忘れられない人はいますか?
私は今でも
キュンキュンしちゃう
忘れられない人がいます。
普段は心の中で眠ってますが
懐かしい曲と一緒に出てきます。
一気にあの時の切なく淡い思い出が
蘇ります。
ここに登場する彼ですが。
私の初恋は遅く、中学一年生の時の隣の席の男子でした。背が高い塩顔のイケメンで、とてもモテてました
友だちとして仲良くなった私たち。
いつのまにか、お互い意識して好きになってました。
初めての恋心に戸惑って素直になれなくて、思いとは逆の態度を取ってました。あっちも同じ。お互い戯れあって貶しあって喧嘩して悲しくて。
彼は他の女子はさん付けで呼んでいたけど、私だけは呼び捨てでした。それがなんか心地よかった。私だけ特別だよって言われてるようで。
胸キュンエピソードは夜通し話せるくらいたくさんあるけど、長くなっちゃうからここでは割愛
中3のある日の土曜日、クラスの男子に体育館の渡り廊下に呼び出され、面倒なので行かなかったら、すごく怒られて…引っ張って連れて行かれた、その先には彼がいました。
彼が
ずっと前から好きだった。
付き合ってくれる?
と言ってきて。
渡り廊下から見えるツツジの植え込みの裏側に、ギャグ漫画みたいにギャラリーの男子達の顔が見えて、私は真っ赤になって固まった。
付き合ってくれる?いい?
もう一度言われ
私は声も出せず、頷いてから、走って逃げ去りました。ダッシュで💦
付き合ってからの彼は別人のように優しく…
付き合う前まではいつもいじわるばかりだった彼が、雪の日に私にばっか雪をぶつけてきた彼が。
雨の日に傘を持ってない私を追いかけて傘を貸してくれて、自分はずぶ濡れで走っていった後ろ姿に戸惑った。
女子に告白されてた時はいつも
俺、好きな彼女いるから付き合えない。ごめん。
って断ってたよって周りから聞かされていた。
廊下であったら恥ずかしそうな笑顔で大きく手を振ってくれる彼に、私は逃げる事しかできなかった。
私は優しい彼にどうすれば良いのか分からなかった。
素直になれない私だけ、置いてけぼりにされた気持ちだった。ただ戯れあってただ話したかっただけだったのに、私を大切な彼女として扱う彼の優しさが痛かった。
彼にふさわしい私ではなく、私はいつまでもお子ちゃまのままで、自信を持てず、優しくされれば優しくされるほどただ悲しくなった。彼だけ先に歩いて行ってしまったように見えた。
私は彼を避けた。なるべくすれ違わないように、なるべく接触しないように。
自分に自信がなかった。
こんな私、いつか嫌になっちゃうだろうなって想像して一人で泣いた。
別れたのは高校生の時。
好きすぎて、失うのが怖くて
大好きだったのに別れを告げた。
時間なかなか取れなくてごめん。
俺は今でもカーニが好きだよ。
本当にもういいの?
そう言われた時、私は精一杯の笑顔で笑って頷いた。未練なんかこれっぽっちもないよと言うかのように
その時の彼の悲しそうな目が今でも忘れられない。
別れてからも私たちはしばらく会ってた。
私はあれからもずっと彼が好きだった。
でも結局彼には今まで一度も好きと言ったことがなかった。あんなに大好きだったのに
そして私はずっと未練タラタラだった。
きっと彼は私の事なんかすぐに忘れただろうに。
あれからどんなに後悔した事だろう。
あの時私は決めたのだ。
次好きになる人はこんなにも好きにはならない
次付き合う人は素直に好きだと言える人にしよう
次誰かを好きになる時は、自分をもう少し好きになっていよう
次誰か好きになったら、後悔するような付き合い方はしないようにしよう
そして出会ったのが夫だった。
彼にも彼女ができて、私にも夫彼ができた。
それが18の頃。
彼はその彼女と結婚し、私も夫と結婚した。
結婚した時も同じ歳だった。
子どもができたのも同じだった。
私は今でも忘れてない。
普段は心の奥の奥にしまってあるけど
彼が好きだった曲が流れてくると一気に蘇る記憶。
元気かな?元気にしてるといいな。
この前、中学の友だちに彼も呼んだらカーニ飲み会来る❓って聞かれて、断ったの。
ずっと、忘れられない人。
いつか会った時、かわいいなって思って欲しいって思って綺麗にしてきた。
いつか会った時、あの頃と同じくらい真っ直ぐな自分でいたいと思って過ごしてきた。
きっと彼と今会っても、彼は私に幻滅しないはず。
だけどこれは会ってはいけないやつ
きっと、彼は今でも素敵だろう。
きっと私は彼にリベンジしたくなるだろう。
私も大人になったよと、大人の私を見て欲しいと思うだろう。
私なんか相手にしないカッコいい彼なら…また未練タラタラだろう。
私ともう一度関わりを持とうとしたら、もうあの頃の綺麗な私と彼は消滅して、地獄を見るだろう。
だから会わない。
元気でいたらいいな。
幸せだったらいいな。
たまには私みたいに懐かしい曲と一緒に私を思い出してくれたらいいな。
私の初恋は甘くて酸っぱい、切ない思い出です。
彼を思い出す時、私はめっちゃ乙女なのです