先日、UPLINKで、
『冬の兵士』という、
アメリカのイラク・アフガン帰還兵を中心とした
反戦グループによる集会を撮影した
ドキュメンタリーです。
そして、9月23日、
この映画に登場するアダム・コケッシュらが、
日本ツアーとして来日し、
自分も文京区民ホールでの集会に、
参加しました。

(写真、左がアダム・コケッシュ)
ドキュメンタリーを観ていただければ、
よく分かりますが、彼らは、兵士として、
戦場で強烈な体験をしており、
帰国後、自らを省みて、
帰還兵を中心とした反戦団体を結成しました。
それが、「IVAW(Iraq Veterans Against the War)」で、
日本語の場合、「反戦イラク帰還兵の会」になります。
彼らは、立場的には、アメリカ兵であるので、
イラク・アフガン戦争による加害者(?)側でありますが、
その行為を否定するということは、
つまり、彼らの過去、また、人生自体を否定することになります。
また、彼らが帰国し、戦場の任務から離れたから、
戦争が終わりなのではなく、
PTSD(心的外傷後ストレス障害)といって、
戦場であまりにも、強烈な体験、強奪、殺戮等を行ったがために、
通常の日常生活に戻っても、ちょっとしたきっかけで、
フラッシュバックが起こるのです。
そのことにより、まともに仕事につけなかったり、
場合によっては、自殺まで追い込まれることもあります。
特に彼らの証言の貴重な点は、
占領側、加害者側の立場であるという点です。
いまでも、世界中で紛争等が絶えませんが、
加害者側の心情、告発というのは、
きわめて重要な意味を持つと思います。
今回、来日したアダム・コケッシュは、27歳で、
ほぼ、自分と同じ歳です。
一人ひとりを見れば、微力であるかもしれませんが、
それでも、何とかして平和の潮流を築きたいという、
感想を持ちました。