2023クイーンズ駅伝 | ☆TVの国からキラキラ☆

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主に最近観たTVショーの感想

(およびスポーツ界の話題、たまには映画の感想なんかも少々・・)

少しだけ気が向いたので久々にブログでも…。

 

(文中敬称略で失礼します)

 

 

とりあえず各チームごとの感想を書いていきます。

 

 

積水化学

 

文句なし。区間配置も完璧で、素晴らしい優勝だった。

前門の虎(資生堂)を3区で早々と捕まえて置き去りにすると、

後門の狼(JP日本郵政)も4区からみるみる差を広げてシャットアウト。

積水が勝つなら僅差の接戦だと目していたのだが、

終わってみれば2位の郵政に1分25秒もの差をつけての圧勝だった。

初のクイーンズ駅伝で1区という大役を任されながら区間5位に好走した田浦。

名城大からのゴールデンルーキーの名にふさわしく2区区間賞で追撃態勢を整えた山本。

郵政のエース廣中に追いつかれてから粘りに粘り最後は振り切って先頭で襷を渡した3区の佐藤。

高速区間の4区で日本人トップの快走で外国人選手をも数名負かした佐々木。

安定の強さで優勝をほぼ決定づけた新谷。

昨年のメンバー落ちの悔しさを糧にアンカー6区を先頭で笑顔で走りきった森。

みんなが最高の走りで穴がなく、総合力の高さが際立っていた。

1区(区間5位)、3区(区間2位)、5区(区間2位)の主要区間に区間賞が一人もいなくて

これだけの圧勝ができるのは積水だけ。

木村や楠(鍋島)といった国内トップクラスのランナーが走らなくてもこの強さというのは恐れ入る。

 

 

JP日本郵政グループ

 

惜しくも敗れはしたが、ほぼ狙いどおりのレースはできたのではないだろうか。

今季絶好調で1区に抜擢された菅田は五島(資生堂)のハイペースに食らいつき結果的には失速した形になったが、

食らいついたという選択自体は正解だったと思う。

区間9位~15位くらいがわずか2秒の中にひしめいた混戦の1区で区間12位なら十分に合格点の内容で、

仮に食らいつかず自重していても結果的には同じくらいのタイムと区間順位に落ち着いていたようにも思える。

今回の結果に悲観的にならず、前向きに次の駅伝(都道府県)に臨んでほしい。

そして今回の駅伝でのいちばんの収穫は、2区に抜擢された牛が区間2位に大健闘したことだろう。

拓殖大のときはなかなかエース級といえるまで突き抜ききれないもどかしさがあったが、

今回の好走を機に一気にブレイクする予感さえしてきた。

しかし皮肉なことに、それでも積水との差を基準に考えるとここで26秒差にまで広げられていたことが痛かった。

結果的に3区の廣中はラストに余力を残した走りができなくなり、先頭での襷渡しが叶わなかった。

4区の小坂井もよく頑張ったとは思うが、やはり4区だけで積水と36秒も差を広げられたたのはキツい。

襷を受け取ったときにはまだわずか3秒差だったのだから、頑張って一度追いつくくらいの気概は見せてほしかった。

 

 

パナソニック

 

3強(積水、郵政、資生堂)の一角を崩す大健闘。

2年前に大惨敗を喫したときには巻き返しにまだ数年かかるかと思われたが、

よくぞ1年でクイーンズ8に返り咲き、さらに1年で表彰台まで戻ってきたものだ。

今回は区間賞はなかったものの、全員が区間1ケタ順位でよくまとまっていた。

今季からキャプテンを務める5区・中村が鈴木亜由子を抜き返した執念には感心した。

ただし新戦力として機能したのは4区のジャネットだけで、そのジャネットがもしいなかったらと考えると

まだクイーンズ8も危うかったのではないかとも思える。

ズバリ言うが、層は薄くなっているように感じる。

安養寺監督になって以降のパナは、だいたい毎年アルバカーキの夏合宿で高卒1~2年目で目覚ましく成長する選手がいた。

しかしここ2年はそれが見当たらない。

そこにきて、今大会をもって精神的にも絶対的なチームの支柱であった内藤が引退する。

正直、不安しかない。若手の奮起と成長が急務だ。

 

 

資生堂

 

厳しい言い方にはなるが、おそらくみんなの見解は一致で3区・一山の区間20位がすべて。

あの走りを見るかぎり、おそらく本人も周囲も本調子からほど遠いことはわかっていたのではないだろうか。

しかしパリ五輪代表にも内定したチームの顔を看板区間で走らせないわけにもいかず、

ポテンシャルだけで最低限の走りをしてくれればいいと送り出したのかもしれない。

しかし現実は、区間賞の廣中から2分以上も遅れる痛恨の失速だ。

1区の五島が区間新でぶっちぎりの区間賞という最高のスタートを切り、

5区のベテラン高島も奮闘して区間賞を獲得した。

それで4位はあまりにも寂しい。

 

