ホリエモン再考 | 道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

Il n'est qu'un luxe veritable, et c'est celui des relations humaines.
Saint-Exupery(真の贅沢というものは、ただ一つしかない。それは人間関係の贅沢だ。
サン=テグジュペリ)
 

ライブドア事件から4年。
 
彼のブログ を読んでいて、
ホリエモンとは一体何だったのか、
再考してみることにしました。
 
著書『人生論』の第一章は、死生論。
 
幼少期からの死への恐怖から始まり、
死を忘れるために仕事に没頭したと、
いきなり人生の本質的な部分から展開。
 
彼は「効率化」ではなく、「最適化」を重視し、
エンジニアらしいですが、時間を節約するためには、
睡眠時間を取ること(最低8時間)であり、
それでこそ、生産性が高くなると。
 
そういう生産性からすると、満員電車ほど、
体力や時間を浪費し、無駄なものはないとも。
 
また、日本の農業についておもしろい提言をしており、
この狭い国土での生産ではなく、
日本の農業生産技術、サプライチェーンは、
世界レベルであるのだから、そのノウハウを輸出して、
外国でライセンス料をもらうというビジネスモデルにすればよいと。
 
つまり、「高い農業技術を持つ人間を輸出」です。
 
ライブドア事件については、彼いわく、
会計の専門的なことで、正直自分もはっきり把握していません。
  
ただ、検察というのは小さい組織であるがゆえ、
税務署と同じで費用対効果で動いており、
検察に狙われると、下手したらスピード
1キロオーバーしただけでも捕まる可能性があるとも。
 
彼が逮捕されて、様々な人が彼を批判しますが、
彼はドライで、非常なプラグマティズム、功利主義者であり、
礼儀を重んじないため、人からの印象はよくありませんが、
彼みたいな人は、日本という閉鎖的な土壌に合わなかったと思っています。 
 
佐々木孝尚 『ヒルズな人たち』 には、
彼の特筆すべき能力として2つあげています。
 
1:売れる技術や製品を見極める能力
2:優秀な人材を集めることのできる能力
 
彼自身、カリスマなのではなく、
徹底的な成果主義のシステム、給与体系、
新規事業のスピードなどに人々は惹かれていたのです。 
 
おもしろいことに、ソフトバンクの孫社長と、
ホリエモンは、同じ久留米大付属高校の出身。
 
肩の力が抜けたホリエモンの今後に期待しています。
  
「ドラえもん 時代が違った ホリエモン」 シチョウアタリ
   


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