戦争と人間 | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

『戦争と人間』三部作一挙上映一気観!

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2015年9月 @ シネ・ヌーヴォ


563分終わった。
いやぁ、第三部、ここに辿り着くべく為のあの第一/二部だったのか!と思うと、それぞれが強靭に映画としての意義を擡げたな。
こうなると叶わなかった第四部が観たくなる。

 

563分ってのに猛烈に惹かれつつも、前々日・前日のハードスケジュールを経ての三時間✖︎三本立てに、はてさて耐えられるのか?だった訳ですが、意外にも一部/二部はあっという間に観られた。 

一部/二部の観易さの要因は語り口が丁寧なのと、大量の登場人物を的確に配す手腕故かな。
あと、やっぱお話としてのバランスがね。戦争一辺倒ではないから。

戦争へと突入して行く社会がある一方で、経済界の厭らしい人間模様、アカ狩り等のポリティカルな側面、それぞれのロマンス…
何よりメインへと迫り出す2人の少年の青春物語でもあったな。

 

そう言えば一部/二部とか無駄にサーヴィスショットとか出て来て何だかなぁーでもあった訳ですが、一部/二部のヒットがなければこの驚愕の三部が成立しなかったのかも?と思えば致し方なしか。

 

この三部こそを監督、撮りたかったんだろうなぁ、と本性剥き出しなあの戦場の地獄絵図に慄きつつ、だかしかし、そこでやり切って肝心の四部が作れなくなったのも皮肉な話。


第三部のラストがねぇ…戦場から生きて帰って来て知ってる人に会ったなら、普通ならもっと感傷的な展開を想像しちゃうんだけど、グイグイと差し出された飲み物を無言で…だもんな。

あれなんか、第一部~第二部でじっくり描かれたからこその説得力とインパクトなんだよな。


にしても第三部、特にソ連でモスフィルムの協力を得て再現された戦場の壮絶さよ!
邦画でここ迄の画を撮る事は、この先ももう不可能であろう。 


あと今作の563分を一気に辿れたのには、ここで描かれる社会の状況が今と見事に符合してしまったってのもあったよね。
ホント、見事にね… 


さて、描かれなかった第四部。

伍代一族はどう崩壊するのか?

標は果たしてどう生きて行くのか?

気になるなら原作を読め!って感じですが、何とかこのキャストで観たかったよね。


そうそう、キャスティング的に一番吃驚なのが地井武男さんか。気付かんかった!
あと三國連太郎が佐藤浩市にしか見えない!とか、西村晃が厭らしくって最高!だったり。
若き勘九郎(勘三郎)が可愛い。

芦田伸介さんのあのホルモン全開な存在感は圧倒的。岸田今日子さんとの絡みとか堪らんぞっ。
あと、福崎和広さん演じた雷太の子供時代が憎たらしくって最高! “あるよ(©HERO)”ってここが出典?

そう言えば三國連太郎が常にくちゃくちゃ噛んではペッ!と吐いてたモノは何なんだろ?

あれ、大人になった雷太もやってたよね?
しょーもない事だけど気になる。 


当日のヌーヴォ、朝から雨の中の長蛇の行列にわぉ!だった訳ですが、結構な割合で三部作一気観してる人がいたのに衝撃。
多分リアルタイムで観てたであろう世代の方々のパワフルさにケツ叩かれた。