『暮れ逢い』
そうだなー、先日ルコントの初期の傑作『仕立て屋の恋』を元映で観たからどうしても比較してしまうんだけど、ルコントも大人になったなぁー、柔らかくなったなぁー、な、手堅いメロドラマ。
相変わらず変態描写もあるし、エロいけど。
ルコントがシュテファン・ツヴァイクの短編小説を元に撮り上げた初の英語劇。
(舞台は第一次大前後のドイツ)
初老の実業家、その若き妻。更に若い青年(住み込みの個人秘書)との奇妙な三角関係…
ルコントが英語劇?さて、どうなる?って不安は全く杞憂で、相変わらずの官能的な愛憎、高貴な変態性が優雅に描かれている。
まぁ、メイン三人の表情・眼差し・声、そして所作がエロいよね。
ベートーベンの『悲愴』の旋律が巧みにこの作品の空気、そして三人の関係性を代弁する辺りもグッと来ますが、実際にピアノを奏でるシーンはフィーチャーせずに、その弾いていたであろう残り香を捉える様には唸る。
あとパズルね。埋まって行くピース、埋められない距離…
ラストのあの行進の横を二人が…な描写は愛のコリーダみたくもある。
むっちゃキュートだし、初スクリーンとは思えぬ度胸もある。
若き日のヘレナ・ボナム=カーターや、クロエ・グレース・モレッツ辺りを思い出した。

