかりじゃない。

私もこれまで何度も揺れてきた。

 

 

「そんなに甘やかしていいの?」
「他の子とのバランスは?」
「だから先生がナメられるんだよ」

 

 

そんな声を浴びるたびに、

「あぁ、私のやり方って間違ってるのかな」って不安になる。

 

子どもの気持ちに寄り添いたいのに、
“正しさ”や“こうあるべき”に引っ張られてしまう。
 

 

でもそれって、大人の誰もが抱える自然な葛藤なんだよね。

 

 

 

心理学では、ストレスがかかると人は共感しづらくなるって言われてる。
自分に余裕がないと、相手の気持ちに目を向ける力も減ってしまうの。

 

 

だから、「子どもの味方でいたい」と思いながらも
難しさを感じてしまうのは、ある意味、人間らしい反応なのかもしれない。

 

 

 


③ 私たち大人にできること

 

だから私は、こう考えるようにしてる。

 

 

「完璧な対応」はできなくても、
 “味方でいようとする姿勢”は持ち続けられるんじゃないか
って。

 

 

大事なのは、正解を出すことじゃなくて、
「あなたの気持ち、大事に思ってるよ」って伝わる関わり方。

 

 

 

スクールカウンセラーとして、よく使う言葉があるの。

 

「話してくれてありがとう」
「それだけつらかったんだね」
「がんばって来たんだね」

 

 

たったそれだけの言葉でも、子どもの目がふっとやわらかくなることがある。

 

 

 

そしてもうひとつ大切なのが、
私たち大人自身が「自分を整えること」

 

 

私はよく、自分に問いかけるようにしてる。

「私は今、余裕あるかな?」
「この子の立場だったら、どう感じるだろう?」
「“ちゃんとさせること”よりも、“安心できること”が先じゃない?」

 

 

そんなふうに立ち止まって、
「この子の味方でいたい」と思った瞬間があるなら、
それだけで、もう“味方であろうとしている”ってことなんだと思う。

 

 

 

たとえば――
・子どもの言い訳に、イラッとしながらも「何か理由があるのかも」と思ったとき
・全部は理解できなくても、「この子なりにがんばってる」と感じたとき
・うまく声かけできなくても、そばにいようとしたとき

 

 

そういう“小さなやさしさ”は、
ちゃんと子どもに届いてる。

 

 

気づかれなくても、感謝されなくても、
子どもが「自分は一人じゃない」って感じられる、種になってる。

 

 

 


子どもの味方でいようとする気持ちは、特別なスキルじゃない。

 

むしろ、私たちが日々の中でふと感じる
「この子のこと、ちゃんと見てあげたいな」っていう、あの気持ち。

 

 

それが、いちばん大切なんじゃないかな。

 

 

だから、どうか安心してね。
あなたがしている小さな関わりも、
ちゃんと“味方でいる”ことにつながってる。

 

 

迷いながら、揺れながらでも、
一緒に“子どもの味方であり続ける大人”でいられたら、うれしいな。

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

いいお天気だったので窓辺でお昼寝💤

かわいい♡

“私のからだ”を自分で守るって

どういうこと?

 

 

 

 

思春期の子どもたちと関わっていると

ときどき立ち止まりたくなる瞬間があります。


「この子に、どんなふうに伝えたらいいんだろう?」
「“自分を大事にする”って、どんな言葉なら届くんだろう?」って。

 

 

性の話をするときに大事にしたいのは

「からだの使い方」よりもっと手前にある
“自分のからだは大切で、守っていいもの”という感覚です。

 

 

この記事では、
思春期の子どもに関わる大人だからこそ知っておきたい、
「からだの権利」「プライベートゾーン」「同意」の3つを軸にして、
“からだの話”のその奥にある気持ちに触れていきたいと思います。

 

 

 


1. からだの権利 

― どんな人にも、どんなときにも

 

 

「からだには“権利”がある」
そう聞くと、ちょっと堅苦しく感じるかもしれません。

 

でもこれって、すごくシンプルなこと。
 

どんな人のからだも

他の誰かに勝手にさわられたり、傷つけられたりしない権利があるということ。

年齢や性別、障がいの有無に関係なく、すべての人にその権利があります。

 

 

私たちは時に、「子どもなんだから」「女の子だから」「大人の言うことだから」
という理由で、その権利を後回しにしてしまうことがあります。

 

 

でも、子どもたちにこそ伝えたい。
「あなたのからだは、あなたのもの」ということ。
その前提があるからこそ、「自分で守っていい」と思える土台になるのです。

 

 

 


2. プライベートゾーン 

― 気持ちと強くつながっている場所

 

からだの中でも、特にデリケートな場所をプライベートゾーンと呼びます。
水着で隠れる部分、トイレで洗うところなどとよく説明されますが、
それは単に“恥ずかしい”からではありません。

 

プライベートゾーンは、
自分の気持ちと強くつながっている場所だからこそ、大切なんです。

 

 

 

こんなことがありました。

 

相談室によく遊びに来ていた高2の女の子。
明るくておしゃべり上手で、恋バナを笑いながら話してくれる子でした。

 

「彼氏?また変わったかも。すぐできるし、まあ別れてもいっか」
そんなふうに話す彼女が、あるときこんなことを口にしたんです。

「自分のからだなんだから、どう使おうと自由でしょ?」

 

でもその後、ポツンとこぼれた言葉がありました。

 

「誰でもいいから、必要とされたいだけ。ひとりは怖い」

 

 

“自由”に見えていたその行動の奥に、
本当の自分を受けとめてほしいという心の叫びがあったのです。

 

誰かとつながりたくて、“からだ”を使ってしまうことがあります。
 

だからこそ、大人は「からだを守ってね」と伝えるだけでなく、
その奥の“心の寂しさ”や“安心のなさ”にも気づいてあげることが大切なんだと思います。

 

 

 


3. 同意 

― YESは、安心の中からしか生まれない

 

 

