何や、この怪作…
恋に堕ち、愛にオチ。
その胸焼けする程のロマンチックさと、胸引き裂かれそうな残酷さ。
スタンリー・ドーネン✖︎オードリー・ヘプバーン✖︎アルバート・フィニー。
これ、今迄全然スルーしてた作品なんだけど、無茶苦茶ツボ。
映画でしか出来ない表現が満載で、それが気難しい表現に陥る事なく、とても軽やかに、今作のグルーヴを加速させて行く。
オープニング、何だか沈鬱なトーンだし、オードリーは煌きないし、これどうなの!?だったのは杞憂で、繰り返されるパスポートネタに心のガードはすっかり解除され、あのクソガキ出て来た辺りではすっかり虜に。
特に驚いたのが“車”と“ヒッチハイク”を駆使して、二人の出会いから現在迄の関係性、その距離感を見事に表出させる術ね!
スタンリー、天才!
あれこそ、映画の醍醐味じゃなかろうか?
もうね、二人が恋に落ちたその瞬間のあのズキューン具合!あんなんオードリーにしか成立させられないよ!何、あの愛くるしい間の抜け方!
あとプロポーズのとこも参った!