シネマ神戸Ⅱロックフェス | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

シネマ神戸のシネマ②のロビーのソファー、背面のポスターの貼り方のこだわり、最近良いんだよなぁ〜

 

2021年末から本格的にミニシアター上映シアターへとリニューアルして以降、驚きのラインナップで我々映画(館)ファンを楽しまさせてくれているシネマ神戸のシネマ②。

様々な系統の映画の上映がひしめきますが、大きな特徴の一つが音楽のドキュメンタリー映画の充実でしょう。

映画好きと音楽好きが同居する私なんかにはこれは堪らない状態なわけです。

 

ところで明日(2026年4月11日)から3週間、ロックフェスとでも言いたいほどのラインナップが組まれております。

かつての新開地は映画の街であると共に音楽の街でもありました。

こんな試みが今後も長く・広く愛されて欲しいですよね。

では各作品・アーティストにに触れてみましょう。

 

まずは4/11からの1週間はこちらの2本。

ジミ・ヘンドリックス エレクトリック・レディ・スタジオ:ヴィジョン/アトランタ・ポップ・フェスティヴァル1970

(2024年/アメリカ映画)ジョン・マクダーモット監督

配給:IAC MUSIC JAPAN/Santa Barbara Pictures

イエス イエスソングス ライヴ・イン・ロンドン1972

(1975年/アメリカ映画)ピーター・ニール監督

配給:REWINDERA PICTURES/WOWOW

 

①ジミヘンことジミ・ヘンドリックスは未だカリスマ的な人気を誇るアメリカのギタリスト。1942年アメリカ生まれ、1970年没。アートロックやニューロックと呼ばれたそれまでのロックにはなかった可能性を押し広げたムーブメントの中心にいた存在で、ギターを軸にロック(どころか音楽)の可能性を無限大に拡げた巨人でもあります。

メジャーデビューからの活動期間は4年程、生前リリースのオリジナルアルバムは3枚、それでも当時のシーンと後続へ与えた影響は絶大であります。

今回のドキュメンタリー映画は自身のスタジオ“エレクトリック・レディ・スタジオ・ヴィジョン”設立の過程を追った『エレクトリック・レディ・スタジオ:ヴィジョンと亡くなる2ヶ月前に出演したフェスのパフォーマンスの模様を収めた『アトランタ・ポップ・フェスティヴァル1970』の二部構成になります。

②イエスは1960年代末〜1970年代半ばに世界中でブームとなったプログレッシブ・ロック(通称:プログレ、変拍子を多用した複雑な楽曲や組曲形式の長尺楽曲が特徴)の代表的バンド。1968年にイギリスで結成。

今回のドキュメンタリー映画は1972年12月15/16日のロンドンのレインボーシアターでのパフォーマンスを収録した作品で、アメリカでは1975年に劇場公開されております。時期的には代表作の『こわれもの』(1971年)や『危機』(1972年)をリリースした直後で、まさに黄金期の彼らの姿ですよね。

 

続いて4/18からの1週間はこちらの2本。

クリーム フェアウェルコンサート1968

(1969年/イギリス・アメリカ合作映画)トニー・パーマー監督

配給:REWINDERA PICTURES/WOWOW

キャロル・キング & ジェイムズ・テイラー ジャスト・コール・アウト・マイ・ネーム

(2022年/アメリカ映画)フランク・マーシャル監督

配給:IAC MUSIC JAPAN/Santa Barbara Pictures

 

③クリームは1966年にイギリスで結成されたスリーピースのロックバンド。活動期間は僅か2年半ですが、ロック史においては非常に巨大な存在。こちらもアートロックやニューロックと呼ばれたムーブメントの中核にいたバンド。

ギターとボーカルにはエリック・クラプトン、ベースとボーカルにジャック・ブルース、ドラムはジンジャー・ベイカー。三者三様にそれぞれ既にキャリアがあり注目も集めていたスーパーバンドで、即興演奏を大きく取り込んだパフォーマンスはシーンに衝撃を与え、直後に勃発したハードロックの起爆剤にもなったのです。

今回のドキュメンタリー映画は1968年11月26日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催された解散コンサートを軸に、メンバーへのインタビューも収録。海外では翌年に劇場公開もされましたが、日本では今回が初公開。

④キャロル・キングは1942年アメリカ生まれのシンガーソングライター。1960年代から作曲家として活躍、1971年にリリースしたアルバム『つづれおり』は未だ愛されつづける名盤。俳優としてのキャリアもあり。

ジェイムス・テイラーは1948年アメリカ生まれのシンガーソングライター。1970年にリリースされた2枚目のアルバム『スウィート・ベイビー・ジェイムス』がヒットし広く知られました。1971年にはモンテ・ヘルマン監督の映画『断絶』にてビーチ・ボーイズのデニス・ウィルソンとともに主演を務めました。

両者ともに1970年代以降のシンガーソングライターブームの走りであり、ここ日本のフォークやニューミュージックといったシーンへの影響も大きいでしょう。

ちなみにテイラーの1971年のヒット曲「きみの友だち」はキャロルの作曲であります。

今回のドキュメンタリー映画には両者の長年にわたる交流の記録と2007年の37年振りの共演ライヴ他を収録。

 

そして4/25からの1週間はこちらの2本。

アイアン・メイデン フライト666

(2009年/イギリス映画)サム・ダン&スコット・マクフェイデン監督

配給:IAC MUSIC JAPAN/Santa Barbara Pictures

(2025年/イギリス映画) ジョナス・アカーランド監督
 
⑤アイアン・メイデンは1975年にイギリスで結成され、1980年にメジャーデビューした当時のいわゆるNWOBHM(ニューウェーブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル)のムーブメントを代表するバンド。1970年代末に吹き荒れたパンクへのメタル側からの返答ですよね。
今回のドキュメンタリー映画は2008年のワールドツアーに密着した作品で、3枚目のアルバム『魔力の刻印』(1982年)から参加の2代目ボーカリストであるブルース・ディッキンソンのもう一つの顔である航空機操縦士としての姿も収められております。

⑥ビリー・アイドルは1955年イギリス生まれ。セックス・ピストルズの親衛隊で結成されたパンクバンド“ジェネレーションX”の元メンバー。バンド解散後アメリカに渡りリリースした2枚目のソロアルバム『反逆のアイドル』(1983年)がヒット、その後も大きな成功を収めております。俳優としても活躍、『ウェディング・シンガー』の本人役での出演が最高でした。

今回のドキュメンタリー映画は彼や関係者へのインタビューや様々なアーカイブで構成された彼のキャリアを総括した作品です。

 

以上の6作品、どれも楽しみなラインナップですね。シネマ神戸②の音響がまたライヴハウスみたいで音楽映画に合うんですよ。是非ご体験ください。