性教育の場でよく出てくる「同意(YES・NO)」という言葉。
でも、その「YES」が本当に自分の気持ちから出ているものなのかは、とても繊細です。

 

 

無理して笑ったり、嫌なのに断れなかったり。
 

「NOと言わなかった=YESだった」とは限りません。

 

 

だからこそ伝えたいことは、

  • 「嫌だったら、NOって言っていい」

  • 「NOって言えなかったとしても、あなたのせいじゃない」

 

“言える環境”があること、そして“受け止めてもらえる安心感”があることが、
本当の意味での“同意”を育てていくのだと思います。

 

 

 

 


4. そして、私たち大人自身も

 

子どもに「からだを大切にしてね」と伝える私たち自身は、
自分のからだの声、ちゃんと聴けているでしょうか。

 

疲れているのに無理して頑張ったり、
イヤなことを「まあいっか」と飲み込んだり。

 

 

そんなとき、からだはちゃんとサインを出してくれていたのに、
私たちは見ないふりをしてしまうこともあります。

 

 

「からだからのメッセージに気づくこと」
それは、自分を大切にすることの第一歩。

子どもたちに伝える言葉が、自分にも返ってくる。
 

 

そんなふうに、自分をふり返る時間になったらいいなと思います。

 

 

 

 


さいごに

“自分のからだを自分で守る”ということは、
ただ「人にさわられないようにしよう」と言うことではありません。

 

自分のからだは、大切にされるべき存在だということ。
そしてそれは、心と強くつながっているものだということ。

 

 

そのことを伝えていける大人でありたいし、
自分自身も、そのことを何度でも思い出せるようにいたい。

 

 

今日、ちょっと立ち止まって
あなた自身の“からだの声”に耳をすませてみませんか?

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

たまにはキリっと(`・ω・´)

かわいい♡

「スマホばかり…」と叱る前に――取り上げるより、大人にできる3つのこと

 

 

 

思春期の子どもと関わっていると、つい口から出てしまう言葉があります。

「いつまでゲームやってるの?」 「スマホばっかり見てないで!」 「勉強はどうしたの?」

ガミガミ言いたくないと分かっていても、心配とイライラが重なると、言わずにはいられなくなる——そんな経験、ありませんか?

でも、本当にその“注意”は、届いているのでしょうか?

今回は「ゲームやスマホを取り上げる前に、大人ができること」について、3つの観点から考えてみたいと思います。


1|なぜ夢中になっているのかを考える

まず、大人がつい見落としてしまいがちな視点があります。

それは、子どもがスマホやゲームに向かうのには、理由があるということ。

🧩事例①:ゲーム依存で学校を休みがちになった中学生の話

中学2年のユウタくん(仮名)は、朝起きられずに学校を休みがちに。親や先生は「ゲームばかりしているからだ」として、スマホを取り上げたこともありました。

けれど、本人の話を丁寧に聞いてみると、彼がゲームにのめり込んでいたのは「一人でも勝てる」「やり直せる」「誰かとつながっている感じがする」という、小さな安心や達成感を得られるからだったのです。

学校では思うようにいかないことが多く、教室でも孤立していたユウタくんにとって、ゲームは「自分を肯定できる唯一の場所」だったのかもしれません。

この気づきから、大人たちは一方的に取り上げるのではなく、「好きなゲームのレビュー記事を書いてみる」「実況動画の構成を考えてみる」といった“創る側”への誘導を始めました。

すると少しずつ、ユウタくん自身の中で“ただの依存”から“好きなことを生かす時間”へと変化が生まれていきました。


2|好きなこと・得意なこと・やってみたいことを聞く

突然、勉強が好きになることは難しいかもしれません。でも、ゲームやスマホよりも興味を持てることが見つかれば、その時間は自然と減っていく可能性があります。

そのためには、「やめなさい」よりも、「何が好きなの?」「どんなことやってみたい?」という対話の方が、ずっと大きな一歩になります。


3|子どもがやってみたいことに、大人ができることを考える

子どもが何かに惹かれているとき、それは単なる“依存”ではなく「内なる動機」があることがほとんどです。

その動機をどう伸ばすか。そのために周りの大人にできることは、意外とたくさんあります。

🧩事例②:SNSでつながった相手と…高校生の女の子が危険な目に

高校1年生のナナミさん(仮名)は、学校や家庭では自分の気持ちをあまり話せずにいました。学校では孤立気味で、家では「ちゃんとしなさい」と言われ続け、心の中には「誰かに受け入れてほしい」という思いが強くなっていったといいます。

そんな中、SNSで知り合った年上の男性に「つらかったね」「味方だよ」と言われ、やがて心を開いていくように。会いたいと言われ、不安を感じながらも応じてしまいます。

そのとき、偶然にもスマホの通知を見た母親が事態に気づき、ギリギリのところで待ち合わせ場所へ行く前に止めることができました。

この出来事のあと、母親は「どうしてそんなことを…」と責めるのではなく、「どこがつらかったの?」「どうしてその人と話したかったの?」と、ナナミさんの“気持ち”に寄り添う選択をしました。

そこから見えてきたのは、SNSでは“否定されずに話を聞いてくれる誰か”がいるという感覚が、ナナミさんにとって何よりの支えになっていたということでした。


まとめ|「取り上げる」より、「一緒に考える」へ

ゲームやスマホは、あくまで“道具”です。

その奥にある子どもの願いや孤独、好奇心や憧れに、大人が気づけるかどうか。

「これって依存かな?」と感じたときこそ、 ・なぜ惹かれているのか? ・何を求めているのか? ・他の形でそれは満たせるか?

という問いを、ひとつずつ一緒に考えてみてください。

取り上げることよりも、信頼して話せる関係を築くこと。

それが、子ども自身が自分の時間や選択を見直すきっかけになっていきます。


【続編予告】

「ゲームやスマホの時間を減らす」だけではなく、 その先の問いが見えてきた方へ——

次回は、**「勉強や将来へのモチベーションを引き出す関わり方」**についてお届けします。

こんな問いから始めていきます:

  • 「勉強って、何のためにするの?」と聞かれたら?

