年始に会社で明治神宮に、初詣に行きました。
ただ、自分の目的は、お参りではなく、鎮守の森。
鎮守の森とは、古くて大きな木や深く繁った森に
神社をつくり、自然の森を保護し、保存していった森を指します。
明治神宮も、東京の代表的な鎮守の森とされ、
植物学者・宮脇昭氏も訪れています。
彼が訪れたのは小道の西参道ですが、
自分達は原宿駅からの南参道。
明治神宮は、東京大空襲で火に包まれ、社務所などが焼失しましたが、
鎮守の森にシイ、タブ、カシが、育ったおかげで全焼を免れたと。
また、阪神大震災においても、常緑樹を中心とする
鎮守の森が、被害を最小限に抑え、火の進入を防ぎました。
この鎮守の森は世界では、「Chinjuno-mori」と呼ばれ、
『ジャパン・アズ・ナンバーワン』を記した
エズラ・ボーゲル氏も、鎮守の森をモデルとした
運動・思想に賛同しています。
「Chinjuno-mori」とは、土地本来の森そのものが、
畏敬の対象になっている姿であるとされていますが、
そういう点では、自分自身、奥入瀬の渓谷を訪れたとき、
思わず祈りたくなるような畏敬の念を抱いたのを覚えています。
「混ぜる、混ぜる、混ぜる」
これが宮脇氏の説く森づくり、植樹の本質で、
好きなやつだけを集めず、多様性を持たせることで、
「我慢・競争・共生」となり、本物が育っていくと。
また、IT社会によって、生の自然、生き物が忘れられ、
命の尊厳性が失われていると警鐘しています。
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