相棒
長きにわたって高視聴率をキープしているオバケ番組である。2000~2001年の間に、テレ朝の土曜ワイド劇場として2時間モノの『相棒』が3本放送され、17~20%の高視聴率をあげた。2002年から1時間モノとして連ドラ化され、season1がスタートした。常に15~20%の安定した視聴率をキープ、相棒は水谷豊の代名詞となった。あれから16年、いまや長寿番組の仲間入りを果たし、season17である。その間に水谷は4人の「相棒」と組んでいる。
season1~season7 寺脇康文 / 亀山 薫(かめやま かおる)
知的な右京さんと、脳が筋肉で出来ている薫ちゃん(笑)対称的な名コンビだった。まさか薫ちゃんが降りることになるとは思わなかった。第三国の貧しい村へ行って人助けしたいがために警察を辞めるというストーリーだったっけ? 実際に降板したわけは、調子に乗った寺脇が水谷に嫌われたからというウワサがあるが、ほんとうのところはどうなんだろう。
season8~season10 及川光博 / 神戸 尊(かんべ たける)
警察庁からの出向で特命係に配属になった神戸。表向きは仕事でミスをしたため左遷されたということだったが、実は右京さんの行動を監視するために警察庁から送り込まれてきた「スパイ」だった(笑)右京さんと同じタイプの頭脳派。最後は右京さんと正義に対する考え方の違いでぎくしゃくしてしまったが、警察庁に戻ったあとも、時々捜査に協力している。及川がいたseason9の視聴率が最も高く、常に20%前後をキープしていた。そういえば、相棒での共演をきっかけに結婚した檀れいとは長続きせず、つい先日7年間の結婚生活に終止符を打ってしまった。
season11~season13 成宮寛貴 / 甲斐 享(かい とおる)
なんと最終回で逮捕されてしまった。『ダークナイト』と名乗り、悪人に裁きをくだす「正義」の犯罪者として。正義感が強過ぎるがゆえの暴走だったが、シーズン中、カイトくんが犯罪者だという伏線は何一つなかったので、最終回の視聴率欲しさで作られた後付けの脚本だろう。成宮は相棒を卒業したあと、薬物疑惑が週刊誌に報じられ、芸能界を引退してしまった。淋しい限りである。
season14~season17 反町隆史 / 冠城 亘(かぶらぎ わたる)
今現在も相棒中の冠城くん。相棒になった当初は法務省から出向した役人だったが、刑事という仕事に生き甲斐を見出し、警察官になろうと決意、法務省を退職して警察学校に入学するところから再スタートした。一見、チャラいが、実は真面目で熱い人というキャラだ。頭が良く、なかなかの策士でもある。意外と?評判が良く、長続きしている。
土曜ワイド劇場時代から、映画(スピンオフ含む)も含め、全作品視聴しているはずだが、初期作品は時々、思い出せないものがある。安定して面白かったが、最近、少々ネタ切れでイマイチな作品が多いのが残念だ。脚本家や監督の違いで、出来不出来もあるし、それは仕方ないのかもしれない。
シャブ山シャブ子
現在season17放送中だが、なんだかどれもつまらない。一般的に一番話題になったは、第4話のこのシーンだった。
再生回数は100万回を越えている。覚醒剤中毒の女が、ふらふらと電話中の刑事に近づき、ハンマーで撲殺するシーンである。本編のストーリーは現クールの中では一番面白かったが、このショッキングシーンの狂気じみた演技にすべて持っていかれたという(笑)無名の舞台女優『江藤あや』が一躍有名になった瞬間だった。
撲殺のあと、取り調べシーンで彼女は言った。
「シャブ山シャブ子です…17歳です」
未だに、このシーンの是非を問う論争が続いている。
ある精神科医は言う。
「覚醒剤依存症患者は、あんな狂気じみたことはしません。あのシーンは差別を助長します」
覚醒剤でパクられ、女子刑務所を経験した女性は言う。
「シャブ中にはシャブ中のプライドがあります」
ねぇよ、そんなもん(笑)観る人はみんなフィクションだと解って楽しんでいるし、差別を助長したりもしない。いちいち大袈裟に目くじらを立てるようなことでもないだろう。騒げば騒ぐほど、TV局の思うつぼだと、医療従事者は解らないのだろうか。あっ、私も従事者の一人だった(笑)
ここで私が言いたいのは、ストーリーよりもセンセーショナルなシーンだけが話題になるって、なんだかな~ということである。この回は暴力団と刑事との癒着が暴力団を壊滅する手段として必要かどうかを問うものだった。当然、右京さんは、必要悪だろうと何だろうと、癒着など一切許さないという主張だし、一方、「ヒマか?」と、特命係にやって来る角田課長は、かつて所属していた組対の同僚だった刑事(中野英雄)が暴力団と癒着していたことを是とした。そして、角田課長は同僚刑事を庇い、初めて右京さんと対立、喧嘩をしてしまう。最後には仲直りするのだが、シリアスな緊張感に溢れた面白い回だった。それが、『シャブ山シャブ子』の一撃で、吹っ飛んでしまったのだ。それはそれで、ある意味、とても痛快な「事件」だったのかもしれない。



