内田けんじ監督 | Electronic Dolphin Eats Noise

Electronic Dolphin Eats Noise

空論上の九龍城

関西映画館界隈のオルタナ劇場“塚口サンサン劇場シアター1”の思い出。


『運命じゃない人』

2012年11月、塚口サンサン劇場で鑑賞した時の感想呟き纏め。


こんなおもろい映画観てなかったなんて!ヤバい、ヤバ過ぎる!

もっかい観たい!
頭から観直したい!

内田けんじ監督なんて遂最近までノーマークだったもんな~
脚本の凄さは言うまでもなく、そのカメラや編集の巧みさ、役者陣の程好い塩梅…唸る!
いや~ちょっと笑ったりホロリとしたりしつつ、余りの巧さに戦慄すら感じました!

しかも、語られる物語は何ともロマンティック!

あのベッド下から見える足だけの遣り取りなんて、もう!

何より巧みなのがですね、あれ繰り返すじゃないですか?

その度、増える情報、削られる情報の匙加減が絶妙なんですよ。

サスペンス的にも、ロマンス的にも。

足だけなんだけれど、一回観てる訳だから、“あっ、今抱きつく!”ってのに無茶苦茶揺さぶられる、とかね。


しかも、フィルム上映ヤバいっす!

あの夜の疾走、翻弄、混線、安堵、失意…何て浮かび上がり方!何て溶け込み方!


塚口サンでの『運命じゃない人』の上映はシアター1でした。
ここ唯一未だ入ってなかったんだけれど、良いね!あのサイズ、席の並び。
ミニシアター系はあそこで観たいな。


『アフタースクール』

2012年11月、塚口サンサン劇場で鑑賞した時の感想呟き纏め。


いや~、面白いな!
内田けんじ監督なんて、先週今日と同じく塚口サンで観た『運命じゃない人』でやっと発見したぐらいの初心者ですが、何て語り口の巧みさと、見せ方の粋さなのだろう。
感心しっぱなしで、ラストには悔しさすら込み上げた。


『アフタースクール』自体は公開時から当然知ってはいたし、メイン三人の
役者さん其々は好きなんだけどなー。でも、三人揃った図が余りに濃過ぎて…


内田けんじ監督、まだ二作しか観てないけどさ、この人、脚本や編集の巧さ、確かに飛び抜けてんだけど、その凝った構成がお見事!なだけで終わらないんだよね。
本人のロマンチックな性分がサスペンスの構築→解体の流れから漏れてくるんだ。そして揺さ振られ掴まれる。


{F06F16F9-D26B-4D3F-A0C0-5FC302A49CB5:01}


こちらはシアター1ではなかったけれど、この流れで観れたのでオマケ。

『鍵泥棒のメソッド』

2012年12月、塚口サンサン劇場で鑑賞した時の感想呟き纏め。


何て事だ!『鍵泥棒のメソッド』むっちゃ面白いじゃん!危うく評判に騙されてスルーしちまうとこだったぜ!
内田けんじ監督の今までの三本中では一番好きかも?

いや~、もう憎たらしい程にロマンチックやな!

けんじ、この野郎!
参った!


『運命じゃない人』と『アフタースクール』って、まぁ、あのドンデン返しが凄かった訳じゃない。
予想もつかぬ程のね。
脚本も編集も唸ったさ。
だけどね、そこがあの二本の妙ではなかった。

あーやって、同じシチュエーションを全く別の視点で繰り返し、繰り返し、繰り返す事で、付加される情報・削ぎ落とされる情報により揺さ振られ、篩に掛けらる“物”に私達の視線は注がれる構造だったのだ。
そこに立ち昇るロマンスと、漏れるロマンに惚れた。


で、この『鍵泥棒のメソッド』。
ここにはもうドンデン返しのギミックを必要としない確信がある。
いや、正確には“他人の視点に依る人生”って構図があるんだけれど、余りに巧過ぎて、その巧さに気付かない。

“計画性”のメタファーとか、メタフィクションな“演技論”とか、音楽や音のネタ捌き…

溜息出るよ。


しかし、最早定番化してる30過ぎての恋愛論、そして結婚論。
は、痛い。が、その痛さが、いや痛いからこそ反転する瞬間に軽くガッツポーズなのだ。
ありがとう(苦笑)。