屋根部屋のプリンス
出生の秘密、義姉妹の確執、財閥の後継者争い、等々。筋書を構成するのは、言うならば使い古された素材。そこに『転生』という魔法をかけて、およそ300年前の朝鮮王朝時代と重ね合わせることで物語に奥行が生まれ、登場人物を魅せることに成功しています。現実を忘れてロマンティックな想像の世界を楽しみたい方々には、最高の贈り物となるでしょう。タイムスリップして来た彼らのドタバタ劇は紋切型ですが、たくましい先生役パク・ハと生徒の関係は面白いし、順応速過ぎ!は、ご愛嬌。二人の恋の行方も気になります。そして、朝鮮時代に残してきた謎解きにも注目したいところです。物語に登場する『柿』『蟹の醤油漬け』『ムスリ』などの言葉から連想されるのは、イ・ガク(世子)のモデルは20代王景宗? 母は、チャン・ヒビンで、蟹と柿の食べ合わせで若くして亡くなったとされる王。「トンイ」のスクピンチェ氏(ムスリ=宮廷の下働き)の子であるヨニングン(英祖)による暗殺説も。そう考えると、フィクションと分かっていても、観る楽しみがさらに広がったように感じませんか。
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