「阿呆」 | motoの徒然なるままに…Ⅱ

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日々是好日日記
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「阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている」

芥川龍之介『河童』より。

「阿保」な人を見分けるいちばん簡単な方法は、その人が他人をどう評価したがるかを知ることかもしれません。「あいつは馬鹿だ」「あいつはダメだ」と自分以外をこき下ろすのが大好きな人は、たいてい「阿保」です。逆に、他人のいいところをきちんと評価できる人は、本人も立派な人であることがほとんど。他人をこき下ろしたくなっても、それを言ったら自分が「阿保」に見えるだけということを思い出して、グッとこらえましょう。どうしても言いたい場合は、3人ぐらいホメてから、ひとりをこき下ろすといいかも…【おとなのマガジン】

『河童』は1927年2月に発表された短篇小説であり、芥川龍之介最晩年の代表作である。この時期の芥川は神経衰弱が進み、そのほかにも体中を病に侵された状態であった。さらには、同年1月に放火の嫌疑をかけられて自殺した義兄の借金と家族の生活とが、彼の肩にのしかかっていた。これらの重みに耐えきれずに頽(くずお)れていくかのように、7月27日(この芥川の命日は「河童忌」と称される)に服毒自殺を遂げている。友人に宛てた遺書の中で、自殺の理由を「唯ぼんやりとした不安」と記したことはあまりに有名だ。

文学にみる障害者像
芥川龍之介著『河童』―狂気の所在―
後藤聡子