GS
俺は2度、同じ失敗をしない、を信条にしているが、例外もある。それは車のガソリン給油のタイミングだ。いつもギリッギリまで入れない。何回もガス欠危機を迎えるも、ゆとりの給油はいまだにしない。俺の乗るニューミニはガソリンのレベル表記がアナログでの表記に加え、あと何キロ走るか、デジタルで表記される。これがギリッギリまで入れない理由の一つでもある。実に便利な機能だが、これが落とし穴になる事もあるのだ。仕事帰り、運転中にデジタルの残走行距離をチラリと確認する。45㌔残りの帰宅路は30㌔といったところか。取引先は片道35㌔、つまりは次の日の出勤には給油が必要という事だ。しかし、俺は何故か帰りに給油はしない。邪魔くささが勝ってしまうのだ。次の日、銀行、税金の支払い等で慌てふためく俺は忘れていた。給油する事を。そして出勤のために俺は出発する。そして出発して5㌔程走ったところでこの事実が発覚する。ヤバイ・・・・。実は、俺の出勤ルートの湖岸道路は遠回りながら信号も少なく、流れが良いかわりにガソリンスタンドも少ない。というか、ない。俺はミニの残走行距離を見る。11キロ。どうするすると、前方にコンビニが見えた為、そこで対策を練ることにした。すると残走行距離に変化が。10・・・・・、9・・・、8・・、7・、6、5㌔みるみるカウントダウンしていくではないか。な・・・・・ななな、なんですとコンビニまでは目視できる事から300~500mといったところか。その間に、表記上5㌔も消費したことになっている。俺はコンビニに入って駐車した、と同時に確認する。ミニの残走行距離は・・・・・、3㌔そしてガソリンゲージのアナログの針は・・・・・、振り切ってるとりあえず、すぐにエンジンをきって、ナビを起動し、ガソリンスタンドを検索する。近辺では2件ヒットした。ここで俺は選択を強いられる。1・比較的道沿い近くのガソリンスタンド 距離2.9キロ2・入り組んだ在所内にあるガソリンスタンド 距離2キロしかし、あの残走行距離の減りよう、多少行きづらくとも、近くに行くべきだ。俺は2を選択した。そっそくナビに2のガソリンスタンドを行先設定し、出発する。出発直後に残走行距離は2㌔に減っている。目的地までは2㌔。2㌔とはこんなに遠いものなのか。俺は天竺でもめざしているのかすると、ガソリンスタンドへ向かうための交差点の前で衝撃の光景を目撃する。あろうことが道路工事で渋滞しているではないか。このタイミングで!?この道路はさほど傷んでいない。おそらくは予算消費、もしくは景気対策だろう。アホかっっ今必要か?それが一刻の有余もないというのに・・・・。怒りで血がたぎるも、残走行距離を見て一気に、サァーと冷める。1・・・・・、・・・・・・・・・・0㌔渋滞待機中、とうとう表示の残走行距離は0に・・・・。ナビを見ると目的地までは1㌔。こうなったら、行けるとこまで行ってやる。どうせそれしか選択肢はないのだ。ようやく動き出して、その交差点を右折すると複雑な5つに分かれた信号のない交差点がすぐに迫る。左手には大きな川がある。ナビと実際の道の角度が違うため、どの道を曲がればいいか解りづらい。ココだと、曲がってみればナビは早速、ルート変更をかけている。・・・間違ったーーーー。この、いつ止まってもおかしくない状況で・・・・。どうしよう・・・・。ナビのルート変更の道はすぐに左折を指している。しかし、その左折の道は車一台分の大きな川を渡る橋だ。本当に通りぬけられるのか?なんにせよ、見知らぬ道だ。ナビを信じよう。左折してその橋を渡って見えてきたのは・・・・。なんと一台の車が道を塞いでいるではないか。何しとんねん携帯でもかけているのか、しばらく待っても気付く様子もない。クラクションを鳴らそうとも思ったが、その先を見てみるととても抜けられそうにも見えなかったため、俺はバックして、はじめのナビの案内した道に戻ることに決めた。その橋をバックしながら、バックしてる場合ちゃうねんぞと、言ってもどうにもならない言葉を吐きながら、いつ止まってもおかしくないこの状況に恐怖する。どうにか、はじめのルートに戻り、見知らぬ在所内の狭い道を縫うように走る。まだ、ミニは走り続けている。頑張ってくれ、頼む!目的地まではあと僅か、最悪この距離ならば押せる。そしてとうとう、止まることなく目的地、小さなガソリンスタンドに到着する!・・・・・・・。えカンコドリが鳴くとはこの事か。つぶれているいやいやいや、ありえへんでしょ。やっとの思いでたどり着いたらコレ!?さすがにもう走らへんぞ、どうするねん俺!?そういえば昨年は大不況。失礼だがこの入り組んだ所にある小さなガソリンスタンド、潰れていてもおかしくはない。ナビも更新していない。万事休す・・・・。と、あきらめかけたその時!「いらっしゃい」と奥から人が出てきてくれた。やってたーーーー本当、感謝だ。いろんな意味で。ガソリンをありがとう、窮地を救ってくれてありがとう、不況に生き残ってくれいてありがとう、残りのガソリンで来れる距離にあってくれてありがとう。なんでも寒かったので、奥で暖をとっていたらしい。この事件でミニの残走行距離表示は寸前で帳尻合わせする事に気付いた。そしてゼロからもある程度は走ることも。でもこれは忘れておこう、危険だ。早めの給油をしていればこんな事にはならなかった事は言うまでもない。