最近あちこちで「3D」という言葉を見かける。
映画でもやたら「3D化」が流行っているし、それに対応したテレビまで色々出てきた。
私が最後に「3D」の映画をみたのは、もう30年近く前だろうか。
あれは東京ディズニーランドの「キャプテンEO」だった。
3Dメガネも、左右の色が異なる仕様で、確か、青と赤だったかな?
映像が飛び出て見えたのに驚きながらも、見終わったあとの疲労感というか、めまいというか、マイナスの印象は拭えず、とにかく「また見たい」という気にはならなかった。
以来、たまに3D写真とか3D画像とかを見る機会があっても、やっぱり「目が疲れる」という結果だけは同じだった。
見た後の疲労感がこれだけあるのに、そこまでして「3D」を見るメリットはあるだろうか?
常々そう思っていた私は、去年からの3Dブームを冷ややかな目で見ている。
そのうち、「メガネ不要で3Dに対応」などというテレビも出てきたが、見ている人間の目に少しでも負担を感じさせているうちは、決して広まりはしないだろう。
先日も某家電量販店の携帯コーナーで、3D対応ケータイを見てきた。
確かにメガネ無しでも3D動画が見えたが、予想通りの目の疲れに嫌気がした。
ケータイもテレビも映画も、3D対応商品にはまだまだ技術的な課題が多い。
これは先が長いな。
…と思っていたが、そんな私のマイナスイメージを覆すような商品がついに出た!
それは、「ニンテンドー3DS」だ。
まだ発売はされていないようだが、つい先日、デモ機に触れる機会があった。
いつものように「3D」に対する期待感など微塵も持たない私は、話の種になると思ってニンテンドー3DSデモ機の列に並んだ。
私の番が来て、手に取ってみると、画面の中にイヌとネコがいて歩き回っていた。
好きな方をタッチペンで選べというので、ネコ好きな私は当然のようにネコにタッチした。
すると、そのネコが、私の呼びかけに反応し、こちらへやったきた。
次の瞬間、ネコが画面のこちらに向かって、画面から飛び出したきたのだ。
私は、飛び出したことに驚いたというよりも、その映像の「自然さ」に驚いた。
というのも、目が全然疲れないのだ。
普通、3D映像を見る時は、メガネがあろうとなかろうと、自分の目でどこかに視覚のピントを変化させて「3Dに見えるポイント」を探さなければならない。
普通はこれがなかなか見つけにくいのだ。
大抵の3D映像は、実際の画面の距離感とは違う距離感でピントを合わせる必要がある。
実際の画面スクリーンより、少し遠めだったり、あるいは少し近めだったり。
だから、常に不自然なピントで画面を見続けなくてはならない。
これが見終わった後の疲労感になっているのだろう。
ところが、ニンテンドー3DSは、実際の画面のスクリーン辺りに視覚のピントを合わせたままで、画面自体が3Dに見えるのだ。
だから画面の外に一旦視線をずらしてもピントがずれていないから普通にモノが見え、また画面に目を戻しても、そのまま3D映像が見えてくる。
何より、デモ機を見終えた後には、全くと言っていいほど疲労感はなかった。すげー!
さすがは任天堂だ。
このようなことができたのは、多分、ニンテンドーDSのように一人だけで画面に向かうような機械だったからだろう。
自然な3D映像を見るには、やっぱり画面と目の間に適切な距離と角度が必要だ。
だから複数の人間が同時にあちこちから見るテレビとか映画館とかでは難しいと思う。
しかし、長年私の中にあった「3Dは人間生活の中に浸透することはない」という定説を打ち破るだけのインパクトはあった。
これからの技術開発に期待が持てそうだ。(まだまだ先だろうけど…)