今回の目的は、葛飾北斎が晩年を過ごしたといわれる
小布施に北斎館という美術館があり、
北斎展が23日までということもありました。


一般的に、小布施は栗で有名です。
葛飾北斎が小布施に滞在していた理由は、
高井鴻山という若い商人が小布施におり、
お金がなく困っている北斎を快く迎えいれたことから、
交友が始まり、北斎が80歳を過ぎてからも、
合計四度にわたり、小布施に来て、滞在しています。

北斎で有名なのは、富嶽三十六景で、とりわけ神奈川沖裏浪は、
誰もが知っている作品です。
画狂老人と自称している北斎ですが、90歳で亡くなるまで、
70歳、80歳を過ぎてからもなお、意欲的に絵を描き続け、
後世に残るような作品を描いていきました。
当時、北斎はそれなりに名前が知れ、人気絵師ではありましたが、
お金に無頓着な面があり、ただ絵がうまくなることしか、
念頭になかったため、生涯90回もの引越しをしたといわれる北斎ですが、
お金には苦労しっぱなしだったようです。
北斎は非常に筆先が鋭く、非常に多くスケッチを重ねており、
対象物は目につく全てのものといっても過言でないほど。

(北斎も描いた色が2色の菊)
富嶽三十六景にしても、改めてじっくりみると、
その構図の斬新さ、奇抜さに驚かされます。
北斎は龍とか架空上のものを描くこともありますが、
基本的には、目の前にある対象物を捉えようと、
肉迫しており、その実直な姿勢は非常に学ぶものがあります。
北斎が本当に評価されるようになったのは、
外国人の目に触れてからだといいますが、
レオナルド・ダヴィンチと同等、またはそれ以上に、
対象物に迫る姿勢に打たれました。
日本古来の文化を学ぶ上でも、北斎は非常にいいと思います。
機会があれば、ぜひ小布施に足を運んでみてください。。