富山市議会は今月21日の本会議で、政務活動費の不正取得を理由に辞職願を提出した市議6人の辞任を認めました。
これで、今月だけで計9人が辞職することとなり、11月6日に補欠選挙が行われるまでの事態に発展しました。
ずさんな管理体制に憤りを感じるのはもちろんですが、ここまでまとまってズブズブな事務を行っていたことは、本当に驚きですよね。
今月は、大阪の阪南市議の不正受給問題も取り沙汰されていたりと、政治家の不正受給問題が、後を絶たないようですね。
今回の富山市議会の不正受給は、過去5年間で計3270万円にも上る額が不正利用されており、それらは、食事代や酒代、事務所の改修費など、様々な私的利用をされたようで、市民団体は、一部の前市議を詐欺の疑いで富山県警に刑事告発しました。
一般企業において、横領というのは立派な罪であり、刑を科せられることがほとんどです。
特別な職務とはいえ、辞職すれば事が済むという事態では、市民も納得するはずがありませんよね。
この不正の温床となっている予算の「前払い制」というのは、いつになれば解決されるんでしょうね。
野々村元兵庫県議の号泣会見により、この「前払い制」の認識も大いに広まったのではないでしょうか。
いわゆる、予算を先に与えられ、残った政治活動費を返還する、というものなのですが、全国的にも返還の例は少ないそうです。
相当な善人でない限り、正直な報告はしないでしょうし、何かしら理由をつけて「使い切る」というのが、常識と化しているようです。
このようなシステムでは、そういった考えに至るのは必然でしょうね。
また、今回の一件でもわかるように、チェック体制も確立されていないようで、読売新聞の調査によると、回答されたうちの4割が「点検をしていない」と答えたそうです。
このように公金がすでに公金でなくなっているのが現状なんですね。
辞職した9名に変わる市議を、補欠選挙で補う予定ですが、やはり「トカゲのしっぽ切り」で終わってしまいそうですね。
政治家には悪いイメージがつきものですし、清廉潔白な議員というのはもはや都市伝説のようなものなのかもしれません。
せめて、そのような悪事を働いていようと、辞職が惜しまれるようなカリスマ性に長けた議員であってほしいものですね。
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