民間軍事会社(PMC) | 道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

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Il n'est qu'un luxe veritable, et c'est celui des relations humaines.
Saint-Exupery(真の贅沢というものは、ただ一つしかない。それは人間関係の贅沢だ。
サン=テグジュペリ)
 

民間軍事会社とは、かつて国家の軍隊だけが
行っていた業務や、紛争地・危険地帯など
リスクの高い地域における安全関連のサービスを
商業的に行っている企業。
 
かつてCIAが秘密工作を行うためのフロント企業と異なり、
イギリスやニューヨーク証券取引所に上場している
一流企業も含まれます。
 
NHKスペシャルでも「紛争ビジネス」として、
エグゼクティブ・アウトカムズ社が紹介されました。
 
主な民間軍事会社は次の通り。
 
Xe (旧ブラックウォーター) http://www.xecompany.com/
コントロール・リスクス http://www.controlrisks.com/
ハート・セキュリティ   http://www.hartsecurity.com/
MPRI           http://www.mpri.com/esite/
トリプル・キャノピー   http://www.triplecanopy.com/triplecanopy/en/home/
 
社員は特殊部隊出身者が多く、
アメリカのレンジャー部隊、グリーンベレー、
デルタフォース、シールズなど、
イギリスでは、SAS、SBS、SO14などで、
通常の軍隊に比べ、特殊部隊は個々人の兵士が、
多種多様な能力を有し、単独で作戦行動ができる点。 
 
ある種、ゴルゴ13のような世界。
  
具体的な業務としては、
 
・政府要人の警護や車列の警護
・軍事訓練
・ロジスティックス支援業務
・兵器の修理、メンテナンス
・インテリジェンス、偵察、監視
・地雷、不発弾処理
・人質解放交渉
 
人質解放交渉として有名なコントロール・リスク社は、
もともとイギリスの保険組織ロイズとの関係が緊密で、
身代金支払保険に際し、限度額における交渉役として、
コントロール・リスク社が行うようになりました。 
 
また、日本人では斎藤昭彦氏が、ハート・セキュリティ社に勤め、
イラクの武力勢力に拘束された事件がありました。
 
斎藤昭彦氏は陸上自衛隊の後、フランス外国人部隊に所属していましたが、
アメリカでは特殊部隊隊を辞職して、
民間軍事会社に人材流出する傾向が顕著にあります。
  
なお、民間軍事会社向けの求人サイトも存在します。
 
dangerjob.com   http://dangerjob.com/
privateforces.com http://www.privateforces.com/

しかしながら、イラクやアフガニスタンといった現地においては、
「テロの増加」と「セキュリティの強化」が、
いたちごっこになってしまい、もはや制御不能なほど、
エスカレートしています。
 
戦争・紛争のアウトソーシング、
これが世界の実状なのでした。
 
「紛争は ビッグビジネス 跡深く」シチョウアタリ
 

外注される戦争―民間軍事会社の正体/菅原 出
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