前回は鍋島さん(佐賀・富久千代酒造)が「鍋島」というお米を4年かけて等外米から昇格させ、純米大吟醸を造った!というお話をしました。
今回はその鍋島さんがこっそり造った、その逆パターンともいえるお酒をご紹介します。
そ・れ・は!
目下大人気の酒造好適米「愛山」を使った普通酒

ん?なんでわざわざ普通酒

通常この「愛山」というお米を使ったお酒は、ほとんどが純米吟醸~大吟醸クラス!一升瓶で大体4000円~5000円が相場ですからね。
では種明かしを

それは前回の話にもあった「等外米」!
農家さんがどれだけ手塩にかけてお米を育てたとしても、天候や環境などにより、どうしてもお米の検査でふるい落とされてしまう(等外米認定される)お米が出てきてしまいます。そして価格は安くなりますね。
それは人気品種の「愛山」にしても同じこと。
そんな等外米「愛山」を逆手にとって使用したお酒が今回ご紹介する・・・

です!

実際「等外米」というのは、いろいろな状態のものがあるのですが、米粒が揃わないなどの理由であれば、ほとんどお酒の味わいには影響するものではない。更に精米60%であれば外側から40%を削っていることになる訳で、仮に外側にキズなどがあったとしても問題はないとのことです

鍋島米で4年間も苦労しながら(むしろ苦労したからかな?)、難なく愛山の等外米を選択するこの蔵元、飯盛さんの着眼点が自分は大好きです!
だって、おかげで愛山を使ったお酒が相場の半額で楽しめるんですから!(笑)
ではさっそくテイスティングを~
まずは鍋島らしいニュートラルな飲み口。そしてほのかに凛と立つ香りの華やかさとか、アフターにほんのりと膨らむ小豆様のニュアンスなど「愛山」らしさが感じ取れます。
搾って間もないので若干の若さ(アルコールのピリピリ感みたいなもの)を感じますが、そんな時は開栓後2~3日置いてから飲むとカドがとれて飲みやすくなるでしょう。
そんな訳で、2回続けて鍋島のお酒のご紹介になってしまいましたが

