喜びも悲しみも幾歳月 | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

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2015年12月 @ 姫路市文化センター

2014年の名画鑑賞会は、増村・山田・溝口・成瀬と奇跡の四本立てだったからなぁ。

流石にコンプリートしたけど、2015年は一本だけでお暇いたしました…


今回フィーチャーされた木下惠介監督作品四本中、唯一スケジュール的に観られたのが、未観だった『喜びも悲しみも幾歳月』なのが不幸中の幸い。 


他三本は観てたんだよな。

『カルメン故郷に帰る』&『二十四の瞳』
『野菊の如き君なりき』
カルメンは
9月にも観たし。


戦前・中・後の日本のムードの変容を背景に、各地を転々とする灯台守の夫婦が射す光の行方とそこに出来る影との四半世紀。


このうねる長尺の大河を見事にコントロールする豪快さと、スケールの大きな画の中の細かな石ころとも言える各人の想いを捉える繊細さと…
天晴れ、木下惠介監督! 


四半世紀の時の経過を見事に演じ切る佐田啓二&高峰秀子も素晴らしいけど、一番驚いたのが田村高廣さんやな。本当にその期間掛けて撮影してんじゃないの?レベル。


ちょっと残念だったのが、素材要因か?施設的要因か?音声がところどころ聴き取り辛かったとこ。
結構肝心な台詞もうん?となっちゃったり。
まぁ、話が追えなくなる程ではないんだけど。


でも、フィルムはむっちゃ綺麗だった!
壮大なロケーションの素晴らしさを大きなスクリーンで堪能致しました。