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参照ウィキペディア等



さて・・・・


ノアの箱舟の最初のモデルとなった丸い船がたどり着いたのはどこの山なのでしょうか?


それは・・・ニシル山という山です


因みに旧約聖書のノアのたどり着いたアララト山はトルコ共和国の東端にある標高5,137mの山です。


写真はアララト山です

アララト山の位置

アララト山の位置(アジア内)
アララト山
アララト山


それではニシル山とはどこに有るのでしょうか?

実はそれが大きな問題をはらんでいるのです。


洪水の事が書かれたギルガメシュ叙事詩の翻訳を見てみましょう・・・・。


ギルガメシュ叙事詩矢島文夫訳、ちくま学芸文庫、1998年

(XI-140、邦訳125ページより)


●洪水のさいに船が流れ着いたのは「ニシル山」である。

●現在のイラクに存在し、「ニムシュ」と呼ばれてもいたというクルディスタンの山岳地帯に、同じ名前の山があった事が、新アッシリア時代の資料で言及されているが、詳しい関連は不明である。


では・・・・この山が有った可能性のある場所とは・・・?

クルディスタンクルド語 كوردستان / Kurdistan

チグリスユーフラテス川の中上流域を中心に広がる山岳地域。面積は約392,000km2

トルコ東部、イラク北部、イラン西部、シリア北部とアルメニアの一部分にまたがり、ザグロス山脈とタウルス山脈の東部延長部分を包含する。


赤いところがクルディスタンです。


この赤い中のどこかにニシル山が有った可能性が有りますが、いかんせん確信は持てないというレベルの書き方がされています。


因みにこの場所はアララト山が有る地域でも有りますよね


アララト山の位置

アララト山の位置(アジア内)
アララト山
アララト山



しかし、もう一つの説。邦訳193ページの解説によると、『ギルガメシュ叙事詩』のディヤコノフによるロシア語訳(1961年)の解説によると、この山は、イラン高原西方のピル・オマル・グドルン山とされているそうです。


【イラン高原とは?】

イラン高原は、中東イランの北部一帯の高原の事。

ペルシア高原またはペルシャ高原とも呼ぶ。


カビール砂漠が広がるが、首都テヘランの南にはナマク湖(Daryacheh-ye Namak) という塩湖がある。

 

イラン中部から東はアフガニスタン、パキスタンにまたがる盆地状の高原が広がっている。北部にはエルブールズ山脈、ヒンズークシ山脈、南西部にザグロス山脈が連なっており、気候は乾燥気候。砂漠・ステップが広がっている。



場所は、はっきりはしませんが、まあだいたいこの辺で有る事はギルガメシュの書物からも・・・・という感じでしょう。


所が、この場所が違うと言う事の他に絶対的にノアの箱舟の話しと違ってしまっている所があるのです。


さて、根本的に違う部分があるのですが、その事とは何でしょうか?




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