海炭市叙景 | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

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2014年10月 @ 塚口サンサン劇場

『私の男』の上映決定を記念してのリバイバル。

寂れ行く街の年末年始を舞台に、そこに息衝く家庭の澱み・仕事の軋み・歴史の重み…
その臭いや温度迄も掬う近藤龍人さんのカメラ、繊細に音符に変換するジム・オルーク。そして冷徹に捉える熊切和嘉監督!


今作、三年半前のKAVCでの公開当時、寸前迄観に行く気満々だったのですが…
遂に劇場・フィルムで出会えた!
レンタルで見た時には踏み込めなかった街の暗部へと、全身に浸透するかの様に包み込まれる35mmの本領は極上に恐ろしい。


最近の塚口サンのフィルム上映は一番大きなシアター3でなんですが、ミニシアター以外でのフィルム上映が壊滅的になって来た昨今、あのサイズで観られる至福はもっと堪能しておいた方が良いし、続くべく集っておくべし。 


『海炭市叙景』、兎に角ヘヴィーな話ではあるんですが、決して陰惨にはならないのは熊切監督のバランス感覚の賜物か?
立ち退かないお婆ちゃんエピソードはユーモアあるし、小林薫は何ともいじらしく可愛い。ムラジュンにボコられるオッちゃんも最高! 


しかし、海炭市叙景の音楽、何故ジム・オルークはあんな心象を見事音像化出来たのであろう??? 


塚口サンのシアター3に映える35mmフィルムの叙景の美しさと侘しさ、そして強さは語り尽くせぬ魅力に溢れておりましたが、物語のオープニングを飾る兄妹の幼き日々を刻んだ8mmの映像のあの質感も堪らん!あのサイズでだ! 


シアター3で8mmの映像と言えば、“塚口の奇跡”とも呼ばれた桐島35mmフィルム上映を思い出すな。 

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