この映画は、70年代ハワイ・ノースショアを
舞台にしたサーファーたちのドキュメンタリーです。
自分は、サーフィンというのに、縁がなく、
登場人物もまったく知らない状態でしたが、
おそらく、サーフィン愛好者にとっては、
たまらない作品ではないかと思います。
ドキュメンタリーなので、
当時のリアルの映像ですが、
素人の自分が見ても、すさまじいのひと言に尽きます。
そもそも、このタイトルである、
「バスティン・ダウン・ザ・ドア 」。
カタカナで読むと、さっぱり意味が分かりませんが、
もとの英語表記は、
「BUSTIN' DOWN THE DOOR」
になります。
映画の中で、このフレーズが出てくるわけですが、
「BUST」というのは、もとは、「BURST」から、
派生した言葉であり、
「BUSTIN' DOWN THE DOOR」とは、
「ドアを蹴り破れ」的なニュアンスです。
では、なぜこれが映画のタイトルかといいますと、
ハワイのノースショアに、オーストラリアや、
南アフリカのサーファーたちが、来るのですが、
なかなか現地の人(サーファー)に、
受け入れられて、また、正しく認められてもらえずに、
いつまでたっても、疎外された状態にあったのです。
ハワイのサーファーたちも、それなりに理由があって、
そうしていたわけですが、オーストラリラのサーファーたちは、
非常にハングリーで、受け入れられてもらえない、
いわゆる、ドアのノックしても中に入らせてもらえないのであれば、
ドアを蹴り破るしかないという、ハワイアンへの挑発的な言葉が、
この映画のタイトルなのです。
もともとサーフィンもプロがなかったわけですが、
彼らが、さまざま尽力、工夫していくうちに、
メディアがつくようになり、しまいには、
サーフィン産業として、大きな市場に拡大し、
彼らも、プロの協会を設立して、きちんとスポンサーが、
援助になったのです。
この映画は、映像だけでも、十分見ごたえがありますし、
また、サーフィンの歴史という点でも、
非常に参考になります。
ちなみに映画館は、シアターN渋谷 でした。
もう上映自体は、終了していますが、
何かで機会があれば、ぜひ、ご覧ください。
一見の価値はあります。