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ダイナミックオーディオ 大好きな音楽のブログ

オーディオ専門店 ダイナミックオーディオ5555 のブログです

よくある話題で、どんなに頑張ってもどうせ”生の音楽”には敵わない、というのがありますね。
録音芸術と舞台芸術とは異なった表現手段でありますから、
たとえば映画と舞台演劇は全く同じ観点から比較されるべきものではないし、
そもそも一方が素晴らしければ、もう一方はニセモノということでもないのですが、
ナゼか音楽再生の場合は生の演奏と比較されて、このように結論づけられることがよくあるのです。

これはもともとオーディオマニア自身が”原音再生”なる言葉を打ち立ててしまったことにも起因しています。プラトンの三角形みたいな話です。
我々は正三角形を知っているが、現実世界には物理的な制限(紙の凹凸とか)があるため、極限まで観測すればどこかに必ず誤差があり、これを実際に描いたり、目にしたりすることはできない。
本当の三角形はイデア界(観念上の理想世界)にだけ存在する。
「え~~?何そのイデア界って。そんなの存在しないじゃん」ってなりますよね?

小林秀雄が、生の音楽を追い求める五味康祐との対談でこんなことをおっしゃっていました。
「君、生の音楽なんてものはだねぇ。存在しないのかもしれないよ?生の音楽が存在するとしたらそれは聴く者の態度のことだよ。これから起こる出来事に期待する態度だよ」

オーディオから再生される音楽を延々と”生の音楽”と比較し続けるということは、
あたかもアキレスが亀に追いつくことができないのと同じく、
無限にその差異を探し続ける行為になりかねないと。

オーディオに生の演奏よりも優れている部分があるとするならば”今ここにいない人”の音を感じることができるということですから、自らの感性を、差異を見いだすためだけでなく、亀を追い抜くために活かせたらいいんですけどね。

申し遅れました。ダイナミックオーディオ企画室の佐藤です。
音楽を紹介するブログでございます。

とはいえオーディオを調整する場面では、なるべく電気的な加工のされていないアコースティックでできればマイクの少ない音源を基準にした方がやりやすいです。
たとえばこういう

L'Infidele: Lute Works/Eduardo Eguez
lute
一般的にオーディオマニアと言った場合、それはどんな人を差すでしょうか。
電線とかをしょっちゅう入れ替えたりしては、あっちが良いとか、こっちはダメとか言っている人?
それはあくまで細かい一場面でのお話でして、どうも世間というのは、そういう分かりやすく変わった部分ばかりが誇張されて伝わってしまうようです。

音楽鑑賞と言ってしまえば、これは”履歴書の趣味ベスト3”に入りそうな、一般的な趣味ですが、どうもオーディオマニアにはそれでは飽き足らないところがあって、音楽を聴く方法や、音が出る仕組みそのものまで気になって凝ってしまう人々なのです。
技術の進歩によって音を鳴らすのが一般的により簡単になればなるほど、
「なんでわざわざそんな手間をかけて音楽を聴くの?」
という”ふつうの人”とのギャップは広がっていく仕組みです。

自分から特別なことを目指しておいて、理解してほしいというのも虫の良い話かもしれませんが、
コーヒー好きが豆や焙煎方法やカップに凝るのと同じように、釣り人が釣り竿や針に拘るのと同じように、音楽に対する過剰な愛情(ほとんど片思い)がそうさせるのであって、
その過程で発生する苦悩がふつうの人にとって馬鹿げていたり、気味が悪く見えたりしたとしても、
オーディオマニアというのは本質的には”美しいものを追い求める人々”なのだ、と少なくとも僕は信じています。

あ、
ダイナミックオーディオ企画室の佐藤です。

音楽を紹介するブログでございました。

caetano veloso/caetano veloso

caetano

高校生の頃に、歳の離れた友人がカセットテープに入れてプレゼントしてくれたこのアルバル。
黄色い小さなウォークマンで聴いたCoracao Vagabundoを僕は生涯忘れることはないでしょう。


Horace Parlan によく針を落とす人が近くにいて、Us Three を思いっきり良い状態で聴かされてたった一回で痺れるほど好きになりました。これはUs Threeにタレンタイン兄弟がくっついていますが、Oh So Blue のタレンタイン兄弟のなんと格好良いこと、ちょっと異常なほど振り切れてると思います。このLP全編に漂っている黒さと煙たさは完全にブルースで、しかも耳触りの良い方のそれではなくてジワっと染み込んでくる、ぼんやり薄暗くて靄の残る中を歩いてるような、体感しても何とも表現しにくい。それはそうとしても、こんなLPを残すアルフレッド・ライオンがいて、Blue Noteはこの関係が最大の魅力かつ不思議。

柴田

Speakin' My Piece / Horace Parlan Quintet


BLP4026

僕たちの世代は Mizell Brothers の Sky High Productions 諸作に触れたのが初めだったりする人が多いのかもしれないです、僕もしっかり名前を意識したのはそうでした。だけどその前に持っていたLPはこのFuegoとOff The Racesの2枚、A1のタイトル曲はDoug Watkinsのベースのイントロで幕を開け、それは3曲目のFunky Mamaで更に深くスモーキーにDuke Pearsonと絡んで進みます、ドが3つくらい付くくらい渋い。そしてB面の3曲はホント言葉にできないくらい、必ずと言っていいほどB面から針を落としてました。Amenは当時高校の登下校用に作っていたカセットテープのB面最後にほとんど入れてましたし、タイトルがスペイン語で「火」という意味なのを知ったのはそのもう少し先のこと。