  • 「将来の夢がない」と言う子どもに、どう声をかける?

  • 自分で“やってみたい”と思える瞬間は、どう生まれる?

そして、実際の子どもたちのエピソードも交えながら、 「モチベーションは与えるものではなく、見つけていくもの」 そんな視点で一緒に探っていきましょう。

 

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

換毛期も終盤。いよいよ頭頂部も抜けてます♡

抜けた毛もぜんぶ♡かわいい♡

 

「信じて見守る」は、何もしないこととどう違うの?

 

 

スクールカウンセラーとして日々思春期の子どもたちに関わっていると、
大人の「どう関わればいいのか」という悩みにたくさん出会います。

 

「この子の味方でいたい」
そう願っていても、目の前の子どもが心を閉ざしているように見えるとき、
声をかけることも、距離をとることも、どちらも「正解」に思えなくなってしまう。

 

 

そんなとき、よく聞かれる言葉があります。
「もう、信じて見守るしかないですよね……?」

 

 

でも、本当の意味で“信じて見守る”って、どういうことなのでしょう。
そして、それは“何もしない”ことと、どこが違うのでしょうか。

 

 

「信じる」という言葉が問いかけてくること
心理学では、人との関係の中で形成される“内的ワーキングモデル”という概念があります。
 

簡単に言うと、「人は信頼しても大丈夫か?」「自分は大丈夫な存在か?」という感覚の土台です。

 

 

思春期の子どもたちは、この土台をゆらしながら、
親から少しずつ距離を取り、社会の中での“自分”を模索していく時期にいます。

 

 

 

だからこそ、「信じて見守る」は単なる“放任”ではなく、
子ども自身が「自分は信じられている」と感じられるような、関係性の在り方が求められます。

 

 

その関係性を築くために、大人が立ち止まって問い直したい3つの視点があります。

 

 

① 自分の関わり方を、どれだけ信じているか
 

関わる側の大人がまず向き合う必要があるのは、
「自分の選んでいる関わり方を、自分自身が信じられているか」という問いです。

 

 

子どもが問題に見える行動をとったとき、
「何も言わずに見ているのは無責任じゃないか」
「何か言った方が、この子のためになるんじゃないか」
そんなふうに迷うのは、自然なことです。

 

でもそこには、もしかしたら「自分ができること」に対する不安があるのかもしれません。
 

 

信じて見守るためには、まず「関わろうとし続けている自分」を信じること。
 

そこから、静かな信頼関係は始まります。

 

 

 

② 子どもの「回復する力」を信じているか

 

心理の視点から見ると、「信じる」とは、
「この子は必ず正しい選択をする」と願うことではなく

 


「たとえ間違えても、自分で回復していける力がある」と信じることです。

その“信じるまなざし”が、結果的に子ども自身の「自己効力感」や「自己信頼感」を育てていきます。

 


私が関わった2人の子どもの事例を紹介します。

 

― 事例①:沈黙の奥にあった“語りたい気持ち” ―

 

高校2年生のある男の子が、カウンセリングに来ることになりました。
最初は教員からのすすめで、本人の気持ちはほとんど乗っていない様子でした。
 

 

「別に話すことないし」「俺、大丈夫だし」

 


どこか壁を作ったような話し方で、面接中も視線はあまり合いませんでした。

 

 

でも、わたしは「彼が“話さない”ことにも、意味がある」と思っていました。
沈黙や拒否の奥にも、その子なりの“選択”がある。
そう信じて、必要以上に聞き出すことはせず、
「話したいことができたら、いつでも話してくれていいからね」とだけ伝えて終えました。

 

 

そんなやりとりが何度か続いたある日、
彼はぽつりと、こんなことを言いました。

「……あの、俺、今、部活でうまくいってなくて」

 

 

その瞬間、彼の目が初めてわたしを見ていました。
 

 

信じて見守るとは、言葉で信じていると言うことではなく、
「急かさない」「否定しない」「距離をそのまま尊重する」ことで届くものがある。
そう感じた出来事でした。

 

 

でも、こうして静かに心を開いてくれる子ばかりではありません。
時に、関わろうとすればするほど反発されることもあります。
 

それでもなお、「この子の中には、信じられたい気持ちがきっとある」と信じられるかどうか。
そこに、「信じて見守る」という関わりの本当の意味が問われるように思います。

 

 

― 事例②:怒りの奥にあった“さみしさの声” ―

ある女の子は、複数回の問題行動や非行で、学校内でも“問題児”として見られていました。
 

廊下で注意されても無視。ときには反発的な言葉で教師に食ってかかることもあり、
正直、誰もが「どう接すればいいのかわからない」と感じていたと思います。

 

 

初めてカウンセリングに来た日、
彼女は椅子にドスンと腰を下ろすと、開口一番、こう言いました。

 

「どうせ話してもムダでしょ。あんたも他の大人と一緒でしょ」

 

その言葉には、挑発や怒りだけじゃなく、
“どうせ裏切られる”という深い諦めがにじんでいました。

 

 

その日、私は無理に話を引き出そうとはせず、
「ここは、話したいときにだけ話していい場所だよ」
「別に話さなくても、来るだけで十分だよ」
そうだけ伝えて、あとは沈黙のまま時間を終えました。

 

 

数回、そんな時間が続きました。
 

 

でもあるとき、彼女はぽつりとこう言ったのです。

 

 

「…別に、私だってこうなりたかったわけじゃないし」

 

 

怒りではなく、“哀しみの声”でした。
 

そのあと、彼女は少しずつ、家でのこと、友達とのトラブル、
誰にも言えなかった不安や後悔を語るようになっていきました。

 

 

 

あのとき、もし「怒り」にだけ反応して叱っていたら、
この声には出会えなかったと思います。

 

 

「信じて見守る」は、静かな信頼の手紙のようなもの。
すぐには返事が返ってこなくても、投げかけ続けることで、
いつかその子の中に“受け取っていい気持ち”が育っていくのだと感じています。

