ガール | Electronic Dolphin Eats Noise

Electronic Dolphin Eats Noise

空論上の九龍城

劇中の台詞を引用すれば、“マジ、ヤバい!”
http://girl-movie.jp/index.html


あのキラキラした予告に騙されてはいけない!
いや、騙されてでもいいから少しでも多くの人に観て貰いたい!
多分に想起される安直さとは無縁の、眩いまでの本物のガーリームービー(敢えてこう呼びたい)。

今や邦画界で最も信頼を置ける深川栄洋監督。
90年代に徹底的に叩き潰された感あったプログラム・ピクチャーを見事なまでに再生、しかも誰もが目を・耳を疑う程の題材・キャストで躊躇無く。
『半分の月がのぼる空』でガッチリ心掴まれて以来、見れる作品には一通り手を出してみたものの、ほぼどれにもツボを突かれ捲くったのでありました。

さて、今作の原作はあの奥田英朗さん。
全然読んだ事ない作家さんなんですが、映画『イン・ザ・プール』やアニメ『空中ブランコ』なんかは好きだったなー
今作は全く路線違いそうなんですが(どれも原作では未読なので判断出来ない)。
でも、原作ではメイン4人の女性はそれぞれ違うエピソードの短編なんですね。
そう言えば『半分の月がのぼる空』も、あれ原作では全く別個のエピソードを繋げてるんでしたっけ。



メイン4人の女性はそれぞれに、女の子だった時代から大人の女性へとの狭間で、仕事に家庭に恋愛にと、翻弄され、疲労し、先を見据えれないでいる。
“もう”なのか?“まだまだ”なのか?
男である自分にはこの辺の感覚普段は中々に理解し難いのでありますが、見事にそれぞれの心理にシンクロして同じ様に焦り・戸惑い・先を憂ってしまう。
キャスト陣の演技力も当然ながら、それを導き出し巧に配する深川監督には頭が垂れるし、現場で“一番ガールなのは監督だからね”と言われたのには大いに頷く。

まぁね、何はともあれ今作は吉瀬さんだよ!これまでもそのクール・ビューティーっぷりには平伏すばかりでありましたが、何だあの可愛さは!
部下への独占欲との戦い(笑)、豪快な走りっぷり、うんであのエレヴェーターでの!!!
たまらんかった・・・
勿論麻生さんは何時にも増してかっちょ良かったし、板谷さんは柔らかく強かった。
香里奈も頑張った!

何だかぶっ飛んだ檀れいさんや、堅物からの・・・が萌えさせる加藤ローサちゃんも捨て難い印象残す。

今回は添え物な役割ではあるものの男優陣もそれぞれの部を弁えた演技でしたな。



しかし、こんな作品に触れる度、何で女に生まれなかったかね~と心底悔しくなっちゃう。
※劇中の煌びやかな衣装の数々が紹介されたパンフレットが火に油。



嘗めて掛かった映画通を唸らせ、軽く観に来た一般層を映画の深淵に引き摺り込む可能性に満ち充ちた深川監督には心底畏れ入るし、彼の今後のフィルモグラフィには最期まで付き合う所存であります。
同い年の誇りだよ。サンキュー。