柴田

Fuego / Donald Byrd


その時にそこに居ることができたら、と思うアルバムは沢山ありますが、「The Wooden Glass / Live」 を聴いた時も強くそう思いました。In The Rain はもとよりライブそのものの熱気がモロに伝わってきて、Donny Hathaway / Live のそれと同じ感触なのです。それはそうと、Billy Wooten の新録が出てる? と見てみたらホントに出ていて驚きつつ購入、ついでに手持ちの過去作もひと通り聴き直すことに。となると、Live も勿論最高なのですが、ここはひとつSpeedometerとの「Live at The Jazz Cafe」(2003年)を。こちらは昼と夜を行き来できるヴィブラフォンで言うところの、夜の部。

柴田


Live At The Jazz Cafe / Billy Wooten


77年作。

”グルーブ"感というのを初めに感じたのは、
このアルバムの「Running Away」かも。
だからもっと長く浸ってたくて、
シングルを買ってLong Versionの7分旅に延長していました。

ヴィブラフォンは昼と夜を行ったり来たりできるのが好きなんです。

柴田

Lifeline / Roy Ayers Ubiquity


Bob Marley を初めて手にしたのはこの最後のアルバム。
実家の近くにあった看板も無いレコード屋の「レゲエ」と小さく仕切ってあった中で、当時色々(多分)多感だった中2の頃、手にしたのが初めてだったと思います。

その頃はレコードを買い始めた時期で、何を買うにもそのレコード屋の店主(オジサン)が立っているレジまで持って行って、「これカッコいいですかね?」と聞いては買う、の繰り返し(試聴は無かったので)。商店街の狭い角地、4.5人入れば窮屈で小さなお店だったし、学校が終わって立ち寄っても、いつもだいたい暇そうでした。

「あっ、それいいよね~」
って、どのLPを持って行っても適当に同じ返事しかしなかったオジサンでしたが、このアルバムと「Otis Redding / The Dock of The Bay」の時だけは、「これねぇ、これは買って正解だ」と言ったのをよく覚えてます。「Otis Redding / The Dock of The Bay」はすでに他で聴いて知っていたから、「知ってます、LPで欲しかったんです」とすぐに答えましたけど。

中3の終わり頃に、そのオジサンは同じ場所で駄菓子屋に店を変えました。そこがレコード屋だった1年ほどの間にこのレコード屋で過ごしたのは、僕の音楽的には、特に重要でもないですが、とにかくレコードを買うのが楽しかったのです。この店で買うのが楽しくて、だからその頃のレコードは未だに一枚も手放せません。駄菓子屋は大繁盛して、僕が高校を卒業する頃まで約3年間続けてました。今思えば、あのレコード屋って、本当にちゃんと店だったのかと疑わしくなるくらいですよ。

Uprising / Bob Marley and the Wailers
歌詞の意味も何も分かっていなかったその当時、勝手に想像していた「レゲエ」という響きからは期待外れでしたが、次の日の通学路の道すがら鼻歌になっていて、なぜか「We and Dem」がその筆頭でした。それから何十年も聴き続けていますが今もそのクセが出て行かず、「Could You Be Love」や「Redemption song」に早く変わってくれないかと願います。

柴田


額に流れる汗を拭う夏を間近に控えた今頃になると、
登場回数の増える一枚。

The Paragonsを知らなくても、日本人なら「The Tide Is High」を知らない人は少ないはず。「The 夏のビール賛歌」としてお茶の間のCMから擦り込まれ、歌詞もはっきりしないまま鼻歌にしつつビールを飲んでいた人も多い気がします。小さい頃はビールを美味しそうに飲む大人が嫌いだったのに。

同じく大ヒットした「Only A Smile」。
この2曲を聴くだけでもParagonsのコーラスワークの高さを味わえて、これほどサンセットに似合うメロディーもないんだよなぁ、と毎年思うのです。そしてまた、この季節がやってきちゃいましたね。

柴田


Only A Smile / The Paragons


77年作。

イントロの2小節くらいで良い匂いがプンプン。
レコード屋で見つければ安価で手に入りますし、
1曲目のその役目が「Feel Alright」
ジャケットの雰囲気が、そのままなのだ。

柴田

Crackin' / Makings Of A Dream
ダイナミックオーディオ企画室の佐藤でございます。

音楽を紹介するブログでございます。

この曲を初めて聴いたのは今から12年くらい前のことでした。

isolée/beau mot plage
isolee

場所はクラブ…とかではなくって、むかし五日市街道沿いにあった変なカタチの建物の古本屋さん。
名前が全然思い出せないんですが、中古車販売店と同じ敷地にあって(入り口に宝くじ売り場がある)城っていうかロケットみたいなカタチの。
とにかくブックセンターいとうみたいな大型の古本屋があったんですよ。

当時は今からは想像がつかない位ヒマで(今もさほど忙しくはない)とにかく体力も有り余っていたから、深夜しょっちゅう目的もなく通っていました。

その店はチェーン店ではあると思うんですが、どうも店番が勝手に曲を選んでかけてよい仕組みだったらしく、ある日店の扉を開けたらブニョンブニョンした明らかに異様な曲がかかっていて、見ず知らずのお店の人に思わず「え!?これなんですか?」と訊いてから12年。
まだたまに聴くという。
そういうことをここに書くという。