 

たとえ感情的になったり、無茶をしたりしたとしても、
その経験を経て「次にどうするか」を考えられる力がある。
それが“自己効力感”の源になります。

 

 

つまり、信じるのは“結果”ではなく“回復力”。
「間違えてもこの子は戻ってこれる」と信じることが、
その子自身の「自分を信じる力」につながっていきます。

 

 

③ 信じて関わっている自分を、信じられているか
 

そしてもうひとつ、意外と見落としがちな視点があります。

それは「自分が“信じて関わっている”こと自体を、自分が信じていられるか」ということ。

 

スクールカウンセラーの仕事でも、
「見守っているけど、これでいいのか不安になる」と相談を受けることが多くあります。

 

でも実は、そう悩んでいる時点で、すでに“関係性の中にいる”ということ。
迷いながらでも「この子の力を信じていよう」としている自分の在り方を、
まず自分自身が認めてあげることが、とても大切なのです。

 

「何をしてもしなくても、この子は大丈夫」
「信じて見守る」とは、
“何かをしてほしい”という願望を手放すことでもあります。

 

目に見える成果や、正しい答えを期待するのではなく、
「この子は、この子として大丈夫」と思えること。
そこには、「する・しない」の評価を超えた、存在そのものへの信頼があります。

 

この“無条件の信頼”が、
子どもたちの中に「誰かに信じてもらえる自分がいる」という感覚を育てていきます。

 

 

信じられた経験が、信じる力を育てる
人は、信じられた経験があるからこそ、
「自分も誰かを信じてみよう」と思えるようになります。

 

スクールカウンセリングの現場でも、
「信じてくれていたからこそ、自分も変わろうと思えた」と話す子どもに何度も出会いました。

 

だからこそ、信じて見守ることは、
ただの“受け身”ではなく、信頼を育む“働きかけ”なのです。

 

 


思春期の子どもたちと関わるとき、
「どうするか」ではなく、「どう在るか」が問われる場面がたくさんあります。

 

信じることも、見守ることも、
完璧にできる必要はありません。

 

ただ、迷いながらもその子のそばにいようとする自分を、
そっと信じてあげること。
そこから始まる信頼関係が、きっと子どもたちの力になります。

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

あったかくなってくると、お布団の上より床の上にいることが増えます♡

かわいい♡

スクールカウンセラーって

生徒たちの話を聞くことももちろんなんだけど

保護者や先生たちの話を聞くこともよくあります。

 

 

 

 

どの親御さんも先生方も

生徒たちのことを想い、がんばっていることは変わりないのだけど…

共通して困っていることがあるなと感じます。

 

 

その困りごとの中から、

よくある困りごとについて私なりの想いをお伝えしようと思います。

 

 

 

思春期の子どもたちとの関係のブラッシュアップのヒントにしていただけたら嬉しいです。

 

 

 

🌟今、どんなことに困っていますか?

 

 

という質問をしてみたところ…

 

 

 

❢子どものこと知りたい!でも…ぜんぜん話してくれない! 

❢子どもの味方でいたい! けど…これでいいのかな?

❢ゲームしすぎ!取り上げなくちゃ!? 

❢相談してくれた! アドバイスしなきゃ♪ でしょ…?

 

 

 

というような回答が多くありました。

 

いかがですか?

どれも思い当たることがありませんか?

 

(ちなみに、私は思いあたることしかありませんでした…w)

 

 

 

 

ということで、

このお悩みについて解説していこうと思います。

 

 

 

 

まず1回目の今日は、

 

 

 

 

「子どものことを知りたい!」

だから寄り添って傾聴しようとしているのに…

 

 

全然話してくれない!!!

 

 

と思っているみなさんに。

 

 

 

 

 

 

子どもと話すときに

どんな 聴き方をしていますか?

 

 

 

まずは、話を聞く環境を整えましょう。

 

 

ご飯の支度をしながら…

洗い物をしながら…

洗濯物をたたみながら…

テレビを見ながら…

 

 

もちろん、お母さんだって忙しいし

息抜きも必要です。

 

 

でも、

大人が思っている数倍、

子どもたちは自分に向けられている関心の高さを感じ取ります。

 

 

 

ほんの一瞬でもいいです。

目の前の「この子」にだけ100%関心を向けてみてください。

 

 

 

 次に。

 

 

 

もしかして、

 自分が聞きたいことばかり 聞いていませんか?

 

 

「今日は学校どうだった?」

「今日は一日何してたの?」

「何か嫌なことされなかった?」

 

 

 

 聞きたい気持ちは よーくわかるのですが

 

 

 まずは、

子どもが話したい 内容かどうか考えてみましょう!

 

 

 

もしかしたら、

夕ご飯が好物だったからうれしかったかもしれないです!

昨日から考えていた「親友」の定義が見つかったかもしれません

とっても嬉しかったことがあったかもしれません

 

 

自分が聞きたいことを聞く質問より

話したいことを話せる質問を心がけたいですね。

 

 

 

 

 さらに、

 

子どもが話した内容を

いい/悪い  すごい/すごくない 

と判断せずに

 

 

それが本当に子どもが話したいことか?

を聞いてみるとよりいいでしょう。

 


 

もしかしたら、

 

その話題を通して「何か」を伝えたかったのかもしれません

本当に話したいことを心に秘めて話さないのかもしれません

言葉として表現していることとは違う気持ちを伝えたいかもしれません

 

 

話すことを通して

子どもたちが「どうしてほしいか?」を

明確にすることが必要ですね。

 

 

 

ここで

オールマイティに使える質問として

 

「本当に?」

「本当は?」

 

の2つの質問を

ご紹介しておきます。

 

 

 

 

「本当に?」という質問は

 

 

自分の考えや行動が、本当にこの場面・状況で

適切か/不適切か を冷静に考えさせてくれます。

 

 

 

 

「本当は?」という質問は

 

 

もし、何でもできるとして。

本当は、どうしたい?

