バイク便ライダー | 道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

Il n'est qu'un luxe veritable, et c'est celui des relations humaines.
Saint-Exupery(真の贅沢というものは、ただ一つしかない。それは人間関係の贅沢だ。
サン=テグジュペリ)
 

職場が外苑前、渋谷であるため、
バイク便の人たちに遭遇する機会は多く、 
特に出版・広告業界で入稿がある場合、バイク便は必須。
 
バイク便ライダーはガソリン代からバイク維持費まで、すべて自腹。
 
給与は時給制と歩合制があり、時給制の相場は、
時給1100円で、歩合制は料金の40~50%。
 
時給制の場合、稼ぎが同じため、特別急ぐ必要がなく、
バイクも大柄でNINJAやハーレーなどを利用しますが、
歩合制のバイクは、格好の悪い細身のバイクで、
その目的はたった1つ、「時間稼ぎのすり抜け」のため。
  
すり抜けの際、最も注意しなければならないのが、
タクシーで、扉が突然開いたり寄せたりし、
ライダーはそれぞれ対策を持っています。
  
また、車のサイドミラーとぶつからないバイクが良く、
車高が高いオフロードバイクは最適。
 
最もつらいのが、冬の雨で、それが夜ならなおさらで、
自分がロードバイクをやってた経験上からも、
夜の雨は、倍以上の神経と疲労感を覚えるものです。
 
歩合制の花形は、ミリオンライダーたちで、
月間売上100万円以上を差し、稼ぎは40万以上ですが、
その道・世界を極めて40万円は、決して多くないと思います。
 
特に肉体労働であるため、第一線で活躍できる期間は
限られており、気づいたときには体がボロボロに
なっている人は多く、「ライダーズ・ハイ」というように、
疲労感を通り越し、身体的負担に対し麻痺していくといいます。 
 
趣味を仕事にできるというのはいいことですが、
やはり現実に仕事となると大変なもので、 
ふと、バイク便ライダーに同情してしまいました。。
 
「バイク便 車社会の すきま抜く」シチョウアタリ
 


搾取される若者たち―バイク便ライダーは見た! (集英社新書)/阿部 真大
¥672
Amazon.co.jp