 

ダイハツ

 

おそらく想定どおりというか、納得の5位だろう。

それにしても3区・加世田のタフネスぶりには驚かされた。

酷暑のブダペストで奮闘したかと思えばMGCでも粘りの好走を見せ、そしてここでも区間4位の快走。

本当なら彼女が一山のように失速していても不思議ではないと思っていたほどだが、

襷をもらったときより1つ順位を上げて4区につないだのは見事。

もっと評価されていい。

 

 

第一生命グループ

 

鈴木優花のMGC優勝特需でチームのテンションは上がっているだろうけど

クイーンズ8確保は微妙なところだと思っていたのだが、

一度もシード圏内から外れぬままの6位フィニッシュは恐れ入った。

1区の小海が区間2位で流れを作ったのがいちばん大きいとはいえ、

2区の櫻川の区間4位も実に素晴らしい。

3区の鈴木こそちょっと案外だったが、区間8位なら問題なし。

そしてここからの後半区間の3人が本当によく頑張った。

4区の原田は順位こそ2つ落としたが、シード圏外の9位との秒差はほぼキープ。

5区の飛田は順位は据え置きながら、9位との差を1分03秒にまで広げた。

そして6区の古川は区間3位の激走で、9位との差を守り切るどころか逆に1分20秒まで広げてゴール。

間違いなくチーム全体の力の底上げが感じられるいい駅伝だった。

 

 

天満屋

 

MGC出場組が奮闘し、久々のクイーンズ8返り咲き。

こちらも第一生命同様に、後半区間の3人がよく頑張った。

4区の西村はシード圏ボーダーの8位を襷を受け取り後続からは外国人選手たちが追撃してくるという

高卒ルーキーにはいささか酷な状況だったが、順位は2つ落としたものの8位からはわずか9秒差に踏ん張った。

5区は東京五輪マラソン代表の前田穂南で、楽々とまた8位に順位を戻しただけでなく

9位まで1分近い貯金を作り7位にも5秒差まで迫る快走。

そのいい流れに乗った6区の大東が区間賞フィニッシュで7位に上げた。

来年は今年の予選会で奮闘した選手たちもクイーンズで走るべく切磋琢磨して伸びてくるだろうし、

またしばらくは天満屋の安定期が訪れる予感がする。

 

 

岩谷産業

 

プリンセス駅伝優勝の勢いそのままに、みるみるクイーンズ8にまで上り詰めた。

今回に関しては、絶好調の川村を3区に抜擢して区間5位に好走してくれたことがいちばん大きい。

4区の前田も区間日本人2位に奮闘し、6位でもらった襷を6位のままで薫英の大先輩でもある中野に渡した。

5区の中野は安定の強さの区間5位で、こちらも順位をキープ。

6区の若井は順位こそ2つ落として8位ギリギリになりはしたが、競技場のラストまで6位争いを繰り広げた。

実力、実績のあるベテランだったり、大卒後に実力開花した選手だったり、移籍して居場所を見つけた選手だったり、

いろんなパターンの選手たちが融合して一つの結果にたどり着く。

駅伝の醍醐味ってこういうところにもあるのだとあらためて気づかせてくれた岩谷産業に感謝。

 

 

三井住友海上

 

9位を健闘ととらえていいのか取りこぼしととらえていいのか微妙なところだが、

おそらく狙いどおりのレースはできたのではないだろうか。

移籍組の樺沢(1区)、清水(3区)、松田(5位)が主要区間をそつなく走ってくれた結果だが、

本来ならゴールデンルーキーの小林と小松のどちらかが主要区間の一角は担ってくれていないといけない。

ちょっと戦力を持て余しぎみになっているように感じるのは、よい傾向とは思えない。

 

 

エディオン

 

今年もクイーンズ8は安泰だと思っていたので、ちょっと意外だった。

1区を任された高卒ルーキーの水本もいい流れを作ったと思うし、

3区の矢田もキャプテンとして気概の見えるいい走りはしてくれた。

でもなぜか2区以降一度も2ケタ順位から上がれなかったということは、

まだ層が厚くなりきれていない部分があるのかもしれない。

本来なら中島は絶対にメンバーに入らないといけない人材だと思っているが…。

 

 

ユニクロ

 

こちらもクイーンズ8は確定だと思っていたのだが…。

まず平井がメンバーに名を連ねていなかった時点で少し嫌な予感はしたが、

1区の川口がまさかの出遅れ(区間20位)で完全にアウト。

それでも3区の吉川が8位と4秒差の9位まで押し上げてくれたのだが、

結局はシード圏内には浮上できないまま終わってしまった。

流れを掴み損ねたらこうなるという見本のような結果となってしまったのは残念だが、

移籍組ばかりが目立つチームにおいて生え抜きの尾方が5区で区間10位と健闘したのは収穫だろう。

それにしても、あれほど優秀なランナーである川口がなぜ??という疑問は残る。

見た感じ体調悪そうとかどこかが痛そうとか何もなかった(あえて言うなら痩せすぎくらい?)が、

サングラス越しでも表情が死んでいるのはわかったし、

何かメンタル的にすごく傷つくようなことがあったとかそういう原因としか思えない。

きちんとアフターフォローしていただきたいものだ。

 