 

って、制限を取っ払ったうえでの希望・欲望を考えさせてくれます。

 

 

 

 

それは、

本音と建て前であったり

裏と表であったりするのだけど。

 

 

 

 

 

これらの質問・答えをとおして

子ども大人の伝えたい想いを橋渡しできたらなーといつも思っています。

 

 

次回は、

 

【子どもの味方でいたい! 

だから、「信じて見守る」って 思ってるけど… 

信じて見守るって 何もしないとどう違うの? 何を信じて見守ればいいの?】

 

 

というお悩みに回答していきたいと思います♡

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

あんよがドロドロー!!

かわいい♡

 

今回は…

 

 

例えば、ほめられたときとかに
「いやいや、私なんて…」って

自分を低く見積もっちゃう人ってたくさんいると思うんです。

 

 

それってすごくもったいない!

 

そんな考え方がどんな影響を及ぼすのか?
そんな考えが浮かんだらどうしたらいいのか?
 

 

を お伝えします!







私が養護教諭の仕事をしていたときに勤めていた学校には
どの学校にも
不登校や保健室登校の生徒がいました。



その他、
金髪にしたり家出をくり返したり
いわゆる「問題行動」といわれる行動を起こす生徒もたくさん。



そんな生徒と関わるたびに


 

私には経験がないから…
私には技術がないから…
私は母親の経験がないから…


私には何もない。
だから、子どもたちにも先生方にも
認めてもらえないんだって思っていました。




その自信のなさを埋めるために
時間とお金をたくさんかけて
たくさんのことを学び、資格を取りました。



それでも、

いくら学んでも資格が増えても私の心の中には



「どうせ私は…」
という気持ちがずっとあったのです。





そんな中…

 

 

 

 


ある年の卒業式の前日でした。



その年の卒業生は
保健室に休み時間のたびにやって来る
やんちゃな生徒がとても多い学年でした。



保健室に来ては授業をさぼろうとし
機嫌の悪いときは悪態をつき
壁とケンカしては(笑)手当てをくり返す生徒たち。




そんな生徒たちが
そろって保健室にやってきました。


そして、


「先生、3年間ありがとう!

先生がいたから、オレらには居場所があった。
先生だけが、オレらをずっと信じてくれてた。

学校なんか楽しくなかったけど、
先生がいたから毎日学校に来れたよ!ありがと!」



 

と頭を下げたのです。




私は驚いて、言葉が出ませんでした。




私には何もない。
だからとにかく、この子たちを信じよう。
そして、味方になろう。



私にはそのくらいしかできないんだからって
ずっと申し訳なく思っていたのだから。





だけど、そうじゃなかったんですよね。




それが、
私だから彼らにしてあげられたことだったんです。




どんな人にだって
その人にしかできないことがある。

 


でもそれは、当たり前すぎて
自分では気づいていないかもしれない。



それでも!!
あなただからできることって
誰にでも必ずあるんです。



そして、
それは必ず誰かを幸せにしている

 

 

 

それに気づけるかどうかで
自分への信頼度が変わってきます。



 

「自分を好きになろう」と聞くと
「この程度の自分でもOK」みたいに
自分のレベルを下げてOKを出す人がいるけど




本当はそうじゃない。




もし今、「この程度」って思っているとしたら
本当になりたい自分は
その1ランクも2ランクも上なわけですよね?



それに向かってがんばっている自分を好きになればいいし
なりたいのになっていない自分を「何か自分らしくないよね!」って思えばいい。




自分を下げる必要なんて全然ないんです。




「今」のあなただからできることがあって
それは必ず誰かを幸せにしています。

 

 

「今」のあなたがしていることを

「今」のあなたを

信じてあげてください♡

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

おうちの前で大好きな人(ご主人=夫)を待つ忠犬♡

かわいい♡

思春期心理学アカデミー®では、

思春期の子どもとのかかわりに悩む方々の

個別サポートも行っています。

 

 

今回は、

高校生の娘さんの不登校でお悩みだった

Sさんの声をお届けします。

 

 

娘さんとの関係性はよいのですが

娘さんの心配事を自分の心配事のように考えて

不安になってしまうSさんでした。

 

 

そんなSさんを約2か月、

 

 

娘さんの不登校という事象に焦点を置くのではなく

Sさんの、娘さんとのかかわりに焦点を置いたサポートをさせていただきました。

 

 

 

2か月後には驚くほどの激変をしたSさんの声をぜひ!

 

 

 

 

 

 

Q.個別サポートを受ける前は、どのようなことで悩んでいましたか?(どのような状態でしたか?)

 

 

A.娘の不登校時の声のかけた方や、自分の気持ちをどうしたら良いのか?辛いなと毎日思っていました。

 

 

 

Q.個別サポートを受けた後、どんな変化がありましたか?(お子さんや家族との関わりの変化、ご自身の気持ちの変化など)できるだけ具体的に教えていいただけるとうれしいです

 

 

A.娘がどんどん変わり、普通に登校出来るようになりました。それと同時に私の気持ちも不安が取れたかの無くなっていきました。びっくりです。
毎日の声掛けや、思い込み、悩んでいることは、必ず自分に戻ってきてしまうって本当だなと、凄く感じる事が出来ました。
娘も、心配顔からいつもの顔になってきたし、
先生に連絡してーがなくなりました。
よく笑うようになりました。

 

 

 

 

Q.もしもサポートを受けていなかったら、今頃どうなっていましたか?

 

 

A.娘と共倒れだったと凄く思います。
こんなに前を向いて入れるのは、困った時すぐに対応してくださったおかげです。
感謝しかないです。

 

 

 

 

Q.もしも誰かにおすすめするとしたら、どんな方におすすめしたいですか?

 

 

A.中学生、高校生など思春期で不安定なお子さんを持つお母さんに!

 

 

 

 

Q.その他、感想やひとことなどありましたらお願いします!

 

 

A.今回ご縁をいただき本当に良かったと思います!
人ってこんなに変わっていけること、娘の事も含めて凄いと感じました!
本当にありがとうございました!

