小泉八雲(1850-1904)

▲2023年5月20日(土)午後2:00
亀有 読み語り音楽会♪
『耳なし芳一』+アイルランド音楽
▼6月19日(月)午後2:00


地球音楽工房 常任読み語り師である
河向貴子(かわむかいとーこ)による
小泉八雲 作品の読み語り。
コロナ騒動で音楽家も落語家も飲食店も
困り果てていた、2020年の12月に
小さな場所(サロン)でも
上演可能なものとして
生み出した新しいスタイルの
「読み語り音楽会」。
アイルランド人小泉八雲の怪談に
アイルランド音楽で伴奏を付けて
楽しんでいただく企画が3年目に入りました。

5月の亀有と6月の一橋学園は、いよいよ
『耳なし芳一』を上演します。
これまで採り上げた八雲の作品は、
『鳥取の蒲団のはなし』
『葬られた秘密』
『死人が帰って来たはなし』
『守られた約束』(菊花の約)
『果心居士のはなし』
『ろくろ首』
『弁天様のご利益』
『団子ばあさん』
『猫を描く少年』以上9作品

10作品目で有名な『耳なし芳一』を
採り上げることになりました。
講談や落語にもなっています。
朗読家の中でこれを
レパートリーにする人も多いということが
わかりました。
それだけに
どう読むか? なぜそう読むか?を
問われます。
それを自らに問うた読み語り師が
きっと類い稀な読みをするのではないかと
期待します。

琵琶法師として若くして名を挙げた
名人 芳一が得意としていた
『平家物語』。
中でも源平最後の決戦となった
現在の山口県下関沖の
『壇ノ浦の戦い』は、
諸行無常の物語のクライマックスとして
小説、講談、落語、映画、TVドラマなど
さまざまな表現で再現されています。

『壇ノ浦の戦い』とは
平清盛という人は、天皇家に自分の娘を
嫁に出すことで、
天皇の義父となり、あるいは
天皇の祖父となって
権力を我が物にしていました。
琵琶法師の弾き語りとして最も有名で
人氣の高いところが『壇ノ浦の戦い』で、
平家の滅亡を描いた部分です。

清盛は自分の娘を若き天皇
高倉天皇と結婚させ、男児が生まれると
1年で、天皇の地位を息子に譲位させます。
越権行為そのそのものですねえ。
高倉天皇はまだ数え年二十歳。
満年齢18歳数か月。その男児は
満1歳2か月(数え年三歳)で天皇に即位し
「安徳天皇」となります。

赤ちゃんを天皇に据える権力を
清盛が持っていたということです。
めちゃくちゃですね。

1歳では政治能力はありませんから、
祖父の清盛が実権を握ります。
安徳天皇に皇位を譲った高倉上皇は、
1年後に病死するのですが、これもなんだか
怪しい..........数え年二十一歳
(満年齢19歳数か月)でした。
清盛の計略ではないか??

こんなふうに、権力を我が物にして
悪いことをつづけていたので
源氏は怒ったわけですよ。

このような平家と天皇家が源氏によって
京都を追われ、
瀬戸内海の屋島(現在の香川県高松)に
逃げました。2年近くそこに滞在するも
その場所も源氏との戦いの場になりました。
(屋島の戦い/弓名人・那須与一の話が有名)

屋島の戦いにも破れた平家が船団で
瀬戸内海を西へと敗走し、最後の決戦が
壇ノ浦だったのです。

清盛の越権行為で5年前に即位した
安徳天皇はこの時まだ満6歳4か月。
数え年八歳で、祖母で清盛の妻である
平時子(二位の尼)の胸に抱かれて
壇ノ浦の入水(じゅすい)して
史上最も若い天皇の崩御となりました。

芳一の弾き語りで最も人氣があったのも
平家の最期を描いたこの部分で
西暦では1185年のことです。

前世紀末くらいか、
源氏による鎌倉時代の始まりについて
1192年から1185年に、
歴史が書き換えられました。
壇ノ浦の戦いが
1185年4月25日
(和暦:寿永四年三月二十四日)です。
この年の後半には鎌倉に幕府が開かれていた
という証拠が見つかったのでしょう。

安徳天皇と、滅亡した平家慰霊のために
壇ノ浦を望む
赤間ヶ関(現在の下関市阿弥陀寺町)に
1191年に建立されたのが阿弥陀寺という
お寺で、明治時代の1870年、
神仏習合があり、現在は
赤間神宮という神社になっているそうです。

『耳なし芳一』の物語には
壇ノ浦の戦いの詳細なお話は出てきません。
しかし予備知識としてそれを知っていると
このお話をより楽しめると思い、
まとめてみました。

芳一  時代設定はあいまい
芳一は生まれながらにして盲目だったので
生きていくために幼い頃から
琵琶の演奏と語りを仕込まれて
少年時代ににすでに師を凌ぐ腕前でした。
阿弥陀寺の住職に氣に入られ
寺に住まわせてもらっていました。
いつの話か? 明記されていません。
「幾百年か前」と書かれているだけです。
壇ノ浦の戦いから数百年後と思われます。
「大名」という言葉が出てきますので
江戸時代のことかもしれませんが、
はっきりしません。
この物語が小泉八雲によって書かれた
明治時代の「幾百年か前」だから
江戸時代の前のようでもあります。
この話は「仏教説話」として
お坊さんが作って語り継いだ物語のようにも
思われます。
経文の力が強調されているのです。

物語の本筋ではないのですが
ボクはひとつ疑問を持ちました。
平家の亡霊たちは、なぜ何度も何度も
自らの滅亡の物語を芳一に語らせ
聴きたがるのだろう❓
読み語り師は言った
「何度も聴いて泣いて泣いて浄化することで
成仏できるからではないか」
ボクはこの答えに大いに感心しました。
正解かどうかよりも、
ボクの納得する答えだったから。


★まりりん・やぎりん・とーこ
読み語りアイリッシュ・コンサート
5月20日(土)午後2:00
亀有駅南口 藍ほーる


やぎりん作詞家デビュー9周年♪コンサート
歌:渡辺麻衣
ギターと歌:清永アツヨシ
ケーナ、ナイ、アイリッシュフルート:八木倫明
5月21日(土)午後6:00
銀座のシャンソニエ『月夜の仔猫』
¥5500(1ドリンク付き)


笑福亭里光  Roダん落語会
5月22日(日)午後2:00 喫茶Roダん
(一橋学園駅北口スグ)


やぎりんカルテート・リベルタ札幌公演
7月22日(土)午後1:00 札幌市民交流プラザ


やぎりんカルテート・リベルタ遠軽公演
7月23日(日)午後2:30
遠軽町芸術文化交流プラザ小ホール


やぎりんカルテート・リベルタ♪
自由の風 平和音楽会 2023年8月3日(木)
昼の部 午後2:00開演
夜の部 午後6:30開演
日暮里サニーホールコンサートサロン



天使と悪魔の絶望名歌集
「世界が終わっても音楽と愛が残る」
歌:大前恵子(★印)
演奏:やぎりんカルテート・リベルタ(1〜16)
 高橋泉(チェロ)
 藤枝貴子(アルパ)
 清永アツヨシ(ギター)
 八木倫明(ケーナとナイ)

演奏:やぎりんトリオ・ケルティカ(17〜18)
 田中麻里(アイリッシュハープ)
 清永アツヨシ(ギター)
 高橋泉(チェロ)【ゲスト】
 八木倫明(ケーナとアイリッシュフルート)

読み語り:河向貴子(5と7)

1. ガブリエルのオーボエ
  (E.モリコーネ作曲)
2. 『銀河鉄道の夜』〜白鳥の停車場
  (藤平慎太郎・作曲)
3. ふるさと銀河に還る★
  (E.モリコーネ作曲/やぎりん作詞)
4. あなたの肩を借りたら
 【You Raise Me Up】★
 (B.グラハム作詞/R.ロヴランド作曲/やぎりん訳詞)
5. [読み語り]
  パラグアイの先住民族グアラニーの伝説
6. チョグイ鳥 (パラグアイ民謡)
7. [読み語り]
 ニュージーランドの先住民族マオリの伝説
8. ポカレカレ・アーナ★
 (NZマオリ民謡/やぎりん日本語詞)
9. 鳥の歌 (カタルーニャ民謡)
10. 聖母の御子★ (カタルーニャ民謡)
11. 愛は花、君はその種子★
  (A.マックブルーム作詞作曲/高畑勲・訳詞)
12. アマポーラ (J.M.ラカーリェ作曲)
13. もう一度愛の言葉を[切れた絃]★
  (ロシア民謡/やぎりん訳詞)
14. 鶴★【ウクライナ名歌】
  (R.ガムザートフ作詞/Y.フレンケリ作曲/やぎりん訳詞)
15. ワルツ 切れた絃 (ロシア民謡)
16. 小さなオルゴール (ウニャ・ラモス作曲)
17. 思い出のサリーガーデン★
  (アイルランド民謡/やぎりん訳詞)
18. 広い河の岸辺★
 (スコットランド、イングランド民謡/やぎりん訳詞)
19. ムーン・ダンス (清永アツヨシ作曲)[ギター+ケーナ]

CD番号
LIBERTAD-CD8686 【¥2800+税】
◎お申し込みは、やぎりんへ
yagirin88@gmail.com
税送料込みで¥3000にいたします。
*******************

◎エッセイ『広い河の岸辺』
大変好評で、販売中ですドキドキ


クローバー必然と偶然が時を得て生み出した、
大いなる奇跡!
この歌は今後50年、
100年と歌い継がれて
日本の歴史に残るでしょう。
湯川れい子

本の表紙
ドキドキ やぎりんBOOK『広い河の岸辺』
(主婦と生活社)!!¥1000+消費税

コンドル合唱譜混声
やぎりん作詞《コンドルは飛んで行く》
やぎりん訳詞《つばめよ》
吉田桂子編曲
合唱譜が出版されました。
女声三部/混声三部の2種類。
それぞれに、易しい二部合唱の楽譜も
収録されています。
¥1300(+税)全音楽譜出版社


合唱譜女声
ドキドキやぎりん監修の合唱譜が発売(全音楽譜出版社)。
小川類・編曲
☆女声三部/二部
★☆混声三部/二部

《広い河の岸辺》(スコットランド民謡)
《思い出のサリーガーデン》(アイルランド民謡)

2曲セット。
定価¥1200(+消費税)


完成した絵本表紙
ドキドキ葉祥明さんの絵本(文:八木倫明)
『ひろいかわのきしべ』(国土社)
発売しました!!


絵本『ひろいかわのきしべ』推薦文の
帯付きは初版のみです。
クミコさんと湯川れい子さんの言葉が
載っています。

ドキドキクミコさん
いま世界にあってほしいと思うものが
この絵本の中にあります。それは
暗い空をてらす、希望の光です。

ドキドキ湯川れい子さん
この歌は、これからの時代に愛され、
その時代を踏み越えて、
未来に継承されていくと信じています。


クミコジャケ写
合唱のスコアもついた
《広い河の岸辺》CD
You Tubeには載っていない合唱バージョンが
このCDには収録されています。
女声合唱団「青い鳥」が素晴らしい演奏をしています。

★《広い河の岸辺》の本質
『小さな死』からの出発。
http://amba.to/1oBdnE3


★地球人が渡るべき河のこと
http://amba.to/1t0E3O6

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「なにも知らない。なにもできない。
なにもない。
なのに、なにかを求めている。
自分の微力は、よく承知している。
とるに足りない才能についても自覚している。

でも、せっかく生まれて来たのだから
感動したい。共鳴したい。
おなじ心のひとに会いたい。

それがせめて
みじかい生命の軌跡の中で
ぼくらが望むものではないか。

ところであなたは・・・。


★『詩とメルヘン』サンリオ刊
1982年4月号編集後記やなせたかし
◎やなさたかしさんの限りない優しさ
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★エーリッヒ・フロムの愛の論理と音楽