新しい日常 仙台ラブストーリー | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

シネマ窟Vol.20“新しい日常 仙台ラブストーリー ~愛のある風景~”
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2015年2月 @ 納屋工房

真利子哲也監督『宿木』
入江悠監督『狂人日記』
冨永昌敬監督『悪友の面影』
こんな面々の、レアな上映。って事で会場充ち満ち!


仙台短篇映画祭が、2013年にせんだい・宮城フィルムコミッションと共同して、真利子哲也・入江悠・冨永昌敬の三監督に、震災以後の日常を描いて貰ったこの三本。


何と、こんな三人を揃えておりながら、仙台短篇映画祭とTAMA映画祭でのみの上映に終わってしまっていた!
こんなのシネマ窟がやらないでおくものか!


まぁ、ここ迄の面子が揃いつつも、上映の機会が限られていたのにはそれなりの理由がある訳で…
この日、納屋工房に集った面々は、それを確認する機会にも恵まれたのでありました。


真利子哲也監督『宿木』
子供目線(馴染みのない関西人の僕らも=だ)での“ホヤ”の得体の知れなさ。
父親の苛立ち、そして真夜中のドライヴ。
圧倒的なるパワーの前に成す術なく震える恐怖。
しかし、それすらを覆す、新たなる生命の誕生。 

ホヤ、グロテスクなれど、食べてみたい!


入江悠監督『狂人日記』
モラルもタブーも剥奪された世の中で、SEXもヴァイオレンスも滑稽な迄にその肢体を曝け出す。
スクラップの壁から立ち昇る禍々しき空虚。
あのキャリーバッグに詰められた(詰めたかった)モノは果たして何であったのか?


冨永昌敬監督『悪友の面影』
携帯を無くす=日常の少しのズレ=ぽっかりと口を開ける闇。
独特の間の空いたユーモアが、鎮まった瞬間凍りつく背後。
こんなにも脆く、そして愛おしい日常に生きている事を知る。


冨永昌敬監督『悪友の面影』で、不条理さに拍車掛けるあの先輩を演じたのは渡邊琢磨さんだ!

コンボピアノでの活動や、デヴィッド・シルヴィアンらとの共演で知られる鬼才です。

冨永昌敬監督は結構好きで、『パビリオン山椒魚』での頭沸いてる感じも相当衝撃でしたが、『パンドラの匣』から『乱暴と待機』辺りの流れは個人的に相当に盛り上がってたなぁ。

何せ『パンドラの匣』、大好きなんすよ!
冨永昌敬監督は音楽の趣味も良くって、『パビリオン山椒魚』や『パンドラの匣』は菊地成孔さんだったし、『乱暴と待機』は大谷能生さんだったし、今回の『悪友の面影』は渡邊琢磨さんだ。

因みに『庭にお願い』は倉地久美夫さんの、『アトムの足音が聞こえる』は大野松雄さんのドキュメンタリー。

一方で、入江悠監督『狂人日記』の音楽は何とDOWSERの長嶌寛幸さん!
あの不穏さ…納得。

『狂人日記』は噂に違わぬ激ヤバ描写に溢れておりましたが、今や『日々ロック』や『ジョーカー・ゲーム』で飛ぶ鳥落とす勢いの監督だけに、もしかしたらもう二度と観られないかも?昨晩シネマ窟に集われた面々、伝説に立ち会えましたね…

何よりこちらもまた売れっ子な水澤紳吾さんの怪演に震えた!