 

 

 

 

娘さんの不登校が解決しただけでなく

Sさんの表情が

サポートを重ねるたびに自信に満ち溢れた表情になっていくのが

印象的でした。

 

 

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

「サスくんどこ行った~?」と探すと

カーテンの下から「ここだよ~」

かわいい♡

 

思春期心理学アカデミー®では

中学校や高校などに、生徒さん向けの性教育の授業や

保護者向けの講演会、教職員向けの研修会などを行っています。

 

 

担当の先生とメールや電話などでやり取りをして

学校で抱える課題や生徒さんの様子

先生方の想い

講師に期待するもの

などをできるだけヒアリングして

 

その学校の現状に合ったオーダーメイドの授業をお届けしています。

 

 

今回は、昨年度に授業を受けてくれた中学生・高校生の感想を

一部ですがご紹介していきます!

(原文そのままなので、文法などおかしなところがあるかもしれません)

 

 

 

 

 

 

 

 

【定時制高校のみなさんの感想】

 

◎性的同意について、とても良い説明をしてくれた。

 

◎難しい言葉も、わかりやすい例えをしてくれてわかりやすかった。とくに、性的同意という必要だけどどこかあいまいなことをわかりやすく理解できた。

 

◎恋人に性行為のときに我慢していたことを伝えた時、「嫌われないかな?」「もうしてくれないかな?」ととても不安になりました。でも、「ちゃんと教えてくれてありがとう」といってもらえました。

相手も知らぬ間に傷つけていたら嫌だろうなと思いました。

今回の話を恋人にもしてみて、性行為について二人で見直したいなと思いました。

 

◎今まで、わからないことがあったときに誰に相談したり聞いたらいいかわからないことについて、よく知れたので有意義だと感じた。

 

◎人生でとても大切なことなので、今後もこのような授業は続けてほしい。

 

 

 

 

【全日制K高校のみなさんの感想】

 

◎初めて知ることがたくさんあってよかった

 

◎多様性について、もっと理解を深めたい

 

◎全体的に質問や考えさせられるようなものがあって、とても分かりやすかった

 

◎自分のことは自分で守ること、自分を大切にすること、相手を思いやることの大切さを知ること、正しい知識を知り行動することが大事だとわかった

 

◎当たり前のことを改めて知れたことで、自分ができる行動が増えたと思う

 

◎自分がいま悩んでいることも理解できたのでよかった

 

◎性に関して恥ずかしいことと思っていたが、堂々と話しているのを聞いてとても大事なことだと思った。

 

◎相談できるサイトも教えてもらえてよかった

 

◎恋の話を別のアプローチから聞けて楽しかった。淡々と話を聴いている時間よりも、実体験の話や自分で考えてみる時間もあって、聞いていて飽きることがなかった

 

 

 

 

【全日制T高校のみなさんの感想】

 

◎今までの性教育とは違ってがっつり性の話をするのではなくて、人間の心理的な話や恋愛をする上でのコミュニケーションの話などで思春期の今、一番知りたかったことが聞けたと思いました。

 

◎人にはいろいろな性への認識があるということをあらためて確認しました。「普通は~」という言葉は本当はあってはいけないもので、それぞれ好意を持つ対象は違ってくるということを再認識することができました。

 

◎恋愛はコミュニケーションが大事とお話しされていて、私は人と話すとき緊張してしまって上手く話せないことがあるのですが、落ち着いてコミュニケーションを楽しめるようになりたいと思いました。

また、恋愛についても深く考えることができました。相手に気に入られたいからと自分を相手に合わせるのではなく、‘自分軸‘でいきたいなと思いました。自分を大事にしないと相手も大切にできないと思うので、もっと自分を知って好きになれるかこれから考えていきたいと思います。

 

◎人に優しく接すると優しくされた側も嬉しいし、優しくした側にも良い影響しかないと聞いたのでこれからはいろいろな人にやさしく接したいと思いました。

講話を聞いてすごく恋がしたくなりました。恋をしていると人生すごくキラキラしていて、楽しいと感じたことがあるけど実際、科学的にも証明されていることを知っておもしろかったです。

 

◎普段私は、あまり積極的に関わろうとせず、人を幸せにするのではなく、人に迷惑をかけないというスタンスで過ごしているため、自分から人の幸せのために行動できる、尊敬できる自分になりたいです

 

◎まず、「自分を知ってから相手を知ろう」と思いました。好きな人に好きになってもらう前に自分のことを好きになっていこうと思いました。

 

 

 

 

【H中学校のみなさんの感想】

 

◎今日、話を聞いて前よりも性について知れました。

他の生徒さんからの意見を取り入れたりしてすごいなと思ったし、その人たちのおかげで知れたことがあったのでよかったです。

 

◎恋愛などは好きだし、興味はありますが、こんなに考えたことはありませんでした。男性が男性を女性が女性を好きになることがあることを知れました。

高校生になってからももっと大人になっても大切なことなので聞いてよかったです

 

◎人と自分の価値観が違うことを知って一人一人が行動すればよりよい世界になると思ったし、そうなるために自分が人と違うことを認めて行動することが大切だと思いました。

 

◎実際にそういう悩みを持っている人のために信頼できるサイトを紹介してくれたことや個人の意見であるといってくれたことがよかったです

 

◎講師の先生が言っていた「優しい世界」に近づいていったらいいなーと思った

性の授業は気まずい空気が流れがちだけど、今日はそんなことなかったからとっても良き授業でしたっ!ありがとーございました☺

 

 

 

 

 

いかがでしたか?

 

ここにあげた感想は、ほんの一部です。

(私の部屋には、山のよう感想用紙の束がたくさんあります!みんな宝物♡)

 

 

今年度もたくさんの学校に性教育をお届けに行きます。

自分を、授業をブラッシュアップして

生徒さんたちにお届けしてきます!!

 

 

また、感想などご紹介できればと思います♡

 

 

 

 

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

お鼻ツルツル♡今日も元気です!!

