タブレット学習の落とし穴 | e-子育て.comのスタッフブログ~子育て、教育のヒントをお届け~

e-子育て.comのスタッフブログ~子育て、教育のヒントをお届け~

10歳までの子育て応援サイトe-子育て.comが子育てや教育のヒントをお届け!
長年小学生に学習指導した経験を皆さんにお伝えしたくて、小学生の勉強の悩みや家庭学習、集中力・やる気スイッチの入れ方等書いています。
ブログの内容を実践して子ども2人が東大卒業しました。

このブログでは子どもが学習する際には試行錯誤が大事だと何度も強調してきました。

 

ところが試行錯誤にも良い試行錯誤と間違った試行錯誤があることに気づきました。

 

小学生がタブレット学習をしている場面です。

 

タブレット学習の問題を解く場面では、文章の記述式の回答は現時点では自動採点が難しいです。

 

その内にAIが入力内容を判断できるようになるかもしれませんが。

 

いきおい3択や5択の選択問題になります。

 

 

このときに、子どもはタイムパフォーマンスを重視しがちなので、誤った選択肢を選んでも瞬時に別の選択肢を選び直すということをします。

 

正解するまで選べば必ず先へ進めるのですから。

 

ちょうどゲームで敵にアタックして有効打が出るまで繰り返すようなものです。

 

これをやってしまうと、「なぜ間違っていたのか。正しい答えの理由は何か?」に一切関心をもたず、ひたすら先に進んで終わらせることが目的となってしまうのです。

 

その結果試行錯誤しながら考えるという部分が欠落して、考えずに試行錯誤する癖がついてしまうのです。

 

これはかなりヤバいと思います。

 

 

 

小学生となぞなぞ遊びをしていてこんな場面をよく見ます。

 

最初に問題を言います。

 

例「おじいちゃんと一緒にするスポーツはなんだ?」

「わかんない。ヒント頂戴」

「道具を使うよ」

「剣道。竹刀を使うでしょ」

「ちがうよ。丸いものを使うね」

「テニス!ラケットは丸いでしょ」

「球技ではあるね」

「バスケット!」

「ちがうかな」

「サッカー」「野球!」

「おお、だいぶ近づいてきた!」

「わかんない」

 

こんな風にヒントを与えると、そのヒントから連想できるものだけを答えて来ます。

 

大前提である「おじいちゃんとする」が抜けてしまっているのです。

 

このように直近のヒントにだけ反応して次々と答えてくるのは、よく考えていない証拠です。

 

それができる子は球技だとわかった時点で「ソフトボール」と答えられます。

 

「おじいちゃん=祖父だからソフトボール」と。

 

 

今や全国の小学生に一人一台タブレットが貸与される時代です。

 

タブレット学習の落とし穴によって、考えない子どもが大量生産されるとしたら恐ろしいことだと感じます。(羊)