『丹下左膳余話 百萬両の壺』の面白さは、“80年も前なのに”だとか、“貴重なフィルム上映なので”なんてのを、叩き斬る!
これ、ピッカピカの新作と並べたって、その話のテンポや笑のセンス、映像の瑞々しさ、全然“今”を感じさせるのだ。
塚口サンで特集上映が始まった山中貞雄監督の現存する作品の1/3本。
しかも、これ、残念ながら完全な形ではない。
撮られたのは1935年。何と80年も前!?
だのに、いや、だからこそ(未だ愛されている)無茶苦茶面白い!
初日だった観た当日。
若い方々もチラホラ劇場に犇き、そして劇場笑に溢れていた。
時代劇で有名な大河内傳次郎を時代劇で初めて観たかも?昔よく物真似されてたのも成る程ねぇー、な喋り方。虚勢張りつつも漏れる人情が素敵だ。
そして、ヒロイン演じた喜代三さんの色香が只事でない!喋り方も今普通にスナックとかにいますよね、あんなママ(笑)。
山中貞雄監督作品は、春に資料館で『人情紙風船』を初めて観た訳ですが、兎に角人間の描写が素晴らしい。どんなに小さい役でも活きているんだよね。
これでまだ26歳とかなんでしょ!
参った!
そして、最終日。
もう一回観に行った訳ですが…
“ダルマ”や“着物”でスムーズに繋がれる画。
笑誘発する絶妙の間。
言葉も表情も、ホントに80年も前なの?な、塩梅。
に、更なるメロメロ!
別に意識的なモノでもないのだろうけど、天性の普遍性、時代を軽やかに超えるスピード感あるんだろうな。
