こんな専門家はすっかり信用をなくします | 相続こころの整理術

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相続について知りたいけれど、落としどころの決まっている業者の説明会が苦手、士業への相談も敷居が高いという方に向けて、相続人に寄り添いながら、人生の問題として相続問題に向かい合います。終活で日々の暮らしを大切に、自分らしく生きることを目指します。

もし胃腸の調子が悪くて病院に行き、CT検査をして、明らかに別の内臓の方に問題があるのに、伝えて貰えなかったら、あなたはその人を医者として評価をしますか?

 

 

例えば複数の病気を持った人が手術を受ける場合、科の壁を越えて、医者が協力体制を作ってくれたら心強いですよね。病院との信頼関係も築けて、治療もいい方向に進むと思います。

 

 

しかし、それぞれの科が優位性を争っていたとしたら、患者はその競争に巻きこまれて、まともな治療を受けられないかもしれません。

 

 

 

これはあくまで例え話なので、今回の事実とは全く関係ありません。残念なことに、相続では、そんな事が起こっています。

 

 

 

話の主役は、親から土地を相続したAさん

数年前、相続手続きのために主となって動いていたのは、きょうだいのBさんで、Bさんは親が暮らした実家を継いでいます。

 

 

 

ところが、Aさんが相続した土地には明らかに大きな問題がありました。具体的な事が書けないが残念ですが、大切なエッセンスはお伝えできると思います。

 

 

 

相続の手続きでは、公図やら謄本やら、あらゆる書類を専門家は手にしています。専門家であれば、誰もが気づく大きな問題でした。

土地は他にも何区画かあり、その時に指摘を受けていたら、Aさんは、わざわざ問題のある区画を相続していなかったと言います。

要するに遺産分割協議が変わっていた大事な情報でした。

 

 

 

そうなると、専門家が入ったにもかかわらず、騙された気持ちになるのは無理ありません。騙すと言っても、わざわざ嘘をつかずに、大きな問題点については触れずに黙っているというやり方で。

 

 

しかしあるきっかけがあり、たった数年で、全てAさんの知るところとなりました。

 

 

 

これはあくまで私の想像なのですが、今回、とてもややこしい相続登記をしている以上、登記依頼を回された専門家は、必ず相続人と話をしている専門家に指摘をしているはずです。それを誰がにぎりつぶしたか、ですね。気づいた専門家も問題をなかった事にされて、悔しい思いをしているかもしれません。誰を窓口にするか、大切です。

 

 

 

Aさんの場合、窓口専門家以外に、自分のきょうだいのBさんも知っていたのでは、と疑っています。まともな区画は売却していますし、絶対に売れない問題の土地をAさんに押し付けたのかなと。

 

 

 

Aさんの妻は更に夫のきょうだいと専門家に怒っています。その時は相続人ではなかったものの、次の相続には直結している立場です。文句も言いたくなるでしょう。こうした問題が起こると、夫婦仲まで悪くなることがあります。

 

 

 

きょうだいと、窓口となった専門家が口裏合わせをしていたかは、知る由もありませんが、ともかく専門家は信用を失いました。もちろんAさんは、何かあっても、もうそこには依頼をしないと決めています。

 

 

 

そういえば、過去に我が家の親族も痛い目に遭いました。同じくほんの数年前に相続手続きを行っていたのにもかかわらず、不動産の現況とは違ったまま手続きを終えました。

 

 

 

ここでも専門家が依頼者に相当な損失を与えています。

あまりに知識がなかったのか。客の不利益を承知で無視をしたのか。

そしてこれは別の職種の専門家によって、その後正しく手続きが行われています。

 

 


情報弱者である依頼者を軽くみたつもりでも、新たな事案で関わる士業たちからから、きちんとした説明を受け、かつ必要な手続きをして貰えますので、根拠を持ってあの士業はダメだったと言われてしまうのです。

 

 

 

そうした処理にかかわった専門家も、相続時に怠慢な対処をした専門家のことを快くは思わないでしょう。

タイムラグはあっても、他の専門家からの信用も失います。

 

 

 

結局Aさんは、その問題を解決するために、自腹で手続きを開始しました。70代の年金生活者にとって、費用の支払いは簡単な額ではありませんが、また手間暇もかかりますが、妻や次の世代のために。

 

 

 

遺産分割協議中に知っていれば、全不動産が共有状態ですので、相続手続きの諸経費とできたかもしれないものを、今となってはAさん個人の出費です。それを楽しみに使えることができたら、夫婦で添乗員付きヨーロッパ旅行して、お土産も買えてしまうような額です。

 

 

 

素人には専門家のスキルや理念は本当にわからないものです。漠然と相続の専門家と謳っていても、一資格者のできる範囲は狭いということを理解しておきましょう。

 

 

 

大切なのは誠意ある連携。つながり力です。プライドが高いと、自己への優位性にこだわり、他の士業との連携を好まないことがあり得ます。大口をたたいているような人には要注意かもしれません。

 

 

 

自分の狭い実務しか興味がないのであれば、本当は「相続の専門家」と名乗ってほしくはありません。相続の知識を十分に持った人は、広く問題点への勘が働き、的確な専門家へと問い合わせや依頼ができるものです。「相続の専門家」とはそういう人のことを言うのでは。

 

 

 

財産や命にかかわらなくても、一緒に友人と過ごしていて、スカートの後ろがめくれてしまっていたのに、友人がずっと知らんぷりで過ごしていたとしたら?その友人への信頼度は激落ちするでしょう。

 

 

 

どんなに難しい試験に合格していても、そんな事も分かっていない人に、リピーターや仕事の紹介は難しいのではないでしょうか。今回、勇気が要る内容でしたが、書かせていただきました。

 

 

 

 

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