『唐山大地震』
いやぁ…凄いわ。
四年越しのフィルム上映のその期間の是非は兎も角、今作が描こうとしている喪失と再生の物語へと込められた想いと気概には、リスクを負ってでも向き合って貰うべき覚悟がある。
先ず、オープニングの唐山大地震の再現に慄いた…
あそこまでの容赦のなさ…
勿論頭では理解している事ではあるものの、それをこんなにもリアルに再現されると…
これには流石に四年前公開が見送られたのも納得だ。
当然今作はそこの再現が目的ではなく、地震そのものもこの物語の一要素でしかない。
その人の力の及ばぬ悲劇が切り裂いてしまう、親子と言う絶対的な絆と、それでも尚求めてしまう心の葛藤をカメラは真摯に見つめる。
物語の初めと終わりに地震ありきではあるのだけれど、その大半は、親と子、それぞれのドラマである。
でも、過剰に煽る演出は皆無で、エピソードも詰め込み過ぎていないが故、より際立つ想いの行方を追える。
監督自身がこのドラマの濁流に呑まれない様に、冷静に見つめているのがプラスに働いてて、描かれない空白に一気に想いが流れ込んで涙腺決壊してしまうのです。
聡明だ。
さて、今回の35mm上映、どんな流れで実現したのであろうか?
この四年間でフィルム上映が一気に廃れてしまったのがこんな形で浮き彫りになるとは。
パンフは作られていませんが、四年前準備されていたであろうそれはどうなったのだろう? そこには何が綴られていたのか?