かわいい♡

前回まで、性教育の話題が続いたので

今回はこころの学びを。

 

 

私は大学を卒業してから25年以上、子どもたちと関わる仕事をしてきました。

 

 

もちろん最初はうまくいかないことが多く落ち込むこともありました。

ですが、心理学やコーチング、NLPなどを学びながら

だんだんと自分のうまくいく方法がわかってきました。

 

 

その中から、子どもたちの本音を聴くための5か条をお伝えしようと思います。

 

 

 

 

 

 

🌟ジャッジを手放す

 

1つ目は、ジャッジを手放すこと。 

 

ジャッジとは、

その言葉や行動などに正しい/正しくない いい/悪いを決めることです。 

 

ですが、正しさやいい悪いの概念はいろいろな条件で変わるものです。 

ジャッジしているときは、「相手のため」ではく「自分のため」になっています。 

 

子どもたちはとても敏感ですので、言葉の乗っている「想い」を受け取ります。

 

 

ジャッジは手放す! 

 

 

 

代わりに、

その言葉や行動が

その時その場で「適切か」「機能しているか」という視点

を持つことをおススメします!

 

 

ジャッジを手放すには「そこにある事実はなにか?」を考えることです。 

 

事実とは、100人いたら100人がそうだということ。 

 

例えば、「今日は暑かったですね」はジャッジです。

 この中にどんな事実があるかというと、

「今日の気温は〇度だった」ということです。 

 

31度 今日の気温が「暑い」と感じる人もいるし

「ちょうどいい」人もいるし

「寒い」人もいるかもしれない。

 

 暑い・寒い・高い・低いなど、形容詞はジャッジになりやすいです。 

数字で表すと事実になりやすいです。 

 

 

 

また、「私は~」とすれば事実になります。 

「私は、今日は暑いと感じた」だと、私が感じたのは事実です。 

 

 

そんな感じで、ジャッジを手放す練習をしてみてください。

 

 

 

🌟共感・肯定する

 

2つ目は、共感・肯定するです。 

 

 

あくまでも、その子の発した言葉や行動はその子にとっての正解なんです。

なので、まずはそれを受け止める。 

 

 

受け入れるんじゃなくて受け止めるんです。 

 

 

学校の職員研修でこの話をすると

「でも、受け入れたら共感・納得しているようなのでできません!」

という先生もいらっしゃいます。

 

でもね、「受け止める」は納得することではないです。

 

 

「あなたはそう思ってるんだね」と受け取ること。 

まずは受け取って、それからです。 

 

 

それができれば、

その子のどんな選択にもどんな行動にも振り回されることはなくなるはずです。

 

 

共感的・肯定的に返答する練習ワークを用意しました。

ぜひ答えてみてくださいね!

 

 

 

 

 

 

🌟同じ目線で

 

3つめは、相手と同じ目線で、です。 

 

 

悩みを軽くしてあげたい、困っていることの解決を手伝いたい。

そういう進む方向、見る方向は同じにしますが、 位置は変えるということ。

 

 

というか、その子が見ているその子の地図を広げてあげることがたい大切。

そのために、支援する側がいろいろな目を持つのが必要です。

 

 

いろいろな目、聞いたことがあるかと思います。 

 

 

 

悩んでいる子は虫の目です。

問題が大きく見えすぎて、自分には太刀打ちできないと思っている。 

 

そこに、私たち大人が鳥の目や魚の目をもって関わることが必要になってきます。 

 

 

どれが悪いということではなく、いろんな目を持ちましょうということです。 

 

 

そして、相手が視点を変換するために

こちら側ができることのひとつに質問も有効です。

 

前回の「性教育に必要な3つの軸とは?」

 

でもお伝えしましたが、

質問によって相手から返ってくる答えが変わるので、

ぜひ質問力を磨きましょう!!

 

 

 

 

🌟信じて見守る

 

4つ目は、信じて見守るです。

 

悩んでいる子どもを見たらほっとけないですよね。 

でも、私たち大人がすることは「信じて見守ること」です。 

 

 

これは、決して何もしないということではありません。

 子どもたちを信じましょうということです。 

 

 

信じるの反対は何だと思いますか? 

 

 

「信じる」の反対は、「心配する」です。 

心配すると、勝手に決めつけたり、

安易に励ましたり、

指示やアドバイスをしたくなったりします。 

 

 

私たち大人がすることは、

子どもたちが自分自身の力で考え行動し、

幸せな人生を生きていけるように力を貸すこと。 

 

 

子どもたちはちゃんと自分の中に答えを持っていることを信じましょう。 

 

 

ですが、もちろん子どもは知識や経験が少ないです。

なので、子どもたちが答えが見つからない!とか

どうしたらいいかわからない!と

 

「助けて」と大人を頼ったら

その時には 100%の力で助けてあげましょう。 

 

 

なので、まずは

子どもたちが「助けて」といえる

相談できる大人になることが大切なんです。

 

 

 

 

🌟自分自身が実践者に

 

5つめは、自分自身が実践者であり続けることです。 

 

相談される大人であるということは、

完璧な大人であるということではありません。 

 

 

悩みはある。

だけどそれを解決するために私も頑張っているよ。

 

 

そんな姿を見せていくことです。 

 

 

あなただったら、あなたに相談したいですか?

どんな人に相談したと思いますか? 

 

 

あなたが相談したい人になる努力をすることが、

実践者であり続けるということです

 

 

 

 

いかがですか?

私はこの5か条をいつも心において生徒たちに向き合っています。

 

 

何か少しでも参考になったらうれしいです。

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

寝たふりしててもおめめがパッチリ開いてますよー♡

かわいい♡

これまで、

性教育へのイメージを変えてみてはいかがですか?ということや

(こちら⇒あなたの性教育のイメージ…本当にそのままでいい?

