『独裁者と小さな孫』
このヴィジュアルに並ぶ安易な煽り文句なんて生温い。
特定の文化圏や宗教圏に囚われず、非常にシンプルで強固な記号性で語られるも、当然凡庸さは微塵もなく、エモーショナルな痛み・哀しみに突き動かされそうな寸前で突き放され、想いは宙を舞う。
マフマルバフ、あれだけ話題になった『カンダハール』以降ここ日本では監督作が不遇な扱い続いてた気がしますが、その間もサミラやハナちゃんの活躍があった訳で、恐るべき一族!であり続けていた。
今作もプロデュースでメイサム(息子)、編集でハナ(娘)、脚本でマルズィエ・メシュキニ(妻)が関わっております。
公開のタイミングでマフマルバフの旧作の特集上映して欲しかったな。
VHSで持ってる『サイレンス』や『ギャベ』、話題となった『カンダハール』、大好きな『パンと植木鉢』…
どれもスクリーンでは観た事ないんだよな。