グッバイ、レーニン! | Electronic Dolphin Eats Noise

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空論上の九龍城

『グッバイ、レーニン!』
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2013年2月 @ 塚口サンサン劇場。

確かにこれ、面白かったし、好きな一本でした。

まぁ、レンタルで見たのですが。
しかし、劇場でのフィルム上映がこんなにもヤバい一本だったとは!
ノスタルジーとフューチャーの狭間で想いは宙を舞う。


あんな風に信じてた物がガラガラと崩壊してく様を私達は幸か不幸か知らない。
ニュースが写すのはお決まりの刺激だけで、鈍感なアンテナはその背後や足元にまで目も耳も向けられないのだ。
はたして、“いつか”の事後、こんな風に描ける術を私達は持ち得ているのだろうか?


メランコリックにもセンチメンタルにも堕ちない軽やかさがこの映画の肝で、それこそ今日観てた(神戸映画資料館で同日に観た)サイレントコメディみたいな早回しを多用した幾つかのシーンや、母親への嘘がバレそうな瞬間・それを回避する術の数々には爆笑(コカコーラネタの見せ方は巧い!)。

そんなムードと絶妙にマッチするヤン・ティルセンの音楽がもう堪らん!
そう、あのヤン・ティルセンである。
塚口サン、偶然か?必然か?
彼の代表作は『アメリ』である(この直後にリバイバル上映が控えていた)。


しかし、母親への嘘が、やがてぐらついてしまった過去と現在の自分の齟齬を埋める術へと変貌してく様にはグッとくる。
それに反発しながらも付き合う、恋人や姉、友人やご近所さん、そして…には最早涙腺が、涙腺が、涙腺が…

前半あんだけ笑わしといて、後半あんな展開しちゃうんだからズルい!そりゃ、泣くやろ!
一番の決壊ポイントは…あの待合室のとこかな…

肝心の再会は窓越しで、後はこちらの想像に委ねてくれてるのが乙。


あの看護婦の彼女可愛いですね。

廃墟でのデートとかロマンチックだったなー。あれは当時のドイツだからこそのリアリティ。
スクワッターでしたっけ?西独の廃墟を根城にしてた方々。ノイバウテンのあの音はリアルな叫びだった訳だ。
如何にもドイツなバンドのライヴシーンには笑った。

あと姉の旦那と、映画監督志望の友人がアホで泣かせる(笑)。

陳情書を書いてあげてるあのオバちゃんの複雑な泣き笑いも素晴らしい!


あっ、そー言えば、塚口サンでの上映、オープニングから爆音!?ってレベルじゃなかったっすか???

まるで、上映権期限切れを惜しむかの様な(笑)。
花火の爆発音の振動とか心にまで響いたなー


余談ですが、運ばれるレーニン像にアンゲロプロスを幻視したぞ!