 

ルートインホテルズ

 

予選会2位も大健闘だったが、今回も5区終了時に9位まで浮上していたのでまた健闘したといえるだろう。

パウリンの爆発力だけでなんとなく全体の帳尻を合わせていたイメージからは完全に脱却して、

チームとしての底力が上がったように感じる。

毎年のように駅伝の頃には駅伝ギリギリ出られるくらいまで部員数が減っていたチームが、

離脱者をほとんど出さず(寺島の引退くらい?)に駅伝シーズンを迎えただけでも大きな進歩だ。

 

 

スターツ

 

MGCで疲弊した上杉(1区)にもうお釣りはなかったようで(区間17位)、

そこからもっとズルズル落ちるのかと思ったわりにはよく頑張ったと思う。

2区の對馬の区間9位とかは評価できる。

 

 

大塚製薬

 

こちらもMGCから走り詰めの福良が1区でブレーキ(区間23位)となってしまい、流れを作れず。

しかし西谷(3区)、棚池(5区)は予選会に続いて長い距離の区間でそれぞれ力を発揮した。見事。

 

 

ユニバーサルエンターテインメント

 

予選会に引き続き1区を走った鷲見が区間10位に健闘すると2区の白石が区間7位で、8位と1秒差の9位に。

しかし残念ながらそこがピークで、4区にナオミを使えなかった影響もあり失速。

今回に関しては猿見田が抜けた穴もかなり大きく感じた。

 

 

九電工

 

主要区間(1区・唐沢、3区・林田、5区・逸木)は安定の強さで、外国人選手までいる。

それでも、区間最下位が2人もいては話にならない。

 

 

京セラ

 

1区ですべてを託されたエースの兼友が区間18位とあっては、仕方ない結果。

4区で悠々と区間記録で区間賞を獲得したアグネスがいなければ、もっと悲惨なかとになっていた。

しかし6区の池田が区間10位と頑張って17位まで戻したのは次につながる。

予選会では1区でブレーキになっていたのによく巻き返した。

 

 

しまむら

 

予選会が薄氷の16位通過だったことから考えると健闘ともいえるが、

やはりもっとやれるはずだと思わずにはいられない。

特に1区の高橋がトラックでの好調さを駅伝に完全に生かしきれず終わってしまったのは残念。

きっともっと輝ける選手なので引き続き見守りたい。

 

 

日立

 

予選会6位がピークだった感は否めないが、チームとして変革の一年をよく乗り切ったと思う。

ここ数年、長い距離の区間は池田千晴か小井戸を軸にしか組み立てられなかったところを

今年は3区・花野、5区・室伏で予選会もクイーンズもそれなりの結果を残した。

この経験を来年以降にきった生かしてくれると信じたい。

 

 

センコー

 

初出場ながら、2区で一度はシード圏内にまで浮上して見せ場を作ったのは立派。

下田平(1区)はもう完全にトップランナーの一角としての風格が出てきたし、

2区の杉山も区間6位は大きな自信になったことだろう。

チームの初期メンバーである杉山が活躍することで、移籍組とのバランスが取れている。

 

 

ニトリ

 

まさかの予選会とまったく同じ区間オーダーだったが、4区、5区が予選会のときほど爆発しなかった。

3区が区間最下位に沈んだことでちょっと意気消沈してしまったのだろうか…。

 

 

ヤマダホールディングス

 

1区の荻野に何かアクシデントがあったのか、大きく離れた区間最下位に終わり実質ここで終戦。

それでも3区の筒井が区間7位の好走で意地を見せたのだが、5区で再び区間最下位は痛かった。

エース格の岡本の不在にアクシデントが重なったとしても、こんな順位に終わってはいけないチーム。

 

 

ワコール

 

頼みの綱の安藤(1区)が区間22位に沈んでしまい、そこでおしまい。

3区の柳谷(区間15位)にはもうちょっとモチベーション上がる順位で襷を渡してあげたかった…。

 

 

キヤノン

 

1区の日隈が区間24位と大きく沈んでしまい、続く2区の藤川まで区間24位という負の連鎖。

期待の鹿屋体大ラインでこの出遅れはキツすぎた。

4区のモカヤまで区間23位というは、これまたキツかった。

 

 

豊田自動織機

 

昨年クイーンズ8だったチームとはまったくの別チームのような陣容になったとはいえ、

最下位はやはり負けすぎだと思う。

もう大ベテランの域に入った籔下に3区を走ってもらわないといけないのはキツい。