シネパス27/48本目『ボルベール〈帰郷〉』
…こんな話だったのか…
ちとアルモドバルから気持ち離れてて未見の二作(これと『抱擁のかけら』)なれど、矢張りアルモドバル、一筋縄ではいかぬ。いや、やっぱこのオッさん(失礼!)好っきゃわぁ。
その強烈な“赤”。
受け継がれる“血”。
圧倒的に“女”。
蚊帳の外どころか映画の欄外(若しくは冷蔵庫の中?)に追いやられるあの男共に同情する程に。
設定がサスペンスであろうが、ロマンスであろうが、コメディであろうが、軈てアルモドバるその唯一無比なカメラと語り口。
結局ラストに残るのは強烈なる彼の体臭であった。
彼が国民的作家であり続けるのは、その揺るがなさからなのではなかろうか。
相当大事が起きてるのに、何、あの超然と〆ちゃう心意気。
で、何エンドロールで極彩色に花咲かせてんのよ!
ペネロペ演じる主人公の強烈な胸の谷間(本作、上からのショットが印象深い)、そのお姉ちゃんのキュッと主張するお尻のショット、その対比が面白いし、あの叔母さんのご近所さん姉妹共々、本作の物語の振り子になってるよね。 母親と叔母さんもそうか。
いやぁ…しかし、失踪した母親が村で唯一のヒッピーで(である事が先進的だったと)、ハッパを吸う度彼女を思い出すだなんて設定を、事も無げに普通の景色として成立させてしまうアルモドバルって(笑)。