 

性教育への思い込みをこんなふうに考えてみてはいかがですか?ということをお伝えしてきました。

(こちら⇒性教育への思い込みが見当違いな理由①

(こちら⇒性教育への思い込みが見当違いな理由②~「性」の定義とはどめ規定~

 

 

思春期心理学アカデミー®では

性教育は生き方教育だと考え、

性教育を行ううえで3つの軸が必要と考えています。

 

 

 

今回は、その3つの軸を解説します。

 

 

 

 

 

 

 

🌟正しい情報に基づいた知識

 

1つめは、正しい情報に基づいた知識です。

 

「思春期のからだの変化」や「妊娠・出産」「性感染症」などは、

学校の授業でも教えてもらったかもしれません。 

 

ですが、どのくらい覚えていますか?

もしかしたら、忘れていることも多いかも知れません。 

 

知識は鎧です。

困ったことに出逢ったとき 、そのことに関する知識が全くないとしたら 

困ったことに対応できません。 

 

 

でも、どうしたらいいか知識として知っていたら 行動できるかもしれません。

 行動できるためには 正しい情報に基づいた『知識』が必要です。 

 

正しい知識を得ることは、

自分や自分の大切な人を守るために役立ちます。

 

 

ですが、「性」についての学びは学校でもあまりしてこなかったと思います。

なので、多くの人が性の知識には自信が持てないという現状にあると思います。

 

でも、以前お伝えしたように

知識はいつでも学ぶことができるし、学び続けなければいけないものです。 

 

そして、じつはその知識の土台には

それを支える2つの軸が必要となります。

 

 

それが、以下の2つです。

 

🌟行動に移したくなる質問力

 

2つ目は、行動に移したくなる質問力です。

 

知識や情報を得た後に大切なのが、

「ふーん、いいこと聞いた!」で終わらせないこと。

 

 

 知識や情報を得ても、活用できなかったら意味がないです。

 

 知識・情報を得たらそれを

自分ならどう伝えるかなぁ?と考えながら

 

自分にできる小さな1歩を決めて、 

そしてその小さな1歩を実行するまでをしっかりやってみるからこそ

その情報が生きてきます。

 

 

そうやって、知識を「自分ごと」にしていくことが必要なんですね。 

 

 

では、どうやって子どもたちに行動を起こしてもらうか?

そのために私たちに必要な力が「質問力」になります。

 

 

人は1日に数万回も自分自身に質問しているといわれます。

 例えば、何か悩み事があるときに

 

 

「なんで、私はできないんだろう?」と考えたとき(質問したとき)と

「どうしたら、できるようになるだろう?」と考えたとき(質問したとき)では

 

出てくる答えが変わってきませんか?

 

 

自分自身に問いかける質問で行動が決まっていくのなら 

その質問をよりよいものにしたり、

望ましい行動ができるような質問をすれば

自分自身の行動もよりよくなっていくでしょう。

 

 

相手に対する質問も同じです。

 

 

 

 

私は養護教諭の仕事をしていたとき、

保健室に顔を見せた生徒への第一声にとくに気を付けていました。

 

 

あなたなら、子どもたちが何か話したそうにしているとき

どんな声をかけますか?

 

 

「何あった?」と声をかける人が多いかもしれません。

 何「か」あった?と聞かれると

何かが「あった」か「なかったか」を聞かれているように感じます。

 

 聞かれた人によっては「あった」とは言いづらかったりするかもしれません。 

 

 

 

では、

「何あった?」ならどうですか?

 

 

こちらは、何かが「あった」ことを前提として、

「その話、聴くよ」という気持ちまで伝わるような気がしませんか?

その気持ちが伝わると、 返ってくる答えは変わるかもしれません。

 

 

いかがでしょうか?

 違いは「か」と「が」濁点だけなのに、印象が全く変わります。 

 

 

こんなふうに質問する力(声をかける力)を身につけることで

子どもたちとの関係性がぐっと良くなります。 

 

 

自分自身にそして大切な人に、

どんな質問をするかがコミュニケーションの質を左右します。 

 

思わず答えたくなったり行動したくなるような質問力が必要です。

 

 

 

🌟自分自身のブレないあり方

 

3つ目は、自分自身のブレないあり方です。

 

 

もしもあなたに、 

どう見てもお金がなさそうな人が

「お金持ちになる方法を教えてあげる」といったら

 

 その人からお金持ちになる方法を教えてもらいたいでしょうか?

 

 

性教育も同じです。

じつは知識やスキルの量は関係ありません。

何度も言うように、知識やスキルは学ぶことができますから。 

 

 

じゃあ何が問題かというと、

 

それは伝える側の在り方なんです。 

 

 

 

伝える側がどれだけ性に向き合っているか?

性に対してどんな考えを持っているか? 

その信念が伝わります。 

 

 

どんな知識よりも、伝える側の在り方が伝わるのです。 

 

 

そう。

何をどのようにというスキルはもちろん大切ですが、 

それ以上に 誰がどんな想いで伝えるかが大切なんです。 

 

 

性にまつわる話は誰にとってもある種の抵抗感があるものです。 

 

 

 

ですが、 

伝えるときに「恥ずかしいもの」「いやらしいもの」「下品なもの」

という想いを載せてしまうと

子どもたちはその言葉よりも「想い」を受け取ってしまいます。 

 

 

まずは自分が性に対する知識やスキルをしっかりと学ぶ姿を見せること。

そして、性に きちんと向き合い、 実践する姿を子どもたちに見せて行きましょう。

 

 

  だからと言って、すべて完璧でなければならないわけではありません。 

 

 

 

「私もわからないことや悩んでることがある。だけど、解決できるように行動しているよ!」という姿を見せ、常に学び実践している姿を見せていくことが

子どもたちに背中を見せることになります。

 

 

 

そんな、「自分のあり方」を明確にすることが必要です。

 

 

 

あなたは、どのくらいできていますか?

 

 

 

 

思春期心理学アカデミー®では、

知識はもちろん、

質問力の育成やぶれないあり方づくりを大切にしています。

 

 

次回以降、

受講してくださった生徒さんの感想なども紹介していきますね!

 

 

 

 

今日のサスケさん♡

16.6㎏の巨体(!)をちっちゃく丸めてねんね♡

かわいい♡