前回は→その②
天台宗の岩窟の中で、着目したのは以下の物でした。
●中ノ山神 山神
これはもう。言葉そのままですよね。古代の山への信仰の流れを汲んでいるのでしょう
●日天窟 大日如来→アマテラス
大日如来を「マカビルシャナ」といい、
・金剛界大日如来(智法身)
・胎蔵界大日如来(理法身)
の二身があって、共に宇宙万物を育てる仏である。日輪を仏としたのが大日如来で、神としたのが天照大神。宗教による言い方の違いは有っても、太陽信仰には変わりないでしょう。
●月天窟 月天尊月天(がってん)(チャンドラCandra)
「コトバンク様より参照編集」
仏教を守護する 12天尊というものが有ります。
八方の方位
①帝釈天
②水天 (→バルナ )
③毘沙門天
④火天
⑤羅刹天
⑥風天
⑦伊舎那天 (あるいは大自在天 )
⑧焔摩 (えんま) 天
天地と太陽と月
⑨天→梵天
⑩地を守護する神→地天
⑪日→日天
⑫月→月天
の2天を加えたもので,インド神話の神々が取入れられている。,,,, の 12神
【太陽と月の神話にも繋がっています】
・盤古の左目が太陽に、右目が月に、吐息や声が風雨や雷霆になったという要素は
・『古事記』や『日本書紀』において、伊邪那岐が左目を洗った時に天照大神(太陽)が、右目を洗った時に月読(月)が、鼻を洗った時に須佐之男命(雷)が生まれたと語られていることと共通性が見られ、盤古のような世界巨人型神話の痕跡であると見る向きもある。
・エジプトの神話:天空の神ホルスの聖なる左眼をさす。ホルスの左眼は月、右眼は太陽を象徴するとされた。
●虚空菩薩窟 虚空蔵菩薩 金星信仰
明けの明星というところから金星信仰とも言えるでしょう。
愛と豊穣出産、戦争と金星の女神イシュタル(イナンナ)
●弁天窟 弁財天
弁財天は天照に比定できるとも言われています
●象窟 普賢菩薩
普賢菩薩=聖天様です
Σ(・ω・ノ)ノ!えっ!と思った方は天台宗の教義を見た方が良いので 金翅鳥院様のHPがおすすめです→こちら
【要約】
金翅鳥院様と京都の等持院さんにある象は六牙。六牙というのは実は普賢菩薩に関係する。
聖天の女天は十一面観世音菩薩の化身ですが、男天はこれまた普賢菩薩の化身、本地は金剛薩埵ということです。
金剛薩埵は普賢菩薩の密教バージョンです。
六牙白象(読み)ろくげのびゃくぞう コトバンク様より引用
① 六つの牙をもった白い象。釈迦の母、摩耶夫人がこの象を夢に見て釈迦を懐妊したところから、釈迦の入胎を象徴する。
※今昔(1120頃か)一「夫人夜寝給たる夢に、菩薩六牙の白象に乗て虚空の中より来て、夫人右の脇より身の中に入給ぬ」
② 普賢菩薩の乗る、牙の六本ある白象。
出産をも暗示していますよね。
~以上~
つまり【縄文信仰の内容】そのままじゃないですか?
次回は真言宗で信仰されていた岩窟の紹介です。
続きは→その④