これはアメリカの心理学者キャロル・ドウェックの学習動機と学習意欲の関係について述べた理論で言うところの、固定的知能観の負の側面の現れなのかなと思います。
つまり、自分は頭の良い人として評価されたいという動機で勉強している子どもは、成績が下がったら頭が悪くなったと思ってしまうということ。
生徒に普通の課題がよくできるので、チャレンジングな課題を出すことがあります。
それができない時に、極端にマイナスの反応を示す子どもがいて、このタイプと思われます。
学習には別の動機づけがあり、努力すれば成果が得られるという可変型知能観の持ち主は、一時的に成績が下がっても、次はがんばろうと思うので、落ち込みが少ないのです。
よくできる子どもに「君は頭が良いね」と言い続けるよりも「頑張って、できるようになったね」と言う方が、後者の知能観を持たせることができます。
大人は言葉に注意をしなくてはいけませんね。(羊)
■学習の科学についての関連記事はこちら
概算と詳しい計算では使う脳の部位が異なる
寝る前に問題を見て朝に解くと正答率UP?
脳の中にある文法中枢と文字中枢
- 脳からみた学習 -新しい学習科学の誕生/OECD教育研究革新センター
- ¥5,040
- Amazon.co.jp
- 脳を育む 学習と教育の科学/OECD教育研究革新センター
- ¥1,890
- Amazon.co.jp
- 脳科学と学習・教育/小泉 英明
- ¥2,625
- Amazon.co.jp