2013年12月 @ 元町映画館
核戦争の恐怖、革命の軋み、透明な映像から浮き上がる親友同士や親子の澱み。
ジャズのスピード。
『ジンジャーの朝』は、サリー・ポッター監督の原風景を通して紡がれる、この世界と自分との調律の術。
また、忘れ難き名作が一本。
サリー・ポッター、このタイミングで旧作の回顧上映あっても良かったのにねぇ。
やっぱ、好きですね、この人の皮膚感覚。
余韻の苦味に囚われるな…
肉体の成長のスピードに追いつけない心。時に自分の尺度で対峙出来なくなった外側へ、焦り・苛立ち・背伸びして、崩壊する内面を、僕らはどれだけ忘れ去った?
『ジンジャーの朝』って邦題だと、どうしてもジンジャーの物語になってしまう訳ですが、原題は親友同士の“ジンジャーとローザ”。と言っても二人の対比の物語ではなくって、ジンジャーが惑う内側と外側の繊細なる不協の象徴としてローザがいるんだ。彼女がいる事で、寄り添い、そして崩壊する。
透明過ぎて、不純物がより際立つサリー・ポッターの箱庭的原風景には、それ相応のヴィジュアルが揃うもので、エル・ファニング以下、抜群のキャスティングが光る。
驚く程セクシーに劇中で成長するローザ役のアリス・イングラート!
今年最強の悪役と言える父を演じたアレッサンドロ・二ヴェラ!
不遇過ぎる母親役演ったクリスティーナ・ヘンドリックスもまた、何故にあんなに巨乳強調された(苦笑)?
ここでもまたティモシー・スポールは素晴らしいです。
成長する為、封印してしまった何か。こっそり再会したい時もある。
