音を感覚で捉える先生に出会う事に、
わりと恵まれている、私。
ニュルンベルクの恩師、マンツ先生の
ショパンの即興曲2番のクライマックスにて、
フライパンで大量のバターが溶ける音の連なりー!
とか、
幻想曲にて、
厳粛なセレモニーーの空気の音!
等々。
実際に音として弾くことももちろん、
声と動作でも真似をしながら伝えて下さりました。
べートーヴェンのソナタにでてくるクラリネットやトランペットや楽器の音も、わりとな確率で演技付き。
ひっきりなしにでてくる、ぴったり表現のバリエーションには、毎回感動でした。
しかしなによりも、当たり前のように先生ご自身が楽しんで表現して伝えて下さっている、そのお姿が印象的でした。
今期から教えて頂いているミラーナ先生も、
その道に長けた方の様です。
初回のレッスン。
急にけたけた笑いだしたと思ったら、
「あなたがそのトリルをおもしろく弾くから―」
数分止まりません。 …確信しました。w
オーソドックスな所だと、
ビオラのね、クインテットの二楽章のあの三連符の感じでね!
・・・(しばしものまね)
とか。
はたまた、
超怠惰なアラブのけだるい女の人よ!
とか、女性ならではの表現もたくさんでてきます。
目下の課題はブラームス狂詩曲一曲目クライマックスにて、
すべてを失った老婆の音。
・・・
まだわたし、
すべてを失いきれていません。w
うまいこと言うなぁ…
と、表現にはすぐに共感できました。
続いてそこから連想できるものとして、
タイタニックの最後の場面がクリアに浮かんできました。
年老いたローズが回想を終えて、
思い出の宝石を海に落とす場面。
「ひゃぁ」と、声にならない声を出しながら。
そのローズの心情が、
いまいちピンときていません。
私のはまだ、エネルギーが残りすぎているのです。
だって すべてを失くすときっと、
「よっしゃ、一からやり直したろやないかい!」
的な、すごくやる気になってしまうだろう反骨精神が・・・
ちがうか。w
明日はそこまでに、
放出しきって深呼吸してまっさらにして、つきつめてみよう。
こういう刺激から探究心に火がついている